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自称取り巻き共への怒りをぶち撒けて


 黒髪を靡かせる青い瞳の少年が小説のヒーローのシェイル・サーナルド公爵閣下だろう。

早速近づければと思ったが会場に入って早々に私は多くの令嬢達に囲まれた。皆が媚びるように挨拶をしてくる。


(こいつらがシャーロットの日記の自称取り巻き共か…)


腹の底からじわじわと湧いてくる怒りからあまり喋らないでいるつもりが思わず言葉が出てしまう。


「皆様、知っておりますでしょうか?私噂には疎くて最近まで知らなかったお話がありますの。私が自身の手足に悪行を行わせる深紅の悪女などと呼ばれていることを。」


私の言葉にビクリと令嬢達は動きを止め顔を引きつらせる。


「そのような噂私は耳にしたことはないですわ。もしそのようなシャーロット様にとって不名誉な噂を流す者、調べておきますね。」


自称取り巻きの一人がそういって誤魔化そうとしている。


「そういえばこのような噂も耳にしましたわ。悪行を行う際私の名前を出し威張る愚か者がいるとか。まさか皆様の中にそのような方がいらっしゃるのではないですか?」


私がギロリと睨むと別の自称取り巻きがまた何か妄言を言い始めた。


「威張るなんてしてません!したのはシャーロット様の派閥を引いてはシャーロットを守る為に行ったくらいです!」

「そう…私いつから派閥なんてできたのかしら?知らないうちにできた派閥を守ってましたなんて言われてもそんなこと…興味もないわ。事実は貴方達の行動で私が悪女だと呼ばれていること、そして貴方達が勝手に私の、ルードリェア公爵家の名前を出したことよ。」

「ルードリェア公爵家は王室からの信頼も厚い由緒正しき家門よ。この名前の重み、分かるわよね。」


 私が全て言い終えた時自称取り巻き達はすべき事を理解したのか全力で頭を下げてきた。もう利用だけして甘い蜜を吸うことはできないと判断したようだ。

 そして自称取り巻き達が足早にその場を去ると、私の周りに沢山の人が話しかけてきた。


「今まで誤解していました。」

「あの者たちが勝手に名前を出していただけだったのですね。」


などなど色々だ。

でも人々のシャーロットの印象が良くなるのは悪くない。

これならシャーロットが元の体に戻った時少しはやりやすくなるだろう。


そうしてしばらく周囲の人の対応をしていたのだが、人が減らない。

ある程度落ち着いたら公爵閣下の方に近づこうとか考えていたのに全然近づけない。

ずっと悪女だと思われていたから人はシャーロットを避けていたがその印象が薄れたら公爵令嬢、積極的に話しかけたいに決まってる。それは分かるが公爵閣下の方も人に囲まれていて身動きできなそうになっている。

これじゃ接触できずに夜会が終わってしまう。


そんな時公爵閣下が人をかき分け外に出ていくのが見えた。もしかしたら庭園で散歩でもするのかもしれない。


(ならば私も…!)

「お花…摘みに行ってきます!!」


そのまま周りの人を振り切って庭園へ向かう。


(作戦決行だ!)


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