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アナグラム  作者: さだきち


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3/6


ベンチの端に座ると、ポケットの中の紙片が指先に触れた。


その刑事は困り果てていた。手掛かりはなく、煙草を取り出して一息ついた。


狭い喫煙所に閉じこもり、ふと外を見る。ずいぶんこの世界は居心地が悪くなったもんだ。


傍らの自販機に現金をチャリン、チャリンと投入する。ゴトンと缶コーヒーが落ちてくる音。


聞けば、ICチップより2次元のQRコードのほうが新しいのだとか。何かを調べようとする気も失せる。


街は今日もせわしなく、喧騒に包まれ、何事もなかったかのように時が流れていた。


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