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クリスフィアの意志。
「あなたにお願いがあります」
クリスフィアは言う。
お願いとは、沈めたユーフェミアの意志の復活だ。
ヘンリーの様に、二人の意志を統一するのだ。
「お辞め下さい、他の意志は邪魔なだけ。あなた様があなた様でなくなっても宜しいのですか!?」
バウルは必死に言う。
何のために人間の意志を沈めたのかが無意味になる。
「あなたは、自分本位なのですね。私の復活ばかりで、本当のこの身体の持ち主の事など考えてもない。この少年の事もそう。ルシアという人物の事ばかりで、本来の少年の意志や周りの人達の事を全く考えていない」
クリスフィアが言い放つとバウルはこらえた。
「私はあなたと共に居るつもりはありません」
クリスフィアはバウルに告げると去っていった。
「ルシア様…」
バウルはルシネルを見る。
「復活させてくれた事は有り難いが、お前は道具だ。それ以上でもそれ以下でも無い」
ルシネルは告げると消える。
そこに残ったのは、バウルただ一人だった。




