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♥ これは式神  作者: 雪*苺
十一日目 / 木曜日 5月2日
89/104

♥ 瀬圉家 8 / 本家 8 / 本邸 2 / 応接室 2


衛美

えい…… 」


 えいは両手で髪を掻きむしっている。


 そんなに私が≪ げん ≫のづるさんと婚約をいやがるなんて…。


衛美

「 ──えいめて!

  掻きむしったら駄目よ!

  禿げちゃうでしょ。

 { …………禿げたえいも見てみたいけど… }」


衛夛

「 聞こえてるよ、えいちゃん! 」


衛美

「 そう?

  ──あっ、そうだ!

  私ね、えいにお願いしたい事があったの! 」


衛夛

「 オレにお願いしたい事?

  なにかな?

  えいちゃんの “ お願い ” ならなんでも叶えるよ! 」


衛美

ほん

  がとう、えい

  あのね、≪ ≫が経営してるスポーツジムがあるでしょ? 」


衛夛

「 スポーツジム?

  あるけど、スポーツジムがどうかしたの? 」


衛美

「 私の御得意様会員カードをプラチナにしてくれたでしょ。

  づるさんにもプラチナカードを用意してほしいの 」


衛夛

「 はぁぁぁぁあ?!

  えいちゃん、なにうのさ!

  さっき迄の話を聞いてただろ?

  オレはえいちゃんを騙してるソイツがきらいなんだよ!!

  なんきらいな奴の会員カードを用意しないといけないんだよ! 」


衛美

「 私はづるさんに騙されてないし!

  さっき『 なんでも叶える 』って言ってくれたでしょ。

  叶えて♥ 」


衛夛

「 …………無理だよ。

  プラチナカードの登録も発行も出来ないよ 」


衛美

「 どうして出来ないの?

  私にはしてくれたのに 」


衛夛

えいちゃんは身内だからだよ。

  オレの家族だから、えいちゃんにはプラチナカードの登録も発行も出来たんだ。

  だけど、ソイツは違う!

  ただの婚約者だし、オレとは赤の他人なの!

  ≪ ≫の人間でもない奴にプラチナカードの発行なんて出来ないっての! 」


衛美

「 使用人にはブラックカードを発行してるじゃない。

  ≪ ≫の身内扱いしてるんでしょ?

  1人分ぐらいどうにかならないの? 」


衛夛

えいちゃん……、無茶な事を言わないでよ… 」


衛美

「 赤の他人だから駄目なの? 」


衛夛

「 当たり前だろ。

  ソイツは使用人でもないんだからな! 」


厳蒔弓弦

えい、私はカードのランクには拘らない。

  無理は言わないでくれ 」


衛美

づるさん、遠慮しないでください!

  づるさんには御世話になりっぱなしなんですから、少しでもづるさんの役に立ちたいんです! 」


厳蒔弓弦

えいの気持ちだけで十分だ。

  がとう(////)」


衛美

づるさん…(////)」


玄武

えいは融通が利かないな。

  づるが≪ ≫の人間になればいのだろう?

  簡単ではないか 』


衛美

「( 簡単って?

   どうするの? )」


玄武

づると籍を入れてしまえばいい 』


衛美

「( 籍を入れる??

   そんなの簡単には出来ないわよ。

   婚姻届けもないし、戸籍謄本だって… )」


玄武

『 言うだけ言ってみたらどうだ。

  えいの反応が見たい 』


衛美

「( げん…面白がってないわよね?? )」


玄武

えいが「 づると籍を入れる 」と言えば、えいはプラチナカードとやらの登録と発行をしてくれるかも知れないぞ。

  要はえいづるのプラチナカードを作らせれば此方こちらの作戦勝ちだ。

  ほんとうに籍を入れるわけではない。

  単なるフリだ 』


衛美

「( 悪い事を考えるわねぇ…。

   いいわ、げんの言うとおりにしてみる。

   づるさんも吃驚しちゃうかも知れないけど… )」


玄武

『 それはそれで見物だな 』


衛美

「 ──えいづるさんと入籍するから、づるさんのプラチナカード作って♥ 」


衛夛

「 ──は?

  なんなのさ急に?

  ソイツと入籍するってぇ!?

  婚約してだ1週間も経ってないのに入籍する??

  えいちゃん、大学生になったばかりだよ!

  学生結婚なんて駄目に決まってるだろ!! 」


衛美

「 えぇ〜〜〜だって、づるさんが≪ ≫の人間になって、身内になれば作ってくれるんでしょ?

  なるから作ってね♥ 」


衛夛

えいちゃん、気は確かなの?!

  たかが御得意様会員カードの為に──、本気なのかよ? 」


衛美

「 私にとっては “ たたが ” じゃないし!

  入籍しちゃえば、づるさんは家族になるし、えいのお兄さんになるんだからね!

  目上のづるさんへの言葉使いはなおしてよ! 」


衛夛

えいちゃん…… 」


厳蒔弓弦

「 ──えい、幾らなんでも入籍は早過ぎる。

  せめてえいが大学を卒業して落ちいてからでも遅くはない。

  えい君も困っているし── 」


衛美

づるさんはいやですか?

  迷惑…ですか? 」


厳蒔弓弦

「 いや…迷惑ではないし…………いやでもないが… 」


衛美

「 入籍したからって、無理して一緒に暮らす必要なんてないです。

  私が大学を卒業するまで、づるさんは引っ越したマンションで暮らしたらいですし、私も実家で暮らします。

  入籍する前の生活を続けたらいいんです 」


厳蒔弓弦

「 …………それも有り…なのか… 」


衛夛

「 有りなわけ無いだろ!!

  えいちゃん、入籍したらべつ(べつ)に暮らすなんて事、が許すわけないだろ!

  ()()母さん(実母)も許すわけない! 」


衛美

「 内緒にしたらいいでしょ。

  お祖母様にもお父さん,お母さんにも言わなければいいじゃない。

  えいづるさんと私の3人だけの秘密にするの! 」


衛夛

「 秘密にするって──。

  出来ないって!

  秘密にするなんて!

  バレたらタダじゃ済まないよ!

  怒られるに決まってるだろ! 」


衛美

「 その時はその時よ。

  内緒にしてた事を怒られるなら、()ゆう()を話せばいいだけでしょ? 」


衛夛

えいちゃん…。

  ………………はぁ〜〜〜……分かったよ…。

  えいちゃんには負けたよ… 」

◎ 訂正しました。

  づるは家族になるし、─→ づるさんは家族になるし、

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