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【信長の野望】弱小大名・安東家。女当主と影武者で生き残る東北戦国記  作者: 西住


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12/20

第十二話 宴の後の絶望

毎日19時更新、第12話をお届けします。

「構造」を練る上で、この回は物語の大きな転換点になります。


戦場に鳴り響いたあの「歌」。実は意外なところから広がっていたようで……。

そして後半、最上の部下が放った「どこかで聞いたような怒号」が、新たな火種を呼び込みます。

城内の大広間は、戦の緊張感を薄めるかのように笑いと酒に満ちていた。


新当主が元気に駆け回る。


気づけば、酒蔵の半分が消えていた。

そのほとんどを一人でやったというのだから、誰も止められない。


「これは…伝説になるな」


玲夢が小さく呟く。

安東は苦笑を浮かべるだけだった。


杯は次々に交わされ、笑い声が城内に響く。

最上も軽く顔を赤らめながら、わざとらしく酔ったふりをしている。


「しかしまさか、こんな戦い方があるとは…」


最上は玲夢をみて感心した顔で言った


「最上殿?なんの事ですか?」


「いえいえ、この宴会を見ているとですね」


宴会の勢いに乗じてあちこちで歌が聞こえる


「コンギョ」



誰かが口ずさむ。

それがまた別の誰かに伝わる。


「聞けばこの歌を戦場で流すことで

 伊達を崩壊に追い込んだそうではないですか」


いかにも感心した顔で最上は玲夢に話かけた


「偶然ですよ。」


その顔には嘘偽りのない冷静な表情の玲夢がいた


「ところでこの作戦はあそこで駆け回っている奥方様が考えたとか?」


「まあ…な」


安東はなんともいえぬ顔で答えた


最上は小さく笑った。


「なるほど。実に見事な“偶然”だ」


やがて、宴は静かにお開きとなった。


それからしばらくして……


「頭いた~~い。

 気持ちわる~~い」


 そんな情けない新当主の声が城内に響き渡った


しかしその直後――影武者が城の奥から静かに告げた。


「蘆名が攻めてきた。なんでも貴様の無礼は許せん。

 詫びを入れたぐらいでは、この怒り収まらん、という事らしいんだが…」


玲夢は眉をひそめる。


「なんで!? 当家と蘆名家は、そこまで関係悪くなかったはず…」


最上は肩をすくめ、少し笑みを浮かべる。


「いやぁ~面目ない。おそらく私の仕業かと……」


安東と玲夢は同時に顔を上げる。


「え?」


最上は口元に笑みを残したまま続ける。


「今回の伊達の件。どうも裏で蘆名が関わっている、という噂を耳にしまして……

 部下に調べさせたんですが、言い方が少し強すぎたのかな?」


詳しく聞くと、とんでもない内容であったことがわかった。


「安東じゃぁ~。開けんかこらぁ!!

伊達の件どないなっとるんや。蘆名説明せいボケェ!!!」


とても武士とは言えない物腰


野盗と言われても差し支えのない物言いだったという


玲夢は思わず突っ込む。


「何考えてそんなことをしたんですか!

 そのようなことをすれば、最上家も――」


最上は肩をすくめる。


「あ? 大丈夫です。全国では最上は安東の臣従と思われていますので、基本的に矢面に立つのはそちらです。

 では、後はよろしく」


そして、軽やかに退場する最上。


安東と玲夢は、目の前の光景にただ呆然とする。


「なあ玲夢……。使える家間違えたと思わないか?」


「うちのバカ殿がもう一人いるなんて……

 想像できるわけがないでしょうが」


宴の余韻に笑いは残るが、城の静寂には絶望が混じった。

二人は、目の前で何が起こったのか、理解しきれずに呆然としていた。

読んでくださりありがとうございます!

最上の部下の挑発、どこかで見た「どっちがヤクザかわからん警察」の

空気を感じていただけたでしょうか(笑)。


ADHDの過集中を武器に、このまま一気に蘆名戦まで書き抜きます!

皆様の【ブックマーク】が、次のエピソードへの一番のモチベーションになります!

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