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29 二人の

「パートナーって何のパートナーですか?」


「ユリア、近々パートナーが必要な案件があるだろう?」


「あぁ、舞踏会ですか。」


「そうだよ、忘れてたのかい?」


「舞踏会にパートナーが必要ということを忘れておりました。」


散々舞踏会の支度をしておきながら、舞踏会のことを忘れたのか?、という顔を父にされたので、パートナーの部分のみ忘れていたと伝える。父もそれに納得したようで、ああ、という顔をして頷かれた。しかし、父は頷いただけで、何も情報を共有してくれそうにないので、私は、私のパートナーが誰になりそうか聞くことにする。


「ちなみにお父様、私のパートナーはどなたになる予定ですか?」


「いやあ、えっと。うん。」


簡単に答えられそうな質問に、父は歯切れ悪く答える。今までの経験から、これは私に何か隠しているときの反応だ、と思ったので、方向転換をして先程から何も話さないご令息方に質問をすることにする。


「私のパートナーが誰だか、知っていたりしますか?」


「公爵様、隠しますか?」


「当日に何か言われるより今言われる方が、なにより良いと思いますよ。」


こちらのお二方は父に判断を仰ぐようである。他人に判断を仰ぐ分、こっちのほうが口を割らせるのは簡単そうだと考え、こちらに圧力をかけることにする。


「エルカルド様、キアノ様、私どうしても教えて欲しいのです。このままでは、お父様は教えてくれそうにありませんし、お願いできませんか?」


卑怯な手かもしれないが、お願いという形でほぼ命令をするときのようなオーラを出すように目線や眼力、扇の角度に工夫をこらす。そのおかげか、商人の息子であるキアノ様より、比較的折れやすそうだと思っていたエルカルド様が想像通り、話してくれた。


「もう話しましょう。さすがにこれ以上隠し通すのは、大変そうだ。」


お父様とキアノ様が「あ、こいつずるい」と言いそうな(というか、多分言ってた)顔をしていたが、構わず続けてくれる。


「ユリア嬢のパートナーは私とキアノの二人でつく予定だ。」


エルカルド様の言葉が正直よくわからない。パートナーとは通常女性一人と男性一人のはずで、、、、。


思考がぐるぐる巡った結果、これはきっとお父様が色々変に気をまわして計画したことだろうと結論が出たので、少々骨が折れそうだが、お父様の本音を引きずりだすことにした。

舞踏会の準備もそろそろ終わりになりそうです。これから、たくさんイベントが起こる予定なので、お楽しみに〜。

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