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愛されていたのは本当に私?


 アルバートさんに精霊について教えてもらった後お父様とお母様と国王の話も終わったみたいですぐ公爵家に帰ることになった。


 その後お父様とお母様は前例のない精霊だからと護衛を二人もつけてくれた。そしてお父様とお母様は書斎でずっと何かを調べているようだ。


 私はお父様とお母様と昼食を食べれないと知って食欲がなくなり昼食は自室で軽食で済ませた。


少し暇だったのでエドクレスを呼び出してみて話してみることにした。


契約をすると割と感覚で精霊を呼び出せるようだ。


話を聞くとエドクレスはやはり四大元素には当てはまらず『氷の精霊』だという。それは水の精霊と何が違うのかと問うと、


「吾輩は四大元素の精霊達よりも原始の存在なのだ!」


としか答えてくれなかったためいまいち分からなかった。


 そうして時間は過ぎて夕食の時間にとなった。またメイドのカロンに連れられ食堂に行くと両親が座っていた。今日はお父様とお母様と夕食が食べられるみたいだ。


お父様とお母様と笑いながらお話してご飯を食べてまた笑う。こんな家庭が理想の温かい家庭なのだろう。


 小説のルードリェア公爵家は悪役令嬢だった私の悪行によって評判が落ち社交界で爪弾きにされ貴族としての権力を徐々に失っていった。そしてシャーロットは遂にどんどん地位を上げていったヒロインに手を掛けようとして処刑され、両親は復讐のためヒロインに手を掛けようとして両親共々処刑される。


でも私はそんなことしない。この温かい物を守ってみせる。




 そうだ、とふと思い出したのはネックレスのこと。昨日からゴタゴタでお父様とお母様に見せることができていなかった。ドレスのレースの中に隠れてしまっていたネックレスを取り出しお父様とお母様に見せる。




「お父様、お母様!このネックレスどう思いますか?」


「自室の中で鍵のかかった引き出しの中で見つけたんですけどとっても可愛いですよね!一目見て気に入っちゃってやっぱりお気に入りだったから鍵をかけてたんですかね?お父様、お母様…?」




 ついつい話過ぎてしまったけれどお父様とお母様の反応が全くない。お父様とお母様ならすぐに褒めちくれると思ったのに変に思った私はお父様とお母様の表情を見てみるとそこに映るのは『無』だった。


 お父様とお母様はずっと私に笑顔を向けてくれたりしてたのに、今のお父様とお母様からは何の感情も感じられない。少し怖くなった。


するとおもむろに手を挙げたお父様、それと同時にいきなり私を囲むように騎士たちが集まり剣を向けてきた。


(え、なにどういうこと…)


理解ができなくて私はどんどん混乱する。そして騎士たちの間から両親がつけてくれた護衛達が現れ私の両手を拘束する。


そこでようやくお父様が口を開いた。


「体には傷をつけないようにしてくれ。大事な娘だからな。」


そのまま私は護衛達に両手を拘束されながら無理やり連行されそうになる。


どこか他人事のように感じていた頭もやっと動き出し大きな声でお父様とお母様に説明を求めようとする。


「お父様、お母様!どういうことですか!なんでこんな事するんですか!」


「口を押さえろ。」


ようやく声を出せたのにお父様は私の口に蓋をして目を伏せるだけだった。


お母様はただただ泣いていた。


わけがわからない。涙が止まらず両手を拘束されてるから拭うことすらできない。


 さっきまで普通に食事して笑ってようやく普通の家庭を知って愛を感じて愛を学んで私から両親へ愛を向けれたと思ったのに何もかも錯覚だったのだろうか?


(そもそも私はなんで剣を向けられたの?護衛をつけたのは安全のためじゃないの?なんで?なんで…)


なんだか全部わからなくなって無表情のままお父様とお母様の顔を見るとお父様は一言こう言った。


「…娘はどこなんだ」


(ああ、全部分かったのか…)


そこで全てを理解した私はスッと頭が冷えていくような、そんな感覚がしたと思えば護衛達に何処かへ連れてかれた。


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