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Enjoy your stay.  作者: ゆう
case.6
41/52

6-1

 柔らかな朝日が、白いカーテン越しに差し込んでいた。

 その光を受けて、ベッドの上で一人の美少女がぱちりと目を開ける。

 曾美鈴が細くしなやかな体を猫のように伸ばすと、そのまま流れるようにシーツを抜け出し、窓辺へ歩いた。

 カーテンを少し開き、外の空気を胸いっぱいに吸い込む。


「……天氣不錯」


 低く呟いた声は、眠気混じりの静けさに溶けていった。

 日曜の早朝。追跡劇で張り詰めていた神経は、今は嘘のように和らいでいる。


「……フム」


 軽やかな足取りで廊下へ出ると、かすかに漏れる灯りに誘われて、半開きのドアの前で足を止めた。

 中を覗き込むと、メイジーが大の字になって眠っているのが見えた。

 片足は布団から投げ出され、部屋の中には昨夜の痕跡が散らばっている。

 シャワー後に脱いだと思しき下着やタオル以外は、服もバッグも無造作に転がっていた。

 まるでこの部屋の主の混沌を象徴するような、無防備な光景。

 美鈴はその様子を静かに見つめ、口元を緩ませた。

 外では、遠くの高速道路を走る車の音がかすかに響き、通りの街灯がまだほのかに輝いている。

 穏やかな朝の風が、窓の隙間から入り込みカーテンを揺らし、部屋に新鮮な空気を運んできた。

 美鈴はゆっくりと背を向け、静かにその場を離れた。

 今はただ、彼女の静かな時間が続くことを願うように。


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