♥ 登校中 / 再会 / 紹介
今日から私の通っている大学へ弓弦さんも一緒に登校する事になっている。
弓弦さんとは一緒に近所の最寄り駅まで徒歩で向かった。
電車を乗り換える必要はないけど、乗る電車の時間が変わるし、大学の最寄り駅まで余分に時間が掛かるようになったから不便かも。
大学の最寄り駅に着いたら、徒歩で大学へ向かう。
最寄り駅から大学までの距離は大体、徒歩で10分ぐらいかしら。
駅から近い大学で助かっている。
昨日、1日中降っていた赤い雪は24時前には止んでしまったようで、日の当たる道端に赤い雪は残っていない。
日影の場所には未だ赤い雪が残っているから、昨日の赤い雪が幻でもなければ夢でもなくて、現実に降っていた事を物語っている。
見慣れない赤い雪は気持ち悪い。
雪が溶けた液体は、まるで血のように赤くて、思わず溶けた水を避けてしまいたくなる。
跳び跳ねて衣服についちゃったら最悪じゃんね。
境戸託司
「 ──瀬圉さん!
御早う!
朝から会えるなんて嬉しいよ(////)
5日振りだね! 」
衛美
「 …………境戸君、御早う。
朝から元気ね 」
境戸託司
「 当たり前だよ!
だって、瀬圉さんと会える日なんだからさ!
朝からテンション上がっちゃうのは仕方無いよ 」
衛美
「 そ、そう… 」
厳蒔弓弦
「 衛美──。
{ 彼が玄武の言っていた境戸託司か? }」
衛美
「{ そうです。
紹介しますね }」
境戸託司
「 どうしたんだい、瀬圉さん? 」
衛美
「 友達候補の境戸君にも紹介しようと思うの 」
境戸託司
「 紹介? 」
衛美
「 そうよ。
彼は厳蒔弓弦さん。
私の婚約者なの。
今日から一緒に大学へ通う事になったの 」
境戸託司
「 …………へ??
…………婚約者?? 」
厳蒔弓弦
「 初めまして。
衛美の婚約者の厳蒔弓弦だ。
宜しく 」
境戸託司
「 ……え……ぇえ……婚約者……?! 」
衛美
「 そうよ、婚約者なの。
──弓弦さん、彼は同じ大学に通う境戸託司君です。
私とは受ける講義が違いますけど、登下校や昼食で良く声を掛けられるんです。
一応、友達候補です 」
厳蒔弓弦
「 友達候補?
…………そうか、衛美は男性不信と男性恐怖症の気があるからだな 」
衛美
「 そうです。
──境戸君、どうしたの?
顔色が悪いわ 」
厳蒔弓弦
「 そうだな。
無理は良くない。
帰宅して休んだ方が良くないか? 」
境戸託司
「 ──だ、大丈夫です!
瀬圉さんから婚約者を紹介されて驚いてしまっただけで……。
ははは…。
──で、でもさ、瀬圉さんも人が悪なぁ。
婚約者が居るなら教えてくれたら良かったのに… 」
衛美
「 教えていたら友達になる事を諦めてくれていたの?
残念な事をしたわ… 」
厳蒔弓弦
「 えぇっ?!
友達になりたいのは本当だから諦めなかったよ! 」
衛美
「 ……そう…。
どちらにしても残念な事には変わらないのね… 」
境戸託司
「 瀬圉さん… 」
厳蒔弓弦
「 衛美と私が婚約者になったのは一昨日だ。
初めて顔合わせをして、婚約者になった。
未だ2日しか経っていないから、衛美が境戸君に私の事を教えるのは無理だな 」
境戸託司
「 えっ??
一昨日って日曜日?
『 本家に行く 』って言ってたね。
じゃあ、本家で顔合わせをしたんですね…。
両親公認の婚約者…ですか…。
( …………敵わないなぁ…。
いきなりハードルが上がったじゃないか!
これから毎日、婚約者と登校するって事か?
……満仁谷さんに報告しないとだ… )
──で、でも…またどうして一緒に登校を? 」
厳蒔弓弦
「 友から『 衛美がストーカー被害に悩んでいる 』と聞かされてな、念の為だ。
講義と昼食も同席するつもりだ。
勿論、下校も一緒にする 」
境戸託司
「 そ…そうなんですか…。
厳蒔さんは婚約者思いで優しいんですね………ははは…。
( 嘘だろぉ!?
講義は兎も角、昼食も下校も婚約者が一緒なのかよ…。
瀬圉さんと2人きりになれないじゃないかぁ!!
どうすればいいんだよ!! )」
衛美
「 境戸君、やっぱり顔色が悪そうだわ。
本当に大丈夫なの? 」
境戸託司
「 も…勿論だよ!
昼食も一緒にするなら、俺はお邪魔虫かな?
ははは…… 」
衛美
「 そうなるわね。
もう誘わないでくれるの? 」
境戸託司
「 瀬圉さん… 」
厳蒔弓弦
「 私は境戸君が居ても構わない。
衛美は未だ同性の友達も居ないみたいだ。
仲良くしてくれると私も助かる 」
境戸託司
「 えっ…いいんですか?
俺、男ですけど… 」
厳蒔弓弦
「 衛美に触れさえしなければ、友達付き合いをしてくれても構わない 」
境戸託司
「 瀬圉さんに触らなければ……。
そうですね。
実は俺も女性不信な気があって、異性から触られると蕁麻疹が出て来るんです(////)
瀬圉さんも俺に触ったりしないと思うし、大丈夫だと思います 」
厳蒔弓弦
「 そうか、蕁麻疹か。
私も蕁麻疹が出るんだ。
ラブレターを貰っても蕁麻疹が出るから、私の方が重症だな。
境戸君は信頼が出来そうだ 」
境戸託司
「 厳蒔さんも蕁麻疹が……。
身近に同じ体質で悩む人が居ないから、厳蒔さんと出会えて嬉しいです!!
( ラブレターでも蕁麻疹かぁ。
俺よりも症状が酷い人が居るもんだな。
親近感を感じるなぁ(////)
──良し、これも満仁谷さんに報告しとこう!
厳蒔さんは瀬圉さんの関係者だから、仲良くなって出来る限りの情報収集をしよう )」
厳蒔弓弦
「 ──あれが衛美と境戸君が通っている大学か… 」
衛美
「 弓弦さんは大学は初めてですか? 」
厳蒔弓弦
「 いや、短期大学へは通ったな 」
衛美
「 卒業生なんですね 」




