28 パートナー探し
「ユリアじゃないか!! 昨日はよく眠れたかな?」
「おはようございます。お父様。」
朝の挨拶もそこそこに、この方達は誰ですか?という目線を父に送る。その目線を感じたのか、お父様はあちゃー。バレたか、という顔をした後、隠し子(仮)の二人を近くに呼び寄せ、自己紹介をさせる。
「じゃあ、まずキアノからにしようか。」
「はじめまして、ユリア様。私は、ハリー・エブロの息子、キアノ・エブロでございます。」
「はいじゃあ次。エル、どうぞ。」
「お初にお目にかかる、ユリア嬢。私はイチュニア公爵家当主の弟のエルカルドだ。」
自己紹介をされたら、自分も自己紹介をしなければならないが、言葉が出てこない。お父様の隠し子だと思ってことが恥ずかしくてなのか、それとも突然のことに驚いたからなのか。早く何か言わなきゃと思うたび、自己紹介の言葉が頭から消えていく。その結果出てきた言葉は一生ものの黒歴史となった。
「お二人は、お父様の隠し子かとおもいましたわ。」
「「「ぶはっ。ははははははははは。」」」
私の言葉への応答は笑いのみ。ずっと笑われているのはあまり気分がいいものではないので、笑いを止めてもらうために軽く咳払いをしてから、二人を見つめてはっきりとした声をだす。
「はじめまして、キアノ様、エルカルド様。アシュリー公爵家のユリアです。先程は大変失礼いたしました。」
しかし、私の自己紹介後も我が父を含め自己紹介した相手もまだ少しニヤついているので、何としてでも話をかえようとお父様に話しかける。
「なぜ、こんな朝早くから他家のご令息が来ておられるのですか?」
私の言葉を聞くと父は二秒ほど目を見開いて驚いていたものの、すぐに普段の顔に戻って
「君のパートナーを探すために呼んだんだよ。」
と事も無げに言い切った。
今回新しく登場したキャラ達のフルネームをここにのせます。
・ハリーさんの息子 キアノ・エブロ
・もう一つの公爵家 当主の弟 エルカルド・イチュニア




