雄々しく
パトロンドの目覚めは何時でしょ?
床に毛布、ローラさんの胸に顔を埋めずられて、(頭を抱き締められてる)
目覚めた状況は、経験上、1階の食堂の床に寝てる、辺りを見るとテーブルと大量の椅子の脚が見えた。
今何時くらいだろう・・仕方無いな
「ミニラ、起きてる?」
「あ、パパぁ。ねてたけどだいじょうぶだよお」
「起こして悪いけど、今何時か解るか?」
「んとね、あと3じかんくらいでよあけだよお、パパぁ」
「ミニラ、ありがとうな」
「はぁい、パパぁ」
ローラさんを抱き上げ、二階へ運ぶ。そのまま放置して何かあったら絶対に後悔するので。二階へ運び寝かせた
未だ夜中なので、ギルドに行き紅茶を飲みながら地図を借りて見ている。この間広大な帰らずの森にはどんな強いモンスターが居るのか。興味がわいた
「帰らずの森で確認された最上位のモンスターは、何ですか?」
カウンターの受付の女性に聞く。ギルドの受付は女性がやる決まりでも有るのか?24時間何時も女性が居る。夜勤はお肌に負担が掛かるから嫌なのよねえ、とか言ってそうだな・・・
「ダイコと呼ばれる2等級モンスターですね」
図鑑で調べると、5メートル以上有る虎型モンスターだそうだ
「武器の素材としてはどうなんですか?」
ドワーフの爺さん喜ぶかな
「爪と牙が特に貴重な素材になります、骨も砕いて使います。皮は防具の素材になります。他に眼球と肝臓が高値で取引されますね」
「ありがとう」
礼を言ってギルドを出ると、東の空が白くなり始めてる
「ミニラ、来れる?」
「すぐにいけるよお、パパぁ」
ミニラに乗って飛びながら話をしてる
「ミニラ、この森で一番強そうなモンスターって何か解る?」
「うんとねえ、じめんのりゅうがいるようパパぁ」
じめんのりゅうって地竜の事かな?
「強いの?」
「まあまあかなあ、パパぁ」
「大きな虎のモンスターは居るの?」
「けっこういるよお、でもつよさはじめんのりゅうのはんぶんかなあ、パパぁ」
「ミニラは、じめんのりゅうよりつよいよな?」
「かくがちがうよお、パパぁ」
偉そうだなミニラ君
「じめんのりゅうは簡単に見付かるの?」
「かずがすくないから、みつけるのはたいへんかなあ。パパぁ」
話をしてると森の外れが近付いたので降ろして貰い、町へ向かう
「剣を取りに来ましたが、出来てますか?」
早朝からすみません・・
「出来とるよ、ちょっと待っとれ」
爺さんは奥から重そうに大きな木箱を運んでくる
「これだが、どうだ?」
箱には16本の剣が入っていたが、全ての剣の柄の部分に銀の細工に囲まれた。赤い宝石が嵌まっている
「この長さでこの数、女達に持たすんだろうから。全ての剣に、少し細工をしたんだが、見た目と魔力を流すと切れ味が増す為の細工だがな。余計なお世話だったか?」
笑いながら言う爺さん
「とんでも無いです、皆喜ぶでしょうね。でもこれでは大赤字では無いですか?」
心配になった
「儲けは無いが、たいした赤字では無いので気にするな。お前が気に入ったと言ったハズだ」
温かいな
「突然ですけど、帰らずの森の、ダイコと地竜。どちらの素材を使ってみたいですか」
使いたいなら、使わせて上げたいと思った
「ダイコは、使った事がある。あれは良い素材だよ。だが、地竜は伝説だ。使ってみたいのは当然だがな。もし望む素材を使う事を叶えてくれるなら、そいつに仕えても良いと思う程。超稀少素材ってのは、鍛治師にとっては宝物なんだぜ。解るか?」
熱く語る爺さん
「賭けをしませんか、使ってみたい素材を3つ言って下さい。もし揃えられたら、俺のお抱え鍛治師になって下さいませんか?」
「お前が口にしたんだ、当てでも有るのだろうが。素材さえ使ってみる事が出来るなら、仕えてやるよ。地竜の爪と牙と角で3つだ揃えて見せろ、伝説の素材を」
3種類のモンスターのつもりで言ったのに、1種類で良いとは。楽だけど、クエストみたいで面白そうだったんだけどな
おい!剣を持って行かないのか?の声を無視して外に出て、一目散に森へと駆けた
「ミニラ、じめんのりゅうを狩るから手伝って」
「わかったあ、さがすねえパパぁ」
ミニラに獲物を感知する能力が有るだろうとは。前から思っていたが、果たしてその結果は。検証番組の前セリフみたいだ
「ミニラ、モンスターの場所とかだいたい解るのか?」
「んーとね、つよいのほどわかるよお。けむりみたいなのがあがっててえ、つよいほどこゆいからあ。わかるよおパパぁ」
オーラでも見えるのかな?
「いたよお、パパぁ」
30分程探して見付けたらしい、急降下を始めた。
「みぎのまえのほうだよお、パパぁ」
言われて見ると居た。身体は蜥蜴に近く顔はサイに近い、トリケラトプスの手足を短くした感じだろうか。
ミニラに気付いたのか、逃げ出す地竜。走ると飛ぶでは最初から結果は見えている。
「ちかづくからねらってえ、パパぁ」
前方に木の無い野原のような場所が見えた時に言われる。魔弾を構築して時を待つと、ミニラが地竜の横3メートル程を並走した瞬間に放った。的は40センチは有る上距離は3メートル、外しようが無い。目に魔弾が着弾した瞬間から斜行して走り崩れ落ちた
剥ぎ取りはした事が無いが、爪と牙と角を外すだけだから出来ると思ったが、固くてどおにもならないので。アダマンタイトの短剣を使った。足の指の肉を開き骨の部分を少し付けて切断した。
牙は歯茎の肉を切り開き骨を割って取り出した。角も肉を切り開き、骨を削ってむしり取る。角1本牙4本爪3本数にすれば少いが、大きさが半端でない・・・・
薄い鉄の箱船を作りミニラに森の端まで運んで貰う。ミニラに、守って貰い。人に見付かったら箱船を持って上空へ逃げた後知らせて。と話して鍛治屋へ向かった
「賭けの3つの素材を揃えたけど、運べないので。荷車引いて追いてきて貰えますか」
走ったので、息を乱しながら話すと。意味が解らないと言うような呆けた顔をしてるので
「地竜の素材に興味は無いのですか!」
大きめの声で言うと、裏へ走って行き正面の扉から顔を出して
「行くぞ!」
と言われて、笑いそうになった。鍵を掛けて、店を後にする
「ミニラ、同じ場所に居るのか?」
「そおだよぉ、だれもこなかったあパパぁ」
鍛治師に、森に近付くと危ないと言って。少し離れた場所で待ってて貰う
ミニラの所から、重い箱船をズリズリ引き摺りながら森の外へ出た俺は荷車に向かって手を振り。その場に座り込んだ
「たった、あれだけの時間で地竜を狩ったってのか・・・」
肉片の着いた素材だから、嘘は通用しない。鍛治師の、顔はひきつってるくせに、目だけ輝かせると言う。離れ業のせいで、緊張感は無いけど
「秘密があるから、出来る事だけどね。賭けには勝てたのかな?」
肝心な事だから聞く
「ああ、俺の負けだ。何時までに何処へ行けば良い?」
さっぱりした爺さんだ、本気で来て欲しい
「信用してますから、先ずはその素材で好きな物を作って下さい。20日か1ヶ月後に又来ますから、話はその時にしましょう」
人魚の奴隷を迎えに来る事になるだろうしね
「解った、俺の名前はカジャだ」
「私はガンジーと言います。では仕えて貰えるの楽しみにしてます」
そう言って剣の入った箱を貰って帰るが少し辛い・・・
俺はバカだった、乳酸を抜くのを忘れてて辛いままミニラの所迄運んだのだから・・・
地竜の素材は重いから諦めた、魔石は水洗いして。背負い袋の中、肉はある程度ミニラのお腹の中に仕舞ったが・・
「ミニラ、疲れてないか?」
「だいじょうぶだよお、パパぁ」
昨日から、かなりの時間。一緒に居るのでミニラの機嫌は良いのだが。疲れてないか気になった
王都に戻り、ブラパン邸に降ろして貰った。
「おかえりなさいませ、ガンジー様」
シルエットに迎えられた
少し疲れたので、足元に荷物を起き。ソファに座り込んだ
メイドさんに紅茶を入れて貰い飲んでいると
「ガンジー殿戻られたか。ラビト殿達が王宮で指示を待っておる急ぎ、登城して貰えぬか」
クーガーが入って来て言う
「どうしてですか?私はローレシアの者、パトロンドの内政に干渉する気は有りません。明日には、ゴロウ殿が戻られます。重臣の方々とゴロウ殿で決めるのが筋と思いますが?」
そう言うと、困った顔をするクーガーだが。知らない
何も言わず部屋を出て行くクーガー
「シルエット、俺は屋敷を出るよ」
そう言って荷物を持って立ち上がり、歩き出した
「ミラージュ殿、私は屋敷を出ます。お世話になりました」
深々と一礼してその場を去る。意識的に母上とは呼ばなかった
何も言わずに屋敷を離れて行く、俺の後ろに付き従うように追いて来るシルエットも無言だ。散歩中に見付けていた高級そうな宿屋へ入り、部屋を2つ取り。鍵の1つをシルエットに渡した
部屋に剣の入った箱を置き、ベッドで横になる
何をやってるんだろうな・・・俺は
あの屋敷はクーガーの屋敷だ、あの態度で退室されては。流石に逗留出来ないし、したくない。
ベッドに転がり目を瞑ると直ぐに眠りに落ちた
扉をのっくする音で目が冷めた。誰何すると
「妾じゃ」
とのじゃの声がしたので、入れと告げた
「兄上が戻られたが、妾以外の者では。お前が出てこんと兄上が言われたので、参った次第じゃ」
俺のどうした?って顔を見たのじゃが言う
「解った、行こう」
シルエットを呼んで連れて行く、俺は臆病だから、シルエットを一人にして何かあったら絶対に後悔する。が頭に何時もある
城に着いて、案内された部屋には。ゴロウ、クーガー、ラビト、垂れ耳の犬族族長、狼族族長、ウルフが居た。そこに俺、のじゃ、シルエットが加わる。
「2度話すのは面倒なので、お前が来るのを待っていた。心配しなくてもジョン殿は、歓待して風呂に入って貰う。騎士達も歓待して宿所を用意する」
ゴロウがこの場の説明をしてくれた
「先ずだ、お前達は。ガンジーが幾つか知っておるのか?」
ゴロウがこの場の皆に聞いた。当然知っている、ウルフ、のじゃ、シルエットは頷くが。他の大人達は首を振る
「では、幾つだと思うか言って見ろ。知ってるお前らは言うなよ」
笑いを噛み殺して、言うゴロウ
「23だな、20才じゃな、20じゃろ、20才ですな」
クーガーが23才他は20才と答える
「15才だ、お前達は15才の者に甘えておるのだぞ」
全員が驚いた顔で俺を見る
「ゴロウ、その辺で遊ぶのは止めろ。時が惜しい」
そう言うと、今度はラビト以外の大人達の顔がひきつる
「そう言うな、俺も驚いたのだ。他の者にも驚いて貰わねばな。おっと、本題に入らんとな。お前達には全て話すつもりで、お前達だけを呼んだ。俺は国を出て、暫くして海賊に捕まり。奴隷にされた、そこのガンジーが海賊500人を全て倒して。ガンジーの奴隷になった。痩せこけた獣人奴隷が、ガンジーの与える厚遇でみるみる元気になり、筋肉も戻り始めた。その上、ただで使えるハズの奴隷に希望迄与えた。4ヶ月俺の為に働けと、4ヶ月真面目に働いた者達は奴隷の身分から解放した上で更に、自らが責任を持って送り届けてやると将軍自身が自分の名に賭けて誓ったのだ。心底驚いたぞ、お前達は奴隷の為に名を賭けられるか?奴隷に対等な口をきかれて、態度がデカイ奴だなと笑って済ませられるか?それを15才の者が言葉にして、実行した。勝てる訳が無いと思ったよ、器も実力も違い過ぎるとな。その後、国を追われた俺に学べと言った。奴隷から解放した獣人達を俺の部下として与え、部下達の心の動きを、心の動かし方を学べと。帰る場所は有るが帰れない理由が有る者達を、返せるようにしてやろうと学ばせ考えさせられた。そして全てを口約とおりにして見せた。これが真実だ。お前達にも少しは解っただろう、この男の事が」
のじゃとシルエットは泣いている、男達は上向いている
「ゴロウ、買い被り過ぎだ。俺はそんなたいした奴じゃない。人よりちょっと欲が少なく、人と少し違って権力に興味が無いだけだ」
ありのままを言う
「あの訳あり6人の事も、どうせ調べ終わってるのだろ」
ゴロウが聞く
「ああ、かなり念入りに調べた。全員の申告通りだったよ」
書類も残して有る
「そうか、では訳ありの連中は俺が側近に引き取り。こき使ってやるよ、さぞ悪徳有力者は眠れぬ夜が増えるだろうがな。どうだ、これで合格か?過去を隠す程器は小さく無いつもりだ」
どや顔でゴロウが言う
「点数は結構やれるが、少し違うな。王には王の立場があり孤独なものだと聞く。だが苦労した時代の仲間が側に居れば、一人の人間に戻れる時間も持てるだろうと思っただけだ」
甘いのだろうがな
「助かる」
ゴロウがポツリと溢した
その後はクーガーが俺に平謝りするが、俺は戻らず
シルエットにも、すげなく見捨てられたクーガーが独り佇む・・




