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ゴッドフリード 〜英雄目録〜  作者: Flance_Pang
第二章:第二の魔王と魔皇帝の降臨

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制御不能の『獣』

【前回のあらすじ】

《レン》

強すぎるエーテルの流れを感じた。

なんか嫌な予感がしそう……。

レンとレイとセトは、アレクシアの様子を見て、本当に目の前にいるのはアレクシアなのかと疑った。それと同時に、アレクシアの放つ気迫に押されそうになっているが。

「お、おい……!あれホントにアレクシアかよ……!まるでバケモンじゃねぇか……!!」

「てか、なんであの状態で立ってられるんだよ!!俺だったら死んでるぞ!?」

レイとセトはそれぞれそう言った。まあ、セトの場合は一度死にかけたからできる発言だが。

「やっぱりアレクシアだったんだ……!」

「え?何がやっぱりだよ!?」

セトはレンに聞きながら、レンの方を向いた。レンは深刻そうな表情を浮かべていた。

「レイには言ってなかったと思うけど、僕にはエーテルの流れが分かるんだ……。それでさっき、セトの比にならない程に流れが速くなったエーテルを感じたんだ……」

「ちょっと待てよ、まさかそれがアレクシアだって!?」

「僕もびっくりしてるよ!まさかこんなに強い流れのエーテルを彼女が隠してたなんてさ!」

「でも、それならお前の特訓の相手にはもってこいじゃねぇか!?」

セトはレンにそう聞いたが、レンの答えはセトの想像するものとは違った。

「その方がありがたかったんだけど……」

「……?」

それを尻目に、アレクシアは身体の至るところから出血しながらもアイリスに怒涛の猛攻を仕掛けていく。アイリスは押され気味だったが、アレクシアの後ろに気づくと不敵な笑みを浮かべ、アレクシアの攻撃の勢いを生かして後ろに大きく下がった。アレクシアはすぐにアイリスに近づこうとしたが……。

「やれ!」

というアイリスの掛け声と共に後ろから無数の爆撃を受けた。スペクターがアレクシアの後ろをとって大爆破(ハイボムズ)を構えていたのだ。

「いいよ……。殺さない程度にね……」

そう言いながらアイリスは宙に浮かび出した。レンにはアイリスが次に何をするかが分かっていた。

「に、逃がすか……!」

レンはなんとか立ち上がってアイリスのもとに走り出したが、レイが止めた。

「おい待て!今は抑えろよ!」

「でもここで逃がすわけには……」

執拗にアイリスを追おうとするレンにレイはとうとう我慢の限界が来て、レンの胸ぐらを掴んだ。

「そう言ってあの野郎に戦いを挑んでどうなったよ!?ハルを……、オレらの大事な仲間を1人失ったんだぞ!!んな事を気にも止めずにまた性懲りもなく戦おうとして、お前は仇討つんに何人仲間を犠牲にすりゃあ気が済むんだよ!!何だ?次はオレか!?セトか!?クリシスか!?アレクシアか!?もしそうなったら、お前はどう落とし前つける気だよ!?」

レイはレンにそう大声で叱責した。レンはレイの言葉にハッとして、ハルの死体を見た。

それを尻目にアイリスの姿は段々と遠ざかっていく。

「ハッハッハッ!見逃してくれてどうもありがとう。今度は残った君たちを、じっくりといたぶって殺してあげようじゃないか……!」

そう言った後に、アイリスは高笑いしながら何処かへ飛び去って行った。

レンとレイは、ただ黙って見ているだけだった。レンは強く拳を握りしめ、とても不満げな表情を浮かべている。

「気持ちはオレでも分かるけど、こんなザマだ。無理して追わねぇ方がいいぜ」

レイはレンの肩をポンポンと叩いた。そして、レンは表情を改めて、

「……そうだね。今はこのスペクターの群れをなんとかしよう」

と言った後に、スペクターの大群を見て再び剣を取った。気がついて起き上がったオルフェウスは加勢しようとするが、

「オルフェ!セトを頼んだ!もう限界をとっくに超えてるんだ、無理して戦おうとすると身体がぶっ壊れるかもしれない!」

と言った。

「……分かった。今はお前の判断に従おう」

オルフェウスはそう言って、セトを抱えて闘技場の入場口に入っていった。

「セト……、やはりあれ程の魔力は身体が持たなかったか……」

ベンチで倒れているクリシスはセトに気がつくとそう言った。

「それだけじゃねぇ……。あいつの魔法を食らっちまった……。おかげでこんなだ……」

そう言うセトを降ろした後、オルフェウスは再びレン達の元へ向かった。

「言われた通り、セトを安全な場所へと運んだ」

「ありがとさん。さてと、この数……どうしよう……」

レンはスペクターの大群を見て言った。

「1人辺り、27体が妥当か……」

「27体ねぇ……。僕ももう限界が近づいてるけど、やれるかな……?」

「やれるかやれねぇかじゃねぇ……。だろ?」

レイはレンにそう話しかけた。レンもレイの方を見て少し微笑み、

「……そうだね。やってやろう……!」

そう言ってスペクターの方を向いた。すると、オルフェウスは爆撃を受け続けているアレクシアに目をやった。

「レン。俺にあの少女を任せてもいいか?」

「いいよ。むしろ、その方がありがたいかも」

「フッ、そうか……」

そう言ってオルフェウスはアレクシアを助けようと向かっていった。

アレクシアは爆撃を受け続け、ただでさえマグマのように噴き出している怒りが制御不能の域に達しようとしている。

「グウゥ……!!ウウウアアァァァ……!!」

そして、オルフェウスがアレクシアに近づこうとした時、アレクシアは空から爆撃しているスペクターに跳びかかり、1体のスペクターの胴体を真ん中から引き裂いた。続いてもう1体のスペクターの首をねじ切って引っこ抜き、続けざまにさらにもう1体のスペクターの胸を貫いて、心臓を握りつぶした。

少しして、アレクシアとスペクターの死体が地面に落ちてきた。アレクシアの服にはスペクターの血が大量に付着している。そんな事はお構いなしにアレクシアはレン達が戦おうとしているスペクターに標的を向けた。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

さっさと先に進めと言われるかもしれないが、こうでもしないと俺は長続きしないんだぁ……!!

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