第十一話「竜は大体が人の姿になれる」
「はあ!」
声と共に刀を竜の放ったブレスに向かい放つ。
刀に当たった瞬間、黒と白の光のブレスは一瞬で掻き消える。
「なっ!」
竜に一瞬だけ隙が出来るが攻撃はしない。
「来いよ」
刀を構えたまま竜を挑発する。
「余裕のつもりか! ブレスだけが我の攻撃手段ではないぞ!」
竜が凄い速さで突っ込んでくる。
「行くぞ!」
竜が叫ぶと同時に竜の姿が変わる。
「え?」
黒と白の入り混じった髪を腰ほどまで伸ばし、黒と白の長袖の服を身に纏った長身の女性の姿に。
尖った耳に片方が白で片方が黒の瞳。
その手には二本の西洋剣。
これも片方が黒で片方が白。
「惚けている場合か!」
女性の姿になった竜に一瞬見とれていると、黒白の剣の猛攻が繰り出される。
「おわ!」
刀でそれを受け止めるが。
(重い!)
一発一発ごとに確実に腕に衝撃が溜まっていく。
(持ってるのが、普通の刀だったら折れてるな)
一歩、後に下がると竜も一歩後ろに下がる。
「どうした。何故、攻撃せぬ」
竜の問いかけに答える。
「いや、俺達が勝ったら洞窟から出て行けと言ったが、この状況で如何すればお前は負けを認める?」
俺の問いかけに竜はそんな事か、と言わんばかりの表情で答える。
「貴様が我の顔に一太刀入れれたら、貴様の勝ちでよいぞ」
「そうか」
女の顔を斬ると事に一瞬だけ、後ろめたさを感じたが仕方ない。
「では、行くぞ」
「来い」
竜が西洋剣を構えながら走ってくる。
「時は」
俺は刀を構え。
「加速する」
声に教えてもらった通りに新たな力を使った。




