38話 ストーカーは、犯罪です
有言実行だぜ(結構ギリ)
しばらくして、悠真さん以外の皆んなが起き、いつも通りに反省会をして今日の授業は終わった
ZSクラスの生徒たちが帰る中、俺と悠真さんは一つの空き教室にて向かい合って座っていた
「で、相談って?」
「あ、その…えーっと…」
「どうした?言えないのか?」
「いや!言えない訳じゃないんですけど…」
相変わらずなんだかそわそわしている……だが、悠真さんがわざわざ俺に相談を持ちかけて来てくれたのだ!それに答えず、何が教師だ!俺は心の中でそう己自身を鼓舞し、言葉を紡いだ
「悠真さん、俺は生徒たちの為ならなんだってするよ、犯罪とかは流石にだが……だから、悠真さんの悩み、俺に預けてみてくれないか?」
俺がそう言うと悠真さんは深呼吸をし、口を開いた
「最近、誰かにつけられてるんです」
「それは、大丈夫なのか?えーと、何かされたりとか?」
「今のところは何もされてませんが…これからとなるとちょっとわからないですね」
つけられている…ストーカーか?確かに、悠真さんイケメンだしなぁ、APP15はある顔だちである
「悠真さん、話してくれてありがとう」
「い、いえ、とりあえず、俺はどうすれば…?」
「ふふふ、俺に作戦がある…!」
この時、俺は多分悪魔的な笑みを浮かべてたと思う、悠真さんが引いてたからだ、うん、酷くない?
1時間後、雪には紅葉と帰ってもらった、俺は悠真さんのストーカー(暫定)を捕まえなければ行けないからな、そして校門で俺を待っていた悠真さんに駆け寄る
「待たせたな、行こうか」
「え、先生…?そ、それは?」
「ん?これ?ただの制服だが?」
そう、俺は今この学園に在籍している全生徒が身を包んでいる制服を着ているのだ!
「な、何で???」
悠真さんの顔からは困惑の色が見える、ふふふ、俺の素晴らしい作戦を公開してやろう…ッ!
「これは作戦なのだよ悠真さん」
「は、はぁ…」
「作戦はこうだ!女体化している俺が悠真さんとイチャつく!するとストーカーは思わず隠れるのをやめ!俺にどうたらこうたら言ってくる!そこを捉える!どうだ!?完璧やろ!?」
「なんで最後関西弁……まぁ、作戦はわかりましたけど…」
「よし!なら帰るぞ!悠真さんは寮だったな?」
「……はい、寮住みです」
「そうと決まれば前進!」
悠真さんの困惑の色は晴れていないが、関係ないね、捉えるは悠真さんのストーカー!首を洗って待ってるからな!
学園の寮は西側と東側にあり西側が女子寮、東側が男子寮と別れている、学園から徒歩20分くらいの場所にあり、遠めだよなぁ、と思いながら悠真さんと隣並んで歩く、5分くらい歩いたかな?
「先生、居ますね」
「あぁ、わかってらぁ」
足音は聞こえないが、息遣いが聞こえてくる……なんか鼻息荒いぞ?興奮してるのか?
「よっし、ではポイントTにて奴を捉える」
「えっ、ポイントT?」
「TはT字路のT!」
「あっはい」
悠真さんに呆れたような顔をされた、酷くない?
T字路につくまで悠真さんと肩を組み合ったりしていると、息遣いがさらに荒くなった様な気がした……気のせいだよな……?
T字路についたので俺は曲がった、寮は真っ直ぐにあるので俺は曲がるという事だ、そして跳躍して家の屋根へ乗る、ここらへんは住宅地で周りには大体家しかない、ちらほらコンビニ等が見られる程度、そんな場所だ、俺はつけていたであろう人物の後ろへと降りる
ストーカー(暫定)の後ろ姿は黒色のジャージを着てフードも被っているのでわからないが、悠真さん達と近しい年齢だという事と、電柱に身を隠しながら悠真さんを見ているということはわかる
さらに5分ほど歩くとストーカー(暫定)に変化が!フードを外した!?フードを外したストーカー(暫定)さんは黒髪のツインテールという事がわかった、いやわかった所でだよ、そして手元には包丁、不味いか?だが行動に移すまでは言い訳とかされて逃げられるかもしれない、捕まえるなら確実にだ
とか思ってたら包丁を持って悠真さんの元へと駆け出した、包丁は悠真さんの心臓へと向かれている、悠真さんも気づいているので用意に避けられるだろう、まぁ危ないからな包丁を取り上げないと
「死ねぇぇぇッ!!!!」
そんな声が聞こえた、俺でも悠真さんでもない、ストーカー(暫定)さんだろう、不意打ちは声を出すものではないと思うのだが…
「え?あれ?なんで刃の部分が落ちて…!?」
「当たり前だろ?お前がやっていることは殺人未遂だぞっ」
「後ろに人!?い、いつのま…ってあんた、さっき工藤さんと話してた…」
驚いた表情で俺を見据える少女、だが、その表情には少しの恐怖も混じっていた
「はーいじゃあお姉さんとお話しましょうねぇー」
そう言い、少女に近づく、だが
「こ、来ないでっ!!!」
そう言われ、思わず後ろに仰け反ってしまった、突風をふかす的な【異能】かな?と考えながらも近づく足は止めない
「い、嫌……また…殴られて……」
そんな事を力無く言う少女、思わず足を止めてしまう、殴られる?虐待…?いや、なら悠真さんを殺そうとする理由がない、なら
「いじめか?」
その言葉に少女の身体がビクッと震えた、いつのまにか隣に立っていた悠真さんが俺に小声で言ってくる
「彼女の話も聞きませんか?」
「そうだな、おい少女!ゆーあーねーむ!!!」
「え、わ、私のな、名前…?」
「そうだ!ゆーあーねーむ!!!」
悠真さんが、うわこいつマジか、みたいな顔で見てくる、俺何か変な事したかなぁ…?
そして、俺はその少女の名前を聞いて驚愕する、そう、その少女の名前は…
「わ、私の、な、名前、は」
一拍を置いて紡ぐ
「廻根、夏…」
その名は、かつて、確かに俺と共に世界を敵にした相棒の姓であった




