58.アンドロイド対策と3号現る
最近、仕事が忙しく話しが書けない…
更新が何とか水、日の2日をキープするのが
やっとです…
書き溜めれたら、他の曜日の更新もと考えてますが…
頑張ります
アテナの宣戦布告によって、SACの各部署の隊長が緊急召集された。
勿論、その内容はアンドロイド対策についてだった。
「皆、集まってもらったのは他でも無い。アテナの宣戦布告についてだ」
SACの司令官である加護が話を始めた。
「まず、我々SACは本来、異能犯罪を取り締まる機関だ。後は、怪物の残党駆除だな。本来、アンドロイドなど無視して、警察にでも任せておけばいい」
マジか?皆、加護をこいつは何を言ってるんだと、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしている。
「というのは冗談だ。政府からも、アテナを含めたアンドロイドの掃討は、SACに任された。警察では、対処出来ないと判断された」
「加護司令、こんな時に冗談は止めて下さい」
「すまん。龍崎。この場の雰囲気を少しでも和ませようと」
「いりません」
「はい…」
賢也に気圧され、加護が少しシュンとした。賢也は、仕方なく話を続けさせる為に、質問をする。
「加護司令、話はそれだけですか?」
「あ、いや、ゴホン。話を戻す」
加護は威厳を少しでも取り戻そうと、咳払いをすると、話を再開した。
「まず、アンドロイドに対する対応を最優先事項とする。まぁ、『黒の牙』やら犯罪者も人間だ。アンドロイドの襲撃対象に入るからな、奴らもそれどころではないだろう。龍崎、お前は、さっきアンドロイドと戦ったんだろう?皆にアンドロイドとの戦いがどんなものだったか話をしてくれ」
加護にはまだアンドロイドと戦った事は報告して無かった筈だが、そういう情報を得るのは早いな。
「分かりました。まず、アンドロイドの体は、ナノマシンが集まって人の形を作っています。ナノマシンというだけあって、1体1体が小さく剣や銃では、倒すのに時間が掛かるでしょう。ナノマシンを破壊しないと、腕を斬っても、元に戻ります」
既にこの話を聞いている力也、梶以外のメンバーは、動揺した。
「剣や銃が効かないんじゃ、どうやって倒すの?賢也なら色々な異能が使えるから大丈夫かもしれないけど、他の人はどうするの?死にに行くようなものじゃない」
「ノッ、間の言うのは、最もの話ですが、そこに関しては、武器管理部に対策用の武器開発を頼んであります」
梶が立ち上がり、賢也の話に付け加える。
「確かに、頼まれました。ただ、今日、明日にというのは厳しいです」
「梶、武器の目処は立ったのか?」
「司令、流石にまだです。出来れば、アンドロイドのサンプルが欲しいですね。どれ位の強度なのかとか知りたい」
「次の出撃の際、善処します。でも、期待しないでくださいよ。あれは、欠片と思っても壊れていないナノマシンということもあるので」
「武器もすぐに出来ないのであれば、龍崎に頑張ってもらうしかないな」
「加護司令、努力はしますが、一人では敵が複数の場所に同時に現れたら、対処出来ないです。他の対応可能な隊員をちょっと借ります」
「分かった。許可しよう。他に何かあるか?無ければ、今日は以上だ。各自、よろしく頼む」
隊長級の緊急召集会議は終わり、執務室に賢也は戻ると、SACの隊員名簿を手に取る。
「速水と、石破、それにこいつらか」
賢也はSACの隊員名簿に印を付けると、インターホンで人を呼ぶ。
「失礼します。どうしましたか?」
「ああ、この名簿に印を付けた隊員をトレーニングルームに集まるように連絡を頼む」
「分かりました。トレーニングルームでお待ち下さい」
賢也は、トレーニングルームで暫く待っていると、召集をかけたメンバーがやって来た。
「隊長、来ました。これは、やっぱりアテナの宣戦布告がらみですか?」
「ああ、実は、今の時点でアンドロイドの相手が出来そうなのが、俺も含め、ここに集まった6人だけだ」
「え?」
速水が驚いた表情で聞き返す。
「俺達だけじゃ無理ですよ」
「そうだな。だから「今は」と言ってるんだ。今、対抗する為の武器の開発を頼んでいる。それが完成するまでは、俺達だけで対応するしかない」
「具体的にはどうしたら良いのでしょうか?」
石破が賢也に問いかけると、賢也はすぐに答える。
「攻撃は、異能で点では無く、面を全て破壊する。その特訓をする為に集まってもらったんだ」
そして、暫くの間、賢也の指導の下、5人は異能での攻撃訓練を行った。
一方、『黒の牙』もアテナの宣戦布告を見ていた。
「こいつ、ロボットの分際で、人様に楯突こうとは、生意気じゃねぇか」
「五十嵐、お主もそう思うか。やはり轟が逃がしたのが大きいのではないか?」
「火野、さっきといい、俺にどうしても喧嘩を売りたいらしいな」
「誰も喧嘩など売っておらぬよ」
「…。殺す」
轟が、右手に雷を纏った時、二人を制止する声が部屋中に響く。
「黙れ!いい加減にしておけ。二人共」
声を聞いた二人は、ピタッと止まると、声の主に頭を下げる。
「「すみません」」
二人の声がハモる。声の主は、『黒の牙』リーダーの片割れだった。普段は、もう一人が命令を下すため、あまり会話をしないが、こちらの方が恐ろしく感じるのだ。見た目は、只の女だが、妙に圧を感じる。その女が口を開いた。
「人がどうなろうと知った事ではないが、我等の邪魔をするという事だろう。…。良いだろう。まずはあのアテナとか言うアンドロイドを片付けろ。捕らえる必要は無い。破壊しろ!」
そう告げると、女は出ていった。
「恐ろしい。どうすれば、あそこまでのプレッシャーを放てるのだ…」
「さぁな。とにかく、リーダーが破壊を命じたんだ。次は確実に任務こなしてやるぜ」
轟は、拳を握り締め、アテナの破壊を心に誓う。
「今日はこんなものだな。お疲れ様。皆、休んでくれ」
「はぁ、はぁ。お疲れ様でした…」
異能での攻撃に余り慣れていなかったのか、5人は息を切らしていた。
「お前達、もっと訓練しろよ」
「…はい。ただ、俺達の場合、相手を殺してしまう可能性があるので、牽制程度にしか使っていなかったんですよ」
まぁ、確かに。人相手だと、水責めやら、火責めやら、慣れていなければ、殺してしまうかもしれない。だが、
「速水、使いこなせれば、殺める可能性も下がるし、怪物相手や今回のアンドロイドの時に、自分自身がやられる可能性だって出てくる。特訓するに越したことはない」
「はい。努力します」
皆がトレーニングルームから出て、それぞれ帰ろうとした時、下の方で爆発音が聞こえてきた。
「爆発?外か」
賢也は、窓から音のした方を見ると、外にはざっと見て、20体くらいのアンドロイドが立っていた。せの中には1体だけ姿の違う者がいる。
「あれは、分身体か?俺はここから向かう。お前達も急いで向かえ!」
「「はい!」」
5人が駆け出したのを見た後、賢也は窓から飛び降りて行った。
5分程前、SACの拠点の前に、大きな光の円が地面に浮かび上がった。そして、その円から眩い光が発生すると、その円は消え、その場には15体のアンドロイドが立っていた。その中の1体が、他のアンドロイドに命令を下す。
「さぁ、この建物を破壊しろ、そして、中にいる人間を片付けるんだ」
「「ビビ」」
命令を受けたアンドロイド達が、建物に攻撃を始める。
SACの拠点は、このような襲撃に備え、頑丈に作られている。すぐには、壊れなかったが、命令を下したアンドロイドが手に持っていた筒状の金属を投げつけ、壁に当たると赤い雷が迸り、爆発音が鳴り響く。
「ふーん。1号やるじゃん。あたしも欲しいねぇ」
煙が晴れると、罅の入った壁が見える。
「なかなか頑丈じゃないかよっ!」
アンドロイドが、罅の部分を殴りつけ、ついに壁は破壊され、2体くらい通れる穴が空く。他のアンドロイド達が中へ入ろうと走り出したその時、上から、賢也が飛び降りて来た。
「やってくれるじゃないか。お前は?1号に似ているが?」
「へぇ。1号を知っているのかい。あたしは、3号さ」
アンドロイドはアテナ分身体3号を名乗り、人とアンドロイドの戦いの幕が開けるのだった。




