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ジュエルズ  作者:
2/3

第一話 転生前の準備(前編)

お待たせしました。


主人公が出てきてない。orz


 ???side


「彼には、異世界に転生して貰いましょう。」

「はっ?…えっえぇぇぇ!?」



ルリアの思わぬ一言に、混乱していたサレだが何とか落ち着いて、ルリアに問う。


「どっどういう事ですかルリア様、異世界に転生なんて、そんな軽々しく出来る事では無い位お分かりの筈でしょう!精々“生まれた世界”、つまり私の担当世界の輪廻の環に乗せるのが「乗せられませんよ。」…えっ?」


勢いよく捲し立てていたサレだが、途中で遮ったルリアの言葉に勢いを削がれる。そして、ルリアは神妙な顔で語り始めた。



「貴方に言われるまでもなく私も承知しています。ですが、事態はそう軽々しく無い、と言うことですよ。」


「?…どういう事ですか?」


どういう事か分からない、と顔に出して問うサレにルリアは、そのままの表情で答える。


「確かに普通ならば貴方の言う通り、貴方の担当世界の輪廻に組み込むのが正しい処理の仕方です。しかし想定外の出来事が幾つか起こりました。」


「想定外?」


「ええ、まず一つは罪人でもないのに、寿命の無い不老不死の状態にしてしまった事です。」


ルリアは順序よく説明していく。


「貴方も知っていると思いますが、本来、不老不死とは生前に大罪を犯した者に対して、我々天界の者達が地獄で無限の罰を与えるために施すか、生前多大な信仰を集めたか、善行を働いた者に我々の仲間入りをしてもらう時に施すものです。」


「ですが“彼”は先程言ったように、悪人ではなく、かといって善良とは言っても後者が適応される程でもない。」


「たっ確かに。」


説明をするルリアに、サレは納得するように頷く。そして、ルリアの説明はまだ続いていく。



「それだけなら、不老不死の状態を解けばよいだけね話ですが、先程言ったように、原因は不明ですが寿命を戻せなくなっている。これが一つ目です。」



そこでルリアは一息つくが、直ぐに説明に戻る。



「そして二つ目ですが、これは先程書類を見ているときに、一緒に“彼”の魂も“視た”のですが、魂を無理に弄くった影響だと思いますが、既に貴方の世界の輪廻から外れています。」


「えっ?!それならば。」



驚き声を上げるサレに、ルリアは頷く。



「そうです、つまり初めから貴女の世界の輪廻に乗せるなど、土台無理な話なのですよ。それどころか、輪廻を外れてしまった影響からか我々に近い存在になってます。」


そう言ったルリアに、サレは納得するが、しかしまだ疑問があるのか更に問い掛ける。



「私の担当世界の輪廻に、“彼”の魂を組み込めない事は分かりました。」


「しかし、それならば異世界に転生させなくとも少々特殊な例として、後者のケースに当て嵌めれば宜しいのでは?」


そう問い掛けてきたサレにルリアは、たしなめる様な顔で答える。



「サレ、忘れてはなりませんよ。“彼”は本来ならばまだ、生きられた筈なのです。」


「それを貴方の、更に言えば私達のミスで、そのまだ先のある人生を奪ってしまったことを忘れてはならないのです。」


ですから、とルリアは続ける。



「せめてまだ“彼”が生きられた分は、生きられる様にするのが、世界の管理者たる我々天界の償いにして、義務だと私は思うのですよ。」


「ルリア様…。」



穏やかに、しかし強く語る自分の上司に、サレは何も言えなかった。



「それに私も元々は人間でしたから分かります。私も死ぬ直前はもっと生きたいと思いました。」


「ですから、私の個人的な意見も含めて、“彼”には生きて欲しいのですよ。」



全て語った、と言う様に話を終えたルリアに、サレは漸く納得したように頷いた。



「分かりました。そこまで言われて納得出来ない程、私も馬鹿ではありません。」


「しかしルリア様、転生させるのは宜しいとして、どの世界に受け入れて貰うのですか?」



そう問うてきたサレに、ルリアはにこやかに答えて見せる。



「ええ、その事で此れから最高神様の所に…」 「もう来てるよ。」

「?!レイ様!」



言葉を続けようとしていたルリアのセリフを遮り、そこに現れたのは、黒髪のまだ少年、という表現がぴったりな、子供だった。



「話は聞かせて貰ったさね!」


「レイ様…。一体何時から居たのですか。」


「(ツッコム所そこですか!ルリア様!)」



「ん〜?サレのルリア様にバレたら云々辺り?」

「殆んど最初じゃ無いですか!!ってか何で疑問系なんですか!!」



サレの鋭いツッコミが飛ぶが。冷静になったのか直ぐに姿勢を正す。



「失礼致しました。斯様な無礼を。」



それに対して何てことの無いように、黒髪の少年「レイ」は返す。



「んーん、気にしなくていーよ。うん、其くらい気持ちよくツッコミ入れられた方が、隠れてスタンバってた甲斐があるってもんさね。」

「あら、お隠れになられていたのですか?」



ルリアが小首を傾げながら、キョトンとした顔で問う。



「うん。バレない様に頑張って隠れてたっサ。」


「ただ、通りすがりの天使達の視線が痛かったさ。」


「(何やってるんですか!ってか仕事してくださいよ!)」


「何か言った?サレ?」


「いっいえ!」


「そう。」



最高上司の余りにアレな行動に、今度は心のなかで盛大にツッコミを入れるサレ。

しかし何かを察知したのか、笑顔で聞いてくるレイに慌てて話題を変える。



「とっところでレイ様、どうしたのですか?そのしゃべり方は。」


「ん〜?いやね、この前テレビでアニメ見てたら、こんなしゃべり方する人がいたんだよね。」


サレの変えた話題に上手く乗ったレイ。口調を素に戻して答える。



「テレビですか?」


「うんそうそう。他にも、にょr「その先は言っちゃダメです!!」あっそう?」



危うく爆弾発言をしそうになったレイを慌てて止めるサレ。そんな二人を今まで端から見ているだけだったルリアが、軌道修正を謀る。



「レイ様、そろそろ本題に戻りましょう。先程の発言から、全て把握なされているとの事ですが?」


「ん?ああそうそう。非常に特殊な例だけれどね、“彼”にはルリアの提案の通り転生してもらうよ。」



ルリアに問われ笑顔で、しかしおちゃらけた雰囲気を消して言うレイ。


「そうですか…。」



自分の提案が通り、ホッとするルリア。



「うん。我々天界は全力で其をサポートする。」


「それで、それについて幾つか補足があるんだ。」


「補足…ですか?」



確かに、上に立つものの風格を滲ませ宣言するレイ。

しかしそのすぐあとに続けられた言葉に、ルリアは首を傾げることになる。



「うん、まず不老不死になってしまった彼に、パートナーを作れる様にしたいと思うんだ。」


「パートナーですか?」


「そっ、パートナー。」



質問をしてきたサレに簡単に返したあとに、話続けるレイ。



「二人とも、不老不死の苦しみくらい知ってるでしょ?」


「「!!」」



レイの口から出てきた疑問にサレとルリアの二人はハッとした表情になる。



「次々と自分を置いて先だって行く、知人、家族。」


「変わらない事に、向けられる様々な視線。」


「死のうと思っても、死ねない事実、現実。」


「普通の人間なら、間違いなく気が触れる。」


「だから、パートナーを作れる様にしたんだ。これは、罰ではなく我々の詫びなんだから。」



一つ一つ説明して行き、最後に理由を話したレイ、それを聞き神妙に頷く二人。



「分かりましたレイ様、それならそのパートナーを作るシステムはどの様なものですか。」


「ああ、ごく簡単なものだよ。魂クラスでの契約をするんだ。」


「魂クラスでの契約ですか!」


「そっ、それならそのパートナーも自動的に“彼”と同じような存在になるから、パートナーも不老不死だよ。」



「しかし不老不死は、そう簡単に増やしてはならないとの掟のはずですが…。」



戸惑うルリアに、レイは真面目な顔で答える。


「うん、だから今回は特例中の特例。」


「それに二個目の補足はその事に関係があるんだ。」


「実はね、“彼”には世界の“抑止力”になってもらうことになったんだ。」


「なっ!なんですとー!!」



レイが言った言葉にサレが、本日二回目の絶叫をすることになる。







to be next

長くなったので、一旦ここで切ります。


今回もお読みいただきありがとうございます。

次は遅くとも、一週間以内には投稿出来ると思います。




では次回も宜しくおねがいします。



誤字脱字の報告があれば遠慮なく御報告下さい。


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