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「リリ、起きてくださーい。…さっさと起きて」


身体を揺さぶられながら起きると、眠たそうにしているパジャマ姿のメーデルが居た。

薄っすらと目を開けて、再びまぶたを閉じようとすると、上に思いっきり体重をかけられた。


「ぐぇ、痛い…。だれ?」


もう一度、目を開けてみると、メーデルがベッドの上で横から私に凭れていた。

あぁ、なんだ、と思いもう一度目を閉じる。

頭上からはー、と大きなため息が聞こえてくる。


「リリ、襲うよ?」


そう言いながら、太ももに手を寄せられる。

寝ぼけ眼で、足を回転させて退かそうとすれば、更に絡まったので、諦めて目を閉じる。

すると、焦ったように手を動かされた。

寝かせろよ、と心のなかで悪態をつく。


「え、まずい!って!ちょ、いったん!手を!」


メーデルが騒ぎ出して、あぁ、と寝ながら理解する。


「んー、そのままでもよくない?もう1回寝よう、メーデル」

「僕は寝ないし、今すぐ手を退かさせてよ!」


メーデルの手を退かそうと触ると、また大げさなリアクションを取られた。

うるさい、と言うと、君は楽だよねぇ、と嫌味ったらしく返された。

グッと、腕ごと引っ張って、布団の中に引きづり込む。


「んん!?ねぇ、待って待って…!?」


全力を出したメーデルには勝てず、私ごとベッドの外に退かせられた。

私は1つ文句を言ってやろうと決めた。


「目を覚めちゃったじゃん…んん、眠い。というか、パジャマ姿のメーデル新鮮…ギリ女子に見えるよ!」

「はぁ、そりゃどーも。…絶対褒められてないよね。」

「そんなことないよ〜、可愛いなって思って。愛でたい」


純粋に可愛くて褒めたというのに、あまり喜んでもらえないし、嫌がられる。

細くて高身長なので、華奢で儚く見える。

そして、パジャマが大きめで可愛いので、もう女の子だろう。

こういうお姉さんに甘やかされたい。

そう言えば、みかるともこういう話してたなぁ。

全然記憶の彼方にあったみかるとの記憶を急に思い出す。


「あのさ、メーデル…ちょっと好きなようにさせてくれん?」

「怖い怖い、なに……分かった、分かった。少しならいいよ」


圧で得た許可を堪能すべく、メーデルをベッドに押し倒して、上から乗ると、この時点で待ったが掛けられる。

まだ、何もしてないのに、と思って、そのまま抱き着くと、メーデルはついにノーリアクションで目を閉じていた。


「言うことを聞いて…はぁ。とりあえず僕からは何もしてない。うん。」

「うん?許容はしてくれてるよね??」

「君、怖いよ。…もう満足した?擽ったいから早くして欲しんだけど」


そう言われるのでそろそろ退くと、メーデルは両手の降参のポーズでベッドを降りると、私から距離を取った。

私が不思議に思って見ていると、何かホッとした様子で急に笑った。


「女の子にされるかと思ったんだけど。まぁ、いいや。」

「おなか空いてるなら何か食べる?直接学校行かないと遅刻するけど一旦家に帰ったほうが良いよね?」


メーデルのその発言で驚く。

そういえば、今日は学校のある日だった。

今何時だっけ?と聞けば、5時半だと返ってくる。

あと、30分で学校に着いてなければいけない。


「ヤバいね…、今日はそのまま学校行こうかな。何か食べるもの欲しいかも。メーデル、ある?」


焦って、そう聞くと、まるで準備してたとばかりに、サンドウィッチが差し出された。

お礼を言って受け取ると、メーデルさんは着替えてくるからと部屋を出ていった。

そして、私は暫くして気付いた。


(なんで、私が制服常備してるって知ってるんだ?)

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