魔界に来ました?
たどり着いたのは固定魔法陣の上だった。
「ここは…」
「固定魔法陣の上だよ。一度魔界に来ているからね」
ヘンリーはユーフェミアに説明する。
ユーフェミアとアンリエッタは初めて来た場所だった。
「じゃあ、魔王退治に行こうか」
ヘンリーはさらりと告げた。
ここからは魔族は皆敵だ。
簡単にはいかない。
洞窟を出ると森が広がる。
すぐに二匹の魔物が現れた。
「さて、魔物退治だよ。二人でどこまでできるかな?」
二人、ユーフェミアはその言葉に引っかかる。
「お姫様とユーフェミア騎士、二人でやるんだよ」
「そんな!ヘンリー様、無茶です!」
キーレンは抗議する。
「今は手を出しては駄目だよ」
ヘンリーはキーレンの目を見て言う。
それも暗示だった。
「アンリエッタ姫様、今はやりましょう!」
「えぇ」
珍しくアンリエッタは弱気だった。
魔物と対峙した事が無かったのだ。
倒した頃には息が上がっていた。
「ヘンリー様、ここは本当に魔界ですか?」
キーレンは問う。
何というか、空が明るい。
緑ももっと深かった気がする。
「よく気付いたね。ここは魔界ではなく人間界の方の入り口だよ」
ルディ達と魔界へ行く時、この森を使っている。
だから、人間界側の魔法陣を頭に浮かべたのだ。
「お疲れ様」
ヘンリーは言うと二人に回復魔法をかける。
「どうだった?二人では無理だろう?もしかしたら二手に別れるかもしれない、はぐれるかもしれない。そんな時、守れるのは自分だけなんだよ?」
ヘンリーは告げる。
だが、アンリエッタも負けない。
「私は姫よ、一人でも戦うわ!一度やると言ったら止める訳にはいかない!」
その瞳は本気だった。
土壇場でも諦めてくれたら、そう思ったがやはり無理だった。
「わかった。皆で行こう。勿論ケルベロスも」
ヘンリーの言葉に、皆返事をした。
勿論、ケルベロスも。




