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ユーフェミアクリスフィア。

「あなた、何を言ってるの?」

ヘンリーとはユーフェミアの友人、それくらいの事は知っているが本来クリスフィア自身は現れるべきでない存在だ。

それをするつもりをクリスフィアは全く無かった。

「この球は敵が作り出したもの。なら、その魔力を超えれば良い」

確かに理には適っているが、クリスフィアは戸惑う。

「あなたはそれで良いのですか?」

「構わない。あなたは嫌なのか?」

「そういう訳ではありませんが…」

「なら問題は無い」

クリスフィアはため息をつく。

「わかりました。ではやりましょう」

クリスフィアは決意を決めると言った。

二人はお互いの手のひらを合わせる。

目を瞑り、精神を集中させる。

ユーフェミアはここから出ることを、魔力を上げる事を願う。

クリスフィアは本来に戻す事を、力を融合させる事を願う。

だが、それは難しかった。

二人の思いは、願う部分が違ったのだ。

「上手くいかないものだな…」

「そうですね…」

クリスフィアは球にもたれる様に座り込む。

「私たちはきっと無力なんだな…敵に捕らわれ、閉じ込められて」

「私もです。魔王の血筋だからと何もさせてもらえなかった。滅びる時でさえ、何も出来なかった…」

『私たちは弱い、だから守れる力が欲しい』

その途端、二人が光る。

「二人共、今だ!」

ケルベロスは叫ぶ。

二人は中と外から、魔力を放出した。

ヒビが入る。

透明な球体のヒビは徐徐に大きくなる。

やがて、硝子が割れた様な音がしてそれは消えた。

「よろしく、クリスフィア」

「よろしく、ユーフェミア」

二人は包容をし、クリスフィアは溶ける様に消えた。

「シン、行こう!」

ユーフェミアはケルベロスに言うと、暗闇から脱出した。


「檻から出てしまったか…」

バウルは呟く。

そして、淀んだ空を見上げた。


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