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♥ これは式神  作者: 雪*苺
九日目 / 火曜日 4月30日
57/104

♥ 大学 1 / 昼休み / 中庭テラス


──*──*──*── 中庭


──*──*──*── テラス


 講義が終わって昼食ランチをする為に中庭へづるさんと私は、テラスで昼食ランチをする事にした。


 けい君にはLINEラインで送信済み。


 別にてくれなくていいけど、友達候補だから一応連絡はした。


 テラスは他の学生も利用していて賑やか。


 づるさんは大学の敷地内にある図書館でアルバイトがあるから、図書館関係者を証明するスタッフ専用のパスを首から掛けている。


 私の為に大事なアルバイトを放ったらかして、ちょうこうせいをしてくれているけど、いのかしら…。


 なんか申し訳ないよね…。


 実体化してないげんは「 気にしなくていい 」って言うし。


厳蒔弓弦

けい君がストーカーなのか?

  見えないんだが… 」


衛美

けい君がストーカーだって言ってるのはげんです…。

  ……でも、けい君にはなにか……なんなのか分からないんですけど…、なにかを感じたんです。

  げんからは “ 不安要素 ” って言われました。

  それ(不安要素)なんなのか……私は確かめたいんです 」


厳蒔弓弦

けい君に不安要素か…。

  けい君とは親しくなる必要がありそうだな 」


衛美

づるさん……巻き込んじゃって御免なさい… 」


厳蒔弓弦

「 気にする事ない。

  えいも≪ ≫の人間だ。

  になる事があるなら解明すればいい。

  けい君とは蕁麻疹繋がりで打ちけられそうだしな 」


衛美

づるさん、蕁麻疹持ちだったんですね… 」


厳蒔弓弦

「 黙っていて悪かった 」


衛美

「 いえ、いいんです。

  御互いさわれない者同士なんですね。

  安心しちゃいました(////)」


厳蒔弓弦

「 そうか。

  それはかった。

  ──けい君はないようだな。

  えい、先に食べてしまおう 」


衛美

「 はい。

  午後の講義は14時からですから、ゆっくり昼食ランチが出来ますね 」


 づるさんがテーブルの上に今朝作ってくれたお弁当を広げてくれる。


 重箱じゃないから昨日きのうみたいな豪勢なお弁当じゃないし、量はも少なめ。


 だけど、家庭的なお弁当もしそう。


衛美

「 ──いただきます! 」






衛美

「 ──御馳走様でした。

  づるさん、けい君、ませんね。

  なにかあったのかしら? 」


厳蒔弓弦

「 もう1度、LINEラインしてみたらどうだ?

  メッセージが入ってるかも知れない 」


衛美

「 そうですね 」


 づるさんに言われて、スマホスマートフォンを取り出すと、けい君からメッセージがてないか確かめてみた。


衛美

「 メッセージは入ってないです 」


厳蒔弓弦

「 そうか。

  もしかしたら、を使ってくれているのかも知れないな 」


衛美

しつこいけい君がですか?

  ないと思いますけど…… 」


厳蒔弓弦

えい、午後の講義はなにを受けるんだ? 」


衛美

「 えぇとですね── 」






厳蒔弓弦

「 ──つまりだ、准教授は、○○○○は◇◇◇◇で△△△△が☆☆☆☆だと言いたかったんだが、分かるか? 」


衛美

「 えぇと……どうして△△△△が☆☆☆☆になるんですか? 」


厳蒔弓弦

「 ◎◎◎◎が△△△△で◇◇◇◇は○○○○だからだ 」


衛美

「 …………☆☆☆☆と◇◇◇◇はなにが違うんですか? 」


厳蒔弓弦

「 ☆☆☆☆は△△△△と◇◇◇◇と○○○○だ。

  ◎◎◎◎は○○○○で△△△△が◇◇◇◇だから◎◎◎◎なんだが──、分かるか? 」


衛美

「 …………づるさん……なに語を話してますか? 」


厳蒔弓弦

「 日本語だが? 」


衛美

「 専門用語が多くて外国語に聞こえます… 」


厳蒔弓弦

「 そうか…。

  えいには口答よりも書いた方角が分かり易いかも知れないな。

  ノートを貸してくれるか? 」


衛美

「 は、はい…(////)」


 私が講義で使っているノートと筆記用具をすと、づるさんはノートになにかを書き出し始めた。


 書道を習っていて、美文字を書けるようになる為に毎日、字を書かされていたから、標準的な読める字を書ける私だけど、づるさんの字は美文字だった。


 達筆だったら読めなかったと思うわ。


 字だけでも惚れちゃいそうなんですけど……。


 今日きょうは美文字男子がモテるのよね。


 汚文字男子はモテなくなって、からなのか、美文字はモテる男のステータスになっていた。


 まぁ、一時期は美文字ブームもてたし。


 づるさんにノートの中身を見られる日がるなんて思ってなかったから、不意打ちを食らった気分。


 美文字とは言えないまでも汚文字でなくてほんかったぁ〜〜(////)


 字の書き方を教えてくれたげんのお蔭ね。


 実はげんも綺麗な字を書けたりする。


 平安時代には身寄りのない子供達を屋敷に集めて、読み書き,計算を教えてみたい。


 寺子屋みたいな事をしていたのね。


厳蒔弓弦

えい、これならどうだ。

  分かるか? 」


 私が考え事をしている間に、づるさんがノートになにかを書き終えたみたい。


 ノートを見せてもらったら、見易くて分かり易い内容で、講義で聞いた内容が簡潔に纏められていた。


衛美

「 凄い……づるさんはノートの書き方が上手なんですね 」


厳蒔弓弦

「 復習をするのもノートの取り方は大事だからな。

  コツを知って慣れる事だ。

  自分があとで復習し易いように、自分に見易いノートを心掛ける事だ。

  板書を丸写しする必要はないし、大事なポイントを絞って書くといい。

  慣れるとキーワードや要点だけを簡潔に纏めて箇条書き出来るようになる 」


衛美

「 そう…なんですか?

  なんか難しそうですね… 」


 げんは平安時代の式神だからノートの取り方も纏め方も知らないのよね…。


厳蒔弓弦

「 共に講義を聞くからな、えいにも出来る簡単なノートの取り方を教えよう 」


衛美

ほんですか!?

  がとう御座います(////)」






 結局のところ昼休み中にけい君が中庭へる事はなかった。


 づるさんと中庭をあとにして、午後の講義へ向かった。

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