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魔法:楽園

すみません。少し短いです。

「なっ」

粉々になったガラスの破片がこちらに飛んできて思わず目をつむる。

「……ん?」

が、何も起こらない。

音もしなければ何かが動く気配もない。

私は恐る恐る目を開けた。

「何、これ」

ガラスは、まるで私にはじかれたようにあたりに飛び散っていた。あまりのことに少女を見るが少女の方が驚愕に目を見開いていたので彼女のせいではないようだ。

(また無意識に魔法を使ったのかな)

以前、窓からかバルコニーからか落ちた時も同じようにありえないと思っていたことが起こったおかげで命拾いした。アルが助けてくれたのかと思ったが逆に感謝され意味が分からなかったのだが、どうやら私だったようだ。魔法が無意識で扱えるものとは知らなかった。

ほうほう、と感心している私に少女が馬鹿にされたと思ったのか苦々しい表情で飛びかかって来た。

「勘弁し」

て、と、最後が尻すぼみになったのには理由がある。


【私はどうすればいいのか知っている】


不意にそんな言葉が頭を過ったからだ。

現に私にはどうするべきかが手に取るようにわかる。

(わぁ、何この全能感。しょうたの宿題を手伝ってる時みたい)

私は右手を躍り上がった少女に掲げた。少女を動けなくさせたいと念じる。すると右半身の体の表面がざわざわと痺れそれは瞬時に右手のひらまで走った。

「っ!?flkvdlfgmvfd!」

少女が何か、すごい剣幕で叫ぶが聞き取れない。

私は掲げていた右手を握り、捕まえた蝶を逃がすようにそっと手のひらを上に開く。そして詠唱となえる。

「”楽園シャングリラ”」———————と。


誰かが息を呑む気配がした気がした。

3/30 おかしな表現を修正しました。

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