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ゴッドフリード 〜英雄目録〜  作者: Flance_Pang
第二章:第二の魔王と魔皇帝の降臨

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アイリスからの宣戦布告

【前回のあらすじ】

《レイ》

アイリスのヤローから女王様に向けたメッセージって何なんだ?

正直、嫌な予感がしまくりだぜ。

女王は、レン達にある羊皮紙を見せた。その羊皮紙には、アイリスのものと思われるメッセージが書かれていた。

「これは、今日の日の出とともに現れた文を、私が書き写したものです。元の文章は、かなり古い時代の言葉でしたので、予め翻訳しておきました」

「はぁ……、魔王ってのはどいつもこいつもお偉いさんにメッセージ送んないと死ぬ病気にでもかかってんのかよ……」

レイは思わずぼやいたが、レン達は気にせずその羊皮紙を見た。

『この前の遊戯(ゲーム)の続きをしようじゃないか。 アイリス』とだけ書かれていた。

「……は?これだけか?」

「こんなんだが、までもねぇじゃねぇかよ……」

レイとセトは、『何だ、そんな事かよ』と言わんばかりの反応だが、レンは違った。

(僕たちに向けた挑発か……。ふざけやがってあのクズ野郎……!!)

そう思いながら、レンは今にも羊皮紙を千切ってしまいそうな勢いになってしまっている。

「お、おい?少し落ち着け……?」

セトにそう言われて、レンは今にも噴き上げてしまいそうな感情を抑えようと深呼吸した。

「……よし、落ち着いた。ありがと、セト」

「もう慣れちまったよ。にしても、まるで挑発してるみたいな内容だよな」

「ええ。元老院も、『アイリスから私たちに対する宣戦布告ではないか』との見解があります。私自身も、これはただ事ではないと。それに……」

女王はそう言いながら、もう1枚の羊皮紙をレン達に見せた。

「先ほどの文章とともに、アイリスはこの地図も私のもとに……」

その地図を見た瞬間、レンは目を見開いた。

「……っ!!」

「お、おい!?見覚えがあるのか!?」

「この場所……。師匠が殺された場所だ……」

レンがそう言うと、玉座の間は騒然とした。

無理もない。レンの師匠は、あの『白百合の剣姫』アンネロッテ・フリューゲル。そのアンネロッテ・フリューゲルが死した場所を、アイリスは血で汚そうと言うのだ。

「つまり、師匠とおんなじ所で殺してやろうっていうアイリスの慈悲ってやつか?気色わり」

「そんなの……絶対にさせるもんか!!」

レンはとうとう我慢できずに早足で玉座の間から出ようとした。

「お、おい!!早まるなっての!!」

セトの引き止めも聞かずに、レンは玉座の間の扉を開けようとする。

すると、同時にアレクシアもその場に到着しており、レンが扉を開けたと同時に、アレクシアは怯えてしまった。

「……ひっ…」「あっ……」

レンは、かなり申し訳無くなってしまい、一瞬で表情がいつもの感じに戻った。

「あ、あの……、なんて言うか……。ごめん!」

レンはアレクシアに深々と頭を下げた。そして後ろから、セトがレンの肩を叩いた。

「だから言ったろ?早まるなって。絶対違うかもだけど」

レンは軽く頷いて、また女王の前に戻った。

「女王様は、どうするべきだと考えてるんですか?」

レンは女王に聞いた。

「国をあげて対処するべきでしょう。元老院にもそう伝えます。それに、君たちはどうしても行くつもりなのでしょう?」

「当然です。たとえ罠でも、アイリスをこの手で葬れるのなら……!!」

レンは、既に覚悟を決めていた。レイとセトは、あまり乗り気じゃない。ハルの死を見てから、今度は自分の番じゃないかと思っているからだ。すると、女王はこう問いかけた。

「どうやら、覚悟は既に決まっているようですね。そこのお三方は、どう思っていますか?」

「オ、オレらはいいかな……?」

「そうそう、どうせ足手まといにしかならないし……」

レイとセトは自分の命が惜しくて、そんな苦言をしている中、アレクシアは……。

「……行きます」と呟いた。

「お兄様の仇を討つ為に……」

しかし、レンはアレクシアに近づくとこう言った。

「アレクシア。君はここに残って」

「……え?なんでですか……?ボクはお兄様の仇を……!!」

「ハルが死んだのは、僕のせいでもあるんだ。だから僕が、アレクシアの分までアイリスを……」

すると、レイがレンの肩に手を置いた。

「行かせてやれよ。お前だって分かってんだろ?アレクシアだって悔しいんだよ。無理やり行きたくて当然だ」

「レイ……」

「言っとくけどオレは行かねぇぞ。死にたかねぇからな」

レイの直球な発言にレンは苦笑いした。

「俺も、行ったところで死ぬだけだと思うから、ここで待機してるわ。死ぬなよ、レン」

「僕なら大丈夫だよ。死ぬ心配ならアレクシアにしてあげて?」

そんな感じの雰囲気が流れているが、女王は何か言いたそうだ。

「あの……、今にも倒しに行きそうな感じになってしまっているのですが……。まだ倒しに行くと決まったわけでは……」

「「「「え???」」」」

思わず、レン達は一斉に驚いた。

「それに、まだ私がどんな対処をするか言っていませんし……」

「な、なぁんだ……。国上げて対処するっつったからぶっ倒しに行くもんだと思ったじゃんかよ」

「……早とちりしちゃった」

レイとレンがそう呟いた後、女王は咳払いをして改めてレン達に言った。

「まずは調査から入るべきでしょう。事前に何人かの偵察兵を向かわせ、状況を探らせます」

「でも、そしたらその兵士が死ぬんじゃ……?」

セトがそう言うと、女王はセトに、

「安心してください。いざという時の為に、リバイブシャードを持つように伝えます」

と説明した。

「そして、その場にレン自身が向かわなければならないと分かったら、レンとアレクシア、そして第4討伐隊を向かわせるという算段です」

そしてその夜、偵察兵の馬車4台がネルケディラ王都を出た。

そして夜が明けた後、その馬車4台は大破。乗っていた偵察兵も、命からがら逃げ切ることが出来た1人を除き、原型が残らない程バラバラになった姿で大破した馬車の周りに散らばっていた。

【ちょっぴり用語解説】

〈リバイブシャード〉

持っているだけで即死魔法の無効化、命に関わりかねない致命傷を軽減してくれる、ネルケディラ王国の魔導具研究の成果の象徴。ネックレス状になっている。


最後まで読んでくれてありがとうございます。

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