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一軒の家へ辿り着きました。
「ケルベロス、どこだ!」
ケルベロスが離れた今も、ユーフェミアは影響を受けずに進む。
一方、アンリエッタとキーレンもはぐれ、アンリエッタはヘンリーと同じ状況になっていた。
「皆、無事ならいいが……」
耳飾りのおかげとケルベロスの魔力の高さでユーフェミアは無事だった。
色々な建物を周り、やがて一軒の建物へ辿り着く。
それは普通の民家。
ユーフェミアはドアを開ける。
キーっという音と共に、今までとは違い霧の無い空間が広がった。
「ここがアジトか?」
ユーフェミアは警戒しつつ中に入る。
「どちら様?」
普通の少女がキョトンとした顔でユーフェミアを見た。
「あ、シェバルト様のお客様ですね」
少女は思いついた様に告げた。
「シェバルト?」
初耳の名前にユーフェミアに疑問が浮かぶ。
「違うのですか?」
あまりに少女が普通なので、ユーフェミアも困惑する。
「お嬢さん、名前は?シェバルトって誰ですか?」
ユーフェミアが問うと、少女はその疑問に答える。
「私はアニエ、この家の娘です。シェバルト様は魔族の方です。あるお方を待ってるそうですが、あなた様ではないのですか?」
操られている様子もなく、アニエは言ったのだった。




