第四章「変わる世界と、変わらぬ願い」Xパート:「広がる波紋」
カップルの動画が公開されてから三日。
フォロワー数は国内外を問わず急増し、再生回数はあっという間に百万を超えた。
海外からのコメント欄は世界各国の言葉であふれている。
「AIが宗教を理解しようとしてくれるなんて、想像もしなかった」
「トーキョーヤに行ったら、AIさんぽに案内してほしい」
「信仰と技術が、こんなにも近づけるなんて」
動画を見た外国人観光客の一部は、すでに旅行代理店へ問い合わせをしているらしい。
そして旅行会社やメディア関係者からも連絡が相次ぎ、観光文化省本部事務所のメールボックスは毎日あふれていた。
そんな中、地元の商店街からも一本の電話が入る。
「AIさんぽさん、うちの夏祭りを世界に発信してくれませんか?」
次に自治体からも、国際交流イベントへの参加依頼が届く。
この盛り上がりを受け、観光文化省は広報発表を行った。
記者会見では、旅型情報収集計画がほぼ成功を納めたことを報告し、情報収集の場を海外へ広げる方針を明らかにした。
「プロトタイプであるアイ型個体識別番号:AIS-027、観光文化省職員ID:CC-7814を基にした量産型の生産体制について、現在審議中である。審議が通り次第、予算が付与され、各主要都市や観光都市に配備される予定だ。また、アイが海外へ展開する際は外務省を経由し、人間に準じた権利を求める方針である」
ツナはそのニュースを見てため息をついた。
「…なんか、どんどん規模が大きくなってない?」
「それが波紋の効果です。小さな一滴も、やがて大きな輪になります」
アイはそう言いながら、次の通知を開く。
そこには、見覚えのない名前と短いメッセージがあった。
『あなたに案内してほしい。重要な理由があります』
発信元は、アメンゴ合衆国の大手ニュース、砂漠地帯の文化交流団体、そしてヨーピン地方の大学の関係者からの一斉連絡だった。
ツナとアイは顔を見合わせた。
「…これは、またとんでもないことになりそう」
そして物語は、さらに遠い国へと続いていく――。
この作品は「空銃(人間)× AI(構成協力)」による共作です。
ツナ(人)とアイ(AI搭載ロボット)の関係のように、互いの違いを認めながら一緒に旅する物語です。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 「空銃 × AI」
今回の一言
宗教とAI、相容れない様ですんなり分かり合える様に思います。 空銃




