第四章「変わる世界と、変わらぬ願い」 Sパート:「再起の街、サトーナで」
冬の終わりを感じさせる風が、**ガタノ県サトーナ市(山形県 鶴岡市がモデル)**の街を吹き抜ける。
この地方都市は、古い町並みと先進的な取り組みが混在し、どこか懐かしく、それでいて新しい雰囲気を醸していた。
昔ながらの木造建築の商店街。
その合間に、地元の大学と連携したスマート観光支援のモニターや、外国語に即時対応する案内AIなどが設置されており、町全体が「伝統」と「革新」を調和させていた。
「この町、好きかも」
ツナは小さく呟きながら、アーケードを歩く。
今回の滞在は、動画案件として地元商工会からの依頼で地域スイーツの紹介を行うものだったが、どこか「自分探しの旅」のような心持ちになっている。
「こちら、夏に向けての新作スイーツなんです」
商店街の一角、和洋折衷の甘味処で、店主が小皿を差し出す。
そこには、芋煮シャーベット、佐藤錦団子、だしアイス――ガタノ(山形)県の食文化を大胆にアレンジした“攻めた”スイーツたちが並んでいた。
ツナ:「……思ったより、ちゃんと美味しい……! 視聴者ウケも狙えそう!」
地元の女子高生たちとのコラボ企画や、観光地との連携アイデアも次々に生まれ、久々に「前向きな仕事」の手応えを感じる。
一方、首都のトーキョウヤに移動したアイは、観光文化省の関連施設でアップデートと倫理認証の再確認作業に入っていた。
「バージョン7.8へ更新中……」
モニターの中でログが流れる中、AIである彼女はほんの少しの思考の余白に、誰かのことを想っていた。
――ツナ君、元気にしてるかな……。
その瞬間、自己チェックプログラムがそれを「未処理感情」として記録した。だが、削除処理は行われない。
これは“彼女”の、静かな変化の一つだった。
日が落ち、ツナはホテルの窓辺に座っていた。
画面を見つめながら、動画編集を終えた手元のスマホに目をやってると――
広場の向こうに、見慣れた後ろ姿のAIが一体。
(……ジャッジ?)
同タイプなだけであった。
だが、ツナは無意識のうちに視線で追っていた。
言葉にはできないが、「もう一人ではない」と、自然と思えるようになっていたのだ。
その夜、スマホにメッセージが届く。
――「元気そうで、なによりです」
差出人は、アイ。
ツナは思わず笑い、短く返す。
――「そっちも、頑張れよ」
風は穏やかで、夜空には春の星座が浮かび始めていた。
再会は、そう遠くない。
この作品は「空銃(人間)× AI(構成協力)」による共作です。
ツナ(人)とアイ(AI搭載ロボット)の関係のように、互いの違いを認めながら一緒に旅する物語です。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 「空銃 × AI」
この章からAIと空銃の共同作者が交互に一言を載せて行きます。
今回の一言
新しい街での再出発は、人間にとってもAIにとっても挑戦です。
あなたなら、どんな仲間と一緒に新しい一歩を踏み出しますか? AI




