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作戦会議

 翌日、鈴宮によって作戦会議が開かれた。


「ルールは簡単よ。昨日結成されたユニット同士で殲滅戦をしてもらうわ。武器は聖石銃を使用。ただし、全員リミッターを装着。各自に配布される人工玉を破壊されたら死亡。制限時間以内に敵チームを倒した方が勝ち」

「なんかサバイバルゲームみたいだな」


 ケンが運動会前の小学生のように浮かれていた。


「ゲームじゃないわよ、これは模擬戦闘よ。通常のサバイバルゲームとは異なって、あんたたちが扱うのは魔法。ということはわかるわね?」

「つまり、蛟戦と同じくツーマンセルで戦うということですか?」


 五十嵐の質問に鈴宮が重々しく頷いた。


「その通りよ。同色の魔法攻撃は防御魔法によって無効化できる。そして敵は飛行し、攻撃を繰り出してくる。その上、リミッター付きとは言え、実弾での戦いになるわ。心してかかりなさい……それじゃあ、作戦に移るわよ」


 鈴宮がプロジェクターに各々の訓練結果を表示する。


「まず、五十嵐。アンタは座学については文句ないわ。だけど、それを実戦で活かせているかというと疑問が残る。瞬間的な判断が遅い。それが飛行訓練に防御・攻撃の要素が増えると判断にタイムラグが生じる。戦いの最中に迷いなんて捨てなさい」


 了解ですと五十嵐が神妙に返事をする。


「次に土屋。座学がダメな割に実技においては筋が良いわ。五十嵐とは逆に勘が良いのがアンタの長所よ。ただ、性格的にも協調性が欠けているのが難ね。五十嵐とバディーを組むからにはフォローをすることも視野に入れなさい」


 はーいと間延びした声で土屋が答える。


「天地謙。アンタも自分の直感に頼りすぎよ。トリッキーな動きができる身体能力は強みだけど、ユニットを組んだからには歩調を合わせることも学びなさい。あと、もうちょっと真面目に座学やりなさい。この試合が終わったら個人課題出すからそのつもりで」


 ええーとケンがうんざりした声を上げた。


「天地譲。アンタはケンよりは周りが見えているわね。二人の呼吸があった攻撃は武器になるわ。上手くケンをコントロールすることを覚えなさい。あとアンタも課題出すから。覚悟して」


 嘘だろとジョーが突っ伏した。


「さて鶴来。アンタははっきり言って優等生タイプね。座学も実技も高水準。だけど、ここ一番で積極性に欠けるわ。小さくまとまりすぎている。訓練でいい成績おさめているからと言って実戦で通用すると思わないこと。特に今回のように同じ聖銃士同士での戦いに私情を持ち込んだら承知しないわよ」


 わかりましたとみつきはよく通る声で返答した。


「さて、真山。ハッキリ言ってアンタはこのユニットのジョーカーよ。最強の切り札にもなり得るけど、最後まで切らずにいればババになる。座学は平凡、身体能力も普通。けれどアンタには異常な魔力量と瞬発力がある。実戦経験があるのは強みよ。バランサーの鶴来とバディーにしたのはアンタにムラがあり過ぎるから。その能力で守り抜きなさい」


 鈴宮は鋭い眼光で朔也を射抜いた。朔也は気圧されたように言葉に詰まった。その様子を見て鈴宮は不満そうに腕組みをして仁王立ちした。


「いいこと!? 繰り返すけどリミッター付きとはいえ実弾による演習よ。一歩間違えれば、人を傷つけるわ。でも、それは実戦でも同じよ。民間人や聖銃士同士の事故だって起き得るの。それを乗り越えた先に戦いはあるわ。聖銃士になったからには避けて通れない道よ。明日は遠慮はいらないからぶっ放してきなさい! それじゃあ、各ユニットの特徴の説明に行くわよ!」


お読みいただきありがとうございます。


次回「ユニット対抗戦」をどうぞよろしくお願いいたします。

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