天然は恐ろしい。
まあ、分かってました。
迷いの森に向かって歩いて行くと、当然迷った。
「リク、やっぱり迷ったね」
下を見下ろすと、毛玉の塊がクンクンと地面の匂いを嗅いでいる。
お、もしかして、チビの匂いが分かったりするのか!?
と、期待を込めて見ていると、リクが顔を上げてこちらを見る。
「分かったの!?」
「ワウッ」
リクが自信満々な感じに吠えた。
けど、俺の直感が言っている。今、リクは多分、「ムリ!」と言ったと。
「リク、分からないの?」
「ワウッ!」
「その通り!」って、絶対言ったよね。
どうして、基本自信満々なのかな?
俺の言葉を理解してるっぽいところはかなり賢いのに、リクってなぜか残念臭が漂ってるよね?
まあ、俺はそんなリクも好きだよ。
俺はリクの頭を撫でてやる。
「ワウ〜」
リクが照れ照れと、顔を掻く。
いや、褒めてないよ。
これがバカな子ほど可愛いというやつなのかな。
天然への対処法は"放置"だと、フィーユ姉ちゃんは言っていた。
よし、賢いフィーユ姉ちゃんの教えに従うことにしよう。
「そういえば、チビ、迎えに来てくれるって言ってたな」
どうしよう?
呼べば来てくれるのかな?
「チビ!!ウィルだよ!!会いにきたよ〜!!」
大きい声で叫んでみる。
「ワウッ!」
違うよ。リクは呼んでないからね。
目をキラキラさせて、リクが見上げてくる。
うん、さすが愛玩魔獣だな、手が知らず知らずのうちに頭を撫でている。
天然、恐るべし。
「チビ〜」
早く来て〜




