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学校は休んでいたので、家でごろごろしていると買い出しを頼まれた。
多少は外に出たほうが体調に良いだろうから、ついでにとお願いされた。
ちょっと納得行かなかったが、まぁ、一理あるので外に出ていた。
「えっと、後これ…」
「我からすると、体調が優れないときは研究をするに限るがな。」
「知らないよ。私はとにかく寝たいの。でも、まぁ、あんたが居たら寝れないしもういっか」
「我はノヴェーヌだ」
「はいはい、ノヴェーヌノヴェーヌ」
「お主、残り2つは店で買えるのか?我の時は、採集しに行くしか無かったのだが」
「あぁ、これ。これは専門店で買える。けど、こっちは採取じゃないとだめだね〜」
そう言って、エレベーターで3階にあがる。
宝石店にあるジョード石を大量購入しようと、カゴを2つ持つと、商品を探しに行く。
すると、ノヴェーヌが興味ありげに商品を持っていた。
「ちょ、勝手に触らないで。見えないんだか、ら…?あれ、見えないだけで物は持てるんだ。」
「あぁ、周りから見たら物が浮いてる怪奇現象ように見えているだろうけどな。」
「え!ちょ、早く商品しまって!なんでその状態でそんな事するの!」
そう言って、慌てて商品を取り上げて元の場所に戻そうとして考えた。
これが気に入ったのだろうか。
「あんた、これが欲しいの?」
「買ってくれるのか。であれば、我はこっちがいいが…」
「それは高いからだめ。」
「であればこれを頼む。」
ノヴェーヌの気に入った宝石をカゴに入れて、今度こそ、ジョード石のある場所に移動する。
個数が書いてあるとおりの量を必死に、袋に詰めて、それをカゴに入れる。
「重くないか?我が持とう」
「ホラーになるからだめ」
「人の目など気にしなければよいだろう」
「メーデルみたいなこと言わないで」
2コの買い物カゴいっぱいになったジョード石を持ちながら、会計に向かうと、ミカルアさんのカードで一括で買う。
今家主のカードで我のも買ったのか?と横から話しかけてくるのを無視する。
そして、袋に移してもらったのを抱えて、店舗を出た。
「かなり重さあるね。じゃ、あと採集かな」
「我が持とう。それより、先ほどなぜ無視したんだ?」
「店員さんが目の前に居たでしょーが。」
「それよりも先ほどは我のものも家主のカードで買っていたが良かったのか?」
「大丈夫。欲しいものあったら好きに買っていいって言われてる。」
「それなら構わないが。重いだろう。持つぞ」
「要らない」
「メーデルは想い人か?」
「違う」
「であれば、なぜ先ほど、至って自然に名前を出した。」
「似てたから。」
あまりに続く質問攻めにため息をこぼす。
帰ってからにして、と伝えれば素直に黙ってくれた。
「もしかして、会話が下手なの…?」
「失礼な奴だ。お主ほど上手くないにしても、それなりに喋れる方だぞ」
分かった、と適当に頷けば、この質問攻めが続いていたあいだにビルを出ていた。
少し森の方まで行けば、採集場所に着く。
「ふ、こんな場所があるんだな。採集場所の割には比較的自然が保たれている。お主のところのあの仕事人間の私有地か?」
「私有地。さぁ?そうかもしれないけど、そうじゃないかも。電話してみよ」
電話をかけてみると、ワンコールも経たず電話が繋がった。
ミカルアさんは慌てた声で電話越しに声を張った。
《どうしました?トラブルですか?》
「失礼過ぎません?ミカルアさん。いや、このミヨギ前のコンビニ近くの森で合ってたっけ?って思って。」
《合ってます。…えぇ、合ってました。》
「良かった。そういえば、ここってミカルアさんの持ってる場所なんですか?」
《…そうですけど。なにかありました?》
電話越しに心配される。
もしかしたら、他の人に遭遇したとでも思っているのだろうか。
「いや、誰かが居たとかではない。ただ、ふと思っちゃっただけ」
《そういうことですか。もし、誰か居ても気にしなくていいですよ。一般向けに開放しています》
お礼を言ってガチャ切りした。
向こうでなにか言っていたがいいだろう。
聞きたいことは全部聞けた。
「お主…家主に対して些か冷たくないか?」
「ミカルアさんは許してくれるんで。」
「なかなかぶっ飛んだ小娘だったようだ。そのほうが嬉しいぞ我は」
「褒められてない。……あ、あった。これこれ」
書かれた通り15個採集すれば、バッグに入れて帰る準備をした。
森を抜けて、土で汚れた手で歩いていると、舗装された道路に出た。
人通りが増えて、私たちは浮いている。
特にノヴェーヌは私以外には見えないのだから、端からは大量の荷物を抱えた黄金の瞳の少女が歩いているようにしか見えない。
少しいたたまれなさを感じながら歩いていると、ノヴェーヌが横から話しかけてくる。
「お主、近づいてくるあの男は知り合いか?」
そう言われて、ふと視線をそらすと間違いなく最悪なことに、コーディウが居た。




