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バスの袴田
バス停についたと同時に昭和時代初期みたいなボロいバスがやってきた。
ギギギっと鈍い音を立て扉がのっそり開き、片足をステップに乗せるとバスが一気に沈み込み客席が大きく揺れる。
「おいボウズ!静かに乗り込まないと壊れるだろボケが!壊れたらてめぇが弁償できんのか!?」
「・・・すみませんでした」
「とっとと座れクソガキ」
朝から嫌なことがこんな立て続けに起こるなんて。
でもいいさ、このバスには俺の大親友の”宮沢亮太”が乗っている。
俺はこいつがいるから頑張って学校に通えるんだ。
奥のほうに目をやると亮太がポツンと座っている。
「やぁ亮太君おはよう」
「あぁ祥平か」
「昨日KMDCの新しいパックが発売したんだけど買った!?」
「いや、まだだけど。あれ?お前ベルトどうした?」
あぁ亮太にはベルトのこと気づかれたか。
言うのは嫌だし説明しにくいしなぁ。
「あ・・・。実はなくしちゃったみたいなんだ」
「また盗まれたのか?」
「・・・」
「いったい誰がお前のものを盗んでるか見当はついてるか?」
「全然」
「お前も先生や親に相談してその上自己防衛も務めろよ」
「まぁできるだけは」
「あと今日服装検査の日だぞ」
「あ、忘れてた」




