決意
爺さんの屋敷の前で馬車を降りて、御者さんに1時間程待って貰えるかと聞くと。大丈夫だと言われたので待って貰い。門番に族長に会いたいと告げる
屋敷の客間のソファに座り待って入ると、爺さんが入ってきた
「悪いな、時間が無いから1万1千で我慢してくれ。情報は聞きたいが、ここでは不味いんじゃ無かったか?」
ストレートに切り込んだ
「今は人を遠ざけて有るゆえ、構わんよ。話も簡単じゃしの、聞けば気分が悪くなるぞ。吐きそうになるほどな!それでも聞くか?」
脅された・・・
「聞く」
短くこたえる
「王はな、愚劣で醜悪な嗜好を持っておる。奴隷の子供、それも3才から5才くらいの幼い女の子を好んで夜伽の相手選びおる。あの巨体で欲望のままに振る舞うんじゃ、当然朝には死体が1つ出来ておるわ。流石に大っぴらには集められんからのお、そこで牧場を始めた。牧場の目的が目的故に男の子が産まれると、その場で始末される次第じゃ。そこでなのじゃが 、これを止めさせるには。国王を殺すか、退位させるしか手は無い。じゃが、タイガンが邪魔をしおる。タイガンの持っ武器を神託の巫女を何とか出来ねばどうにもならん。それが情報の全てじゃ」
話を聞いて、現場を想像してしまい。俺の身体から怒気が溢れだした・・・
「そんな奴が国の天辺に座ってるのか。神託の巫女さえ何とかすれば、後は族長達が何とかするんだな」
身体が少し震えてる
「神託の巫女を排除するには、武力を使ってはならんぞ。合法で処理出来るなら後は誰を王にするか?だけじゃでな」
王族には後継者が・・・
「済まんな、怒りが納まらん・・王族には幼い王子だけだと聞いたが?」
怒気が漏れてるのを詫びる
「ゴロウ殿下が居ればのお・・最悪、幼い王子に摂政を置くしか有るまいな」
爺さんも王は退位させたいが打つ手は少なそうだ
子供が、絡むとどうもいけない・・感情が抑え切れない。怒りを抑えながら帰る事を爺さんに告げて待たせて有る馬車に乗った
帰り道の中、ひたすらニュースを見ただけだと思えと自分に言い聞かせる。自分の怒りに自分自身で驚いている、顔も知らない子供。現場も見てない・・・牧場を見てしまったのが原因なのか?想像の中で知ってる子供の顔が重なったからか?そんな事を考えていたら。突然思い至った
笑いながら、幼い女の子を玩具にして殺し。堂々と国の支配者気取りで、罰せられる心配も覚悟も無く。次の獲物、次の獲物と物色してる奴が許せないのだと
罰を与えてやると決めた、必ずだ。
ドラゴンの姉妹亭に帰り。部屋へ戻ろうとする俺をのじゃが、呼び止めようとして俺の顔を見て止める。済まないと思いながら階段を登り部屋へ入って。ベッドに転がった
考えるにしても怒りが未だ納まり切っていない。こんな時はいつもどうしていたか・・・ルールーの膝を思い出した。保護した獣人の子供達を思い出した、甘いの食べたの。と言って笑った顔を思い出した
ドアがノックされ、シルエットの声がした。
「ガンジー様、大丈夫ですか?」
「問題ないよ、入って」
逆に、どうした?と聞くと
「姫様が、ガンジー様が尋常じゃない顔で2階に上がったと言われたので。心配になって・・・」
尋常じゃない顔は認めるよ
「シルエット、膝枕」
そう言うと、一瞬キョトンとした顔になる
「は、はい!」
と、言って俺の頭の下に太ももを入れる
「シルエットは、王の悪癖を知ってるか?奴隷の子供への」
膝枕は何故か落ち着く
「実際には見た事は有りませんが。話は聞いております」
かなり知られてるって事か
「俺は、その話を聞いて。怒りが抑え切れなかった。その結果が姫の言う尋常じゃない顔だよ。神託の巫女の事は知ってる?」
シルエットが、俺の頭を撫で始めた。膝枕をするとどうして皆頭を撫でるんだろうな・・・怒りが納まってきたのか、下らない考えが浮かぶ
「神託の巫女が問うと、女神像が涙を流すのです。何かしら仕掛けが有るのでしょうが、神の御告げが誠か虚偽か等立証のしようも有りません。仕掛けを解明しても、その様な物は知らない、神の言葉を伝えただけだ。神の御告げが聞こえない事を立証せよ。と言われて黙った者もおります。暴論では有りますが、立証も出来ません・・・それ程アマテール様の影響は大きいのです」
酷い冗談を聞いた気分だ・・・
「シルエット、明日王都へ向かうから準備してくれるかな」
とりあえず、この目で見ないとダメだな
「はい」
シルエットは膝枕のまま返事を返し、ニコニコしながら頭を撫でてる
階下に降りて、ラビーさんに明日王都へ出発すると告げると淋しそうな顔をされたが仕方がない。今日は送別会で早仕舞いだそうだ
宴会が始まったのは日が沈む前で何処が早仕舞いなんだか・・夕方以降の営業取り止めが正しい表現だと言いたい。ラビーさんに弱みを握られたから何も言わないが・・
ラビーさんに、助言聞いてくれたんだと言われ。意味が解らなかったので、ん?ていう顔したら。誰がシーツ洗ったと思ってるって言われて天を仰いだ。
「お前は、シルエットに甘過ぎるのじゃ!」
酔っ払ったのじゃに絡まれた・・・
「滅私奉公だぞ!ネックレスの1本じゃ安すぎる」
俺が言うと
「あの剣は何なのじゃ?ん」
答えて見よ!見たいな顔してる
「武器に決まってる。お前は綺麗な装飾剣だと思ってる見たいだが、ミスリル製の魔剣だぞ。シルエットの生存率が上がるなら良い買い物だ!シルエット、皆に見せてやれ」
確かに甘いのは解ってる。人魚に甘い、子供達に甘い、シルエットにも甘い。ガンジーからアマ爺に改名だな
「幾らしたのじゃ?」
ラビーさん達も剣を見て。おおうっ、とか言ってる
「八千」
そう言うと皆固まった、シルエットも・・・
「なんじゃその値段は、兵士が一生涯で貰う給金が幾らだと思おておるのじや」
のじゃの目がすわってきた
「千枚くらいだな。ラビーさんの爺さんに言われて、モンスター狩りに行って。2時間で1万1千稼いだぞ」
俺も酔ってるのか、自慢してるし
「・・・・クウクウ・・・・」
あ!のじゃの奴寝たし・・・シルエットは剣持ってあたふたしてるし。ローラさんは俺の頭抱えてるし・・・・やっぱりこの店は気楽で良いな
翌朝、ジョン爺ちゃんとサールーとゴロウに手紙を書いた
ジョン爺ちゃんには、何も聞かずに、信頼出来る騎士達500を率いて。丸トークからからパトロンド国境迄2人の獣人の護衛を頼みたいと。その後連絡する迄国境近くでその二人を守って欲しい。丸トークからパトロンド国境迄は、此方の展開が見えないのでなるべく急いで欲しい事。残りの2通の手紙はアスミーに届けて欲しい書いた
サールーには、ジョン爺ちゃんから連絡が来たら。ゴロウとウルフの二人を人魚達1000人に守らせて丸トークのジョン爺ちゃん本人に預けて欲しいと書いた
ゴロウには、国を取り返してやる。護衛にジョンクライム将軍をつけてやる。代価は高いぞ。現王は退位後に去勢してから幽閉しろ。箇条書き見たいに書いた
朝から道具屋へ行き手紙を入れる頑丈な箱と、5メートル程の幅の広い革紐を2本買った
ドラゴンの姉妹亭を出る時に、のじゃにはシルエットを連れて行くと告げ。ラビーさん達に別れを言う時に全員に抱き締められた。ローラさんがなかなか放してくれなかったのは、お約束
「シルエット、姫達と別れて淋しく無いか?」
淋しいと言われても困るのだが、聞かないとね
「ガンジー様が居るので問題有りません」
微笑まれた
今回は飛行時間がそれなりに長いので。シルエットの腰の部分と脇の部分をミニラの手首と革紐で繋いだ。安全策なのでそんなにきつく縛って無いので苦しくは無いだろう
「ミニラ、今回はシルエットが居るからゆっくりでね」
「はぁい、パパぁ」
150キロ程の距離を2時間近く掛けて飛び。王都の10キロ手前くらいで下ろして貰って。ミニラにお使いを頼む
「ミニラ、この箱をモスタウンの爺ちゃんに届けて欲しいんだけど」
「いいよお、パパぁ」
「少し遠いけどお願いね」
「はぁい、パパぁ」
箱の表には爺ちゃん宛の品と書いてある
「王都に良い宿屋有るの?」
歩きながらのんびり会話中
「ワザワザ宿屋に泊まらずとも、わたくしの家で良いではありませんか。祖父母も亡くなり、父上は軟禁中ですから。母上しか居りませんが。部屋だけは沢山有ります」
男には女の実家は、敷居が高いんだけど・・・
「迷惑掛けたくないしね」
言い逃れしてます
「実家には、風呂も有りますけど」
パトロンドには風呂文化が一部の富裕層に普及してるんです。ローレシアには無いのに・・・・
「お世話になるかな」
釣り上げられました。風呂を餌に・・・
「お前、不落の氷の要塞って呼ばれてるよね。でも出会って直ぐにああなって、何処が氷なんだ?炎の間違いだよね」
釣り上げられて悔しいので、軽く仕返し
「気に入った方が居ないだけなのに、氷と呼ばれておりました。心は普通の女ですよ」
さらっと笑顔で流された、心の中で男を馬鹿にしていたしけいべつさえしていたとか言ったの。抜けてますよ~
バカな話をしている内に王都に着いた
流石王都は人が多く賑やかだ。屋体が多いのが第一印象。やはり人間は少ない、俺に視線が集まらないのは。商人や冒険者が多少は行き来しているからだろう
シルエットの家は大きかった。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
門番も礼儀正しい。門番の一人が屋敷の方へ駆けて行くと、中から男性が1人女性が3人出てきて並ぶ
「「お帰りなさいませ、お嬢様」」
シルエットは軽く頷くだけだ
「ただいま戻りました、お母様」
玄関に立つ女性にシルエットが挨拶してる。あれが母ちゃんか、マーニャ母さんと同じくらいの歳かな?
「シルエットさん、あなたと言う人は又その様な・・アラ、お客様がご一緒だったのね。私はシルエットの母のミラージュブラパンです」
シルエットに説教しかけて、俺に気が付いた母ちゃんが挨拶してきた
「初めまして、ガンジークライムと言います。ローレシアで名誉飛龍将軍の称号を授かっております」
彼女の家に行き初めてのご挨拶・・・前世も緊張しました。挨拶を聞いた母ちゃんの眉がピクッと動いた
「追いてきて下さいな」
母ちゃんが、シルエットを無視して俺に直接告げて来た
ずんずん奥へ行く母ちゃん。扉の手前に立ててあった薙刀を掴んで、そのまま外へ出て行くと。そこにはテニスコートくらいの整地された地面がむき出しの訓練場と呼べる空間が有った
「掛かってらっしゃい」
微笑みながら、いきなり言われる
「シルエット、お相手して差し上げて」
さらりと押し付ける。えっ?って顔するシルエット
「その子では、相手になりません。あなたがなさい」
逃がさないわよっていわれてもなあ
「先程より、母君はシルエットを軽視されてるご様子。私が鍛えました故、母君とて敵うかどうか」
笑いを浮かべながら挑発する
「良いでしょう、シルエットが敗れたなら。相手をしなさい」
良いけど、おそらくシルエットの勝ちだ
シルエットと母ちゃんが打ち合っているのを見てるが。シルエットが何故か出力50%くらいだ
「シルエット、全力を出して良いぞ」
ハッパをかける
母ちゃんが押され始め、薙刀を跳ね上げられ。胸に剣を向けられ勝負が付いた
「シルエットさん、強くなりましたね。ところでガンジー殿はどれ程の強さなのです?」
母ちゃんがため息を付きながら言う
「お母様、ガンジー様の強さはわたくしでは測れません。キングリー程度ならば一撃で容易く倒されます」
持ち上げ過ぎだよ・・・
「そうですか、私の世代では無理なようですね」
母ちゃんが大きなため息を吐く。何が無理なんだろ
納得したのか、母ちゃんが応接間に案内しくれたので。広々とした大きなソファに腰を降ろすとドアが叩かれ、紅茶と菓子が運ばれてきた。
「シルエットさん、その剣を見せてくれるかしら、綺麗な剣だと思ってたけど。その剣は魔剣だったのね」
シルエットから剣を受け取る母ちゃん
「素晴らしい魔剣ね。何処でてに入れたの?」
魔力を流したらしく小さな稲妻が走ってる
「ガンジー様に、身を守れと頂きました」
母ちゃんが、へっ?って想像出来ない事を言われた・顔をする
「この魔剣はその辺の魔剣とは物が違うわよ。最低でも1万、いえ金貨1万5千枚はするわ。それを簡単に・・・えっ?シルエットさん、あなたまさか・・・・?ガンジー殿とお付き合いしてるのね。そう、それで家へ連れて来たのね。まあ、何て素敵何でしょ。このまま朽ちて行くのだと諦めていた娘が、人を愛する事が出来たとは・・・・」
途中で、何かを思い出したのだろう。シルエットの少し赤くなった頬と、少し泳いだ目を見て。母ちゃんが感付いた、面倒くさそうな人だなあ
「違います、お母様。いえ、わたくしがガンジー様をお慕いしているのは間違いでは有りませんが。王都で用の有るガンジー様に家で滞在して頂くようお願いしただけです」
何故かシルエットも母ちゃんに釣られて。あたふたしている
「ガンジー殿、よくぞ家の娘を女に戻して下さいました。娘を宜しくお願いしますね」
母ちゃんは、突っ走る人だった
「俺みたいな者でも良いのですか?人間ですし」
俺も母ちゃんに釣られた
「ガンジー殿程の強さが有れば、種の違い等些細な事です」
強さ以外どうでも良いみたいです
「お母様!良い加減になさって下さい」
シルエットの雷で一連の釣り騒動は終わりを告げた
相変わらずの、点と丸の使い方知らずで。誤字脱字だらけの拙い文章を読んで下さり。感謝致しております
私は、原稿を作らず。思い付きを打ち込むという投稿形式ですので、突然書き忘れた事を思いだして書き足したり。修正したりしております。至らぬ点ばかりですがお許し下さい
m(__)m




