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新勇者一行、脱走する
「お父様ったら、これじゃ旅の醍醐味が楽しめないじゃない」
アンリエッタは馬車の中で愚痴る。
中には疲れない様にとユーフェミアとヘンリーも居た。
馬車での旅はゆるりと進む。
なので、数日を要する。
「もう我慢出来ない!ゆっくりすぎるのよ!」
一日目、宿の中でアンリエッタは爆発する。
ユーフェミアはそれをなだめるしかない。
「お姫様」
ノック音がし、タイミング良くヘンリーが現れる。
「ヘンリー、早朝脱走するわよ!」
アンリエッタが告げると、ヘンリーはニヤリとした。
そして早朝、最後の抵抗とユーフェミアはなだめる。
だが、アンリエッタとヘンリーはノリノリだった。
「行きますよ、お姫様!」
アンリエッタの宿部屋、最小限と思われる荷物と資金を持ち、ヘンリーは呪文を唱える。
魔法陣が発動すると、ランダムに選ばれた場所へ飛んだ。
「アンリエッタ姫、ユーフェミア騎士、いらっしゃいますか?」
時間になり、護衛が呼びに来る。
だが、その時には脱走した後だった。




