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ガンジー(元爺)サーガ  作者: タマ
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成果

パトロンドの朝は普通だ。平均的な時間の普通の目覚め。気持ち良い朝だ 


階下に降りて裏庭へ回る。シルエットが仁王立ちして魔力を巡回させている。たった2日でここ迄とは・・頑張り屋の人魚達にも居なかった。


気付かれないように後ろに回り、耳に手を伸ばした。まるでいたずらっ子だ・・・

「キヤッ!」

慌てて飛び退き振り返るシルエット

「おはようございます、ガンジー様。驚かさないで下さい」

俺を見て笑いながら言うシルエット 


シルエットの前に立ち

「俺の要望には全て応じてくれるんだよね?」

耳をモフりながら言う。完全にエロオヤジだ

「はい」

恥ずかしそうに言う。シルエット


「シルエットの全てを見せて貰おうか」

シルエットの目を見詰めながら言うと。シルエットが真っ赤になり、俯きながら

「はい」

と答える。俺はシルエットの身体中に魔力を巡らせ乳酸を取り除いた


「追いてこい」

店内に入らず表通りへ向かう俺に、首を傾げながら追いてくる。


冒険者ギルドに着くとカウンターに向かう

「訓練場を借りたい」

そう言うと、裏手に有りますからご自由にお使い下さい。と言われたので裏手に回る


訓練場に着いて、指示を出そうとすると。

えっ?こんな場所でとか、ガンジー様が望むならとか悶えているシルエットを無視して


「全力で走って見ろ」

それだけを伝える


「はい!」

頭を振り、気持ちを切り替えて。走り出そうとした瞬間に、シルエットは転けた。正確には前に出る足に上半身が追いつけなかった為に尻から落ちたのだが。シルエットの顔には疑問符の嵐が


「お前の体の進化を、頭が理解してないからそうなる。活性化を使わず先ず普通に走り、次に全力で走って見ろ」

軽く指導する


「はい」

真剣な顔で頷き、軽く走るシルエット。それでも修練前のシルエットの活性化魔法使用時より早い。位階の与える影響力に納得すると共にバトルジャンキー達の顔が浮かんだのは仕方ない


驚きを隠しきれない顔で、全力疾走して。さらに驚きが増すシルエットの顔


「次の段階だ、少しづつ活性化の効力を上げながら馴れていけ。全力で動けるようになったら、教えろ」

成果が目に見えるのは見て居て楽しい物だ。


「はい!」

シルエットの返事も嬉しそうだ


ほお、明らかにシルエットの動きが更に速くなり。次第に俺の想定を上回り始める


「未だ感覚が追いついて行けませんが、何とか大丈夫そうです」

そう告げてきたので


「槍を使えるか?」

聞いてみる


「父に、お前は才能が無いと言われましたが。訓練だけは、10年近く続けています」

その答えを聞いて


「次は剣と槍を使って、全力で動けるようやってみろ」

鬼教官である


10年続けたと言うだけは有り。俺の顔には笑いが浮かぶ


「そこまでだ!追いてこい」

鬼教官のロールプレイが終わりを告げた


「この女性の冒険者登録を頼みたいのですが」

受付の女性に告げるといつものようにマニュアル解説が。俺の顔を見るシルエットに頷き返し、登録をシルエットに任せた。


「試験を受けるか聞かれたのですが?どう致しましょう?」

シルエットに聞かれたので、全力で受けてきて。と笑いながら伝える、試験官達が気の毒になる


お決まりの

「剣で俺に、槍でアイツに。二人に勝てれば7等級をやる」

男性冒険者の言葉


「行きます」 

シルエットの掛け声で始まり、無言で試験は終る。そこに居るのは剣を弾き飛ばされた男と、槍を叩き落とされた男。そして首を傾げて考え中のシルエット。自分の強さが解って無いのだろう


カウンターに戻り7等級と表示された冒険者カードを受け取り。精算を済ます


「何故、あんなに弱い者達を試験官に使うのでしょうか?」

歩きながら聞くシルエット。試験官達が可哀想だ


「試験官達は決して弱くないよ。多分5等級の冒険者達かな。シルエットの自身に対する強くなり具合の把握が出来て無いだけ。急速に強くなると、有り得ないと考えてしまう常識のせいで。自身の力が測れなくなるもんだから」

何とか苦労して説明する


「そうなんですか・・・それよりガンジー様。言葉使いが変わってませんか?」

不思議そうな顔をする


「シルエットを仲間だと認めたからだよ。嫌かい?」

そう聞くと


「いいえ!」

必死で否定するシルエットが面白かった


ドラゴンの姉妹亭に戻ると、のじゃ達が待っていた

「ガンジーが、服をプレゼントしてくれる約束じゃからのお」

はい約束しました


「所でお前達の中で、シルエットの武術の腕はどの程度なんだ?」

一応聞いてみた


「中の下じゃな、妾の回りは武術に優れた者達が集まって居るでな。魔術と計算では誰もシルエットには勝てぬが、武術なら10本が10本妾が勝つのじゃ」

自慢気にのじゃが言うので


「そうか、ならシルエットと試合して勝てた者達には。宝石もプレゼントしよう」

笑いながら伝えると、歓声が上がる。知らぬが仏だなと笑う俺


冒険者ギルドへ向かい訓練場を借りて試合を始めるが、何故かラビーさん達も混ざってる・・・


シルエットには、のじゃと戦う迄は。ギリギリで勝ってるように演出しろと伝えて有る

順調に勝ち続けるシルエット。惜しいとか、後少しだとか言うのじゃ達。見て居て面白いのは、俺が性悪だからかな


のじゃ戦を前に俺を見るシルエットに頷く

「参ります!」

掛け声と共に凄い速さで接近するシルエットに反応出来ないのじゃ。勝負は一瞬で着いた


「今のはなしじゃ、もう一度なのじゃ!」

言うだろと予想していた言葉がでて再戦


「参ります!」

のじゃの剣は何とか反応するも、シルエットに弾き飛ばされたのじゃの顔がひきつっている


「これはなんじゃ、近衛の団長より強いぞ」

のじゃが愚痴ってるのが笑えた


「ラビーさん達もやりますか?」

笑いながら視線を向けるも、首を振られた。訓練場を借りた礼を言いに行くと、後1時間程で査定が終ると告げられる


服屋に向かいながら、シルエットが初回登録7等級になった事とかを話す


「ラビーさん達も好きなだけ買って下さい。シルエットもね」

買い物に付き合うのは疲れるので、ギルドへ向かった


未だ少し時間が掛かりそうなので、ギルドの食堂で紅茶を頼み、マッタリしていると。レノンが近寄って来た


「昨日の素材、軽く一万超えそうだったけど。それ程高価な物を身に付けてる訳でも無いし・・何に使ってるんだ?」

不思議そうに聞いて来たので


「女と子供の面倒を見てる、2万人程な」

人魚だけど


「2万人て何だよそれ。しかし昨日も良い女連れてたし、その女だけど初回登録7等級だってな。俺に譲れよ」

笑いながら言ってくる


「何だ、レノン。お前冒険者の癖に情報が足りないな。あの女は氷の要塞だよ」

お前には無理だから諦めろ


「ギャー・・!そりゃ厳しいな。ブラパンのお嬢様だったのか・・親父さん城に軟禁中だしな。王様に睨まれるのも怖いから、諦めるか」

えっ?って言うような話を聞いた。もっと話そうかと思ったが、カウンターに呼ばれたので向かう


「ガンジー様、査定額は此方になります」

明細が置かれている。総額金貨11855枚・・・


「これに入金してくれるか」

そう言ってギルドカードを渡したら。手をかざせと言われたのでかざす。見るとレノンが手を挙げながら去って行った


服屋に戻ると、全員が大きな袋を抱えて。機嫌良さそうに話していた。店員さんに総額を聞くと金貨300枚程だったが、シルエットの看病代金だしな


「爺さんに、2万は無理だ。一万一千で我慢しろって言ってくれるか」

ラビーさんに告げると、笑いながら頷く


「シルエット、後で部屋迄きてくれる?」

そう言うと、はいと笑顔で答えるシルエット


「言葉使いが変わっておるの、何か有ったようじゃのお」

ニカーっと笑う、のじゃ


「側近の本採用が確定したから。鬼教官を止めただけさ」

平然と答えた


俺が宿泊してる部屋でシルエットと向かい合ってる。どう切り出そうか考慮中だ。そう親父さんの話を、事情も解らない。情報も足りない・・・決断しろと言う方が無理なのだが大事な部下の家族だ。何とかしてやりたい・・・とにかく本人に聞くしかないと決めて行動する


「シルエット、何故お父上の話を俺にしないの?」

ストレートじゃなく変化球になった・・・


「えっ?父上ですか。父上は変節を了承しないので。城に軟禁中ですが、何か問題でも?」

問題有るでしょ、助け出したいとか・・


「助け出したいとか思わないのか?」

普通は思うだろう


「父上自身が出たければ、変節さえすれば出られます。殺される心配も有りませんし、面会も出来ますので。逆に屋敷に居るより安全です。城外だと、お爺様のように暗殺される可能性も高くなりますし」

軟禁の方が安全?ん、お爺様が暗殺されたって?確かゴロウの後ろ楯が暗殺されて下克上されたと言ってたな


「シルエットの家はゴロウ派だったのか?」

一応確認する


「はい、お爺様が前王太子派の最右翼でした。お爺様を殺された父上が変節するハズも有りません。クリス姫様に従っている娘達の殆んどが、前王太子派の者達の一族の娘で半数以上の者達の家族が父上と共に軟禁されております」

ゴロウ結構従う者達が居たんだ・・・


「シルエットの親父さんを軟禁から解放するには、他の王族を立てるか。ゴロウを復権させるしか無いのか・・・」

少しづつだが解って来た


「ゴロウ元殿下に復権して頂くのが最良ですが。行方が知れず。他の王族の方は、未だ幼く。現王に対抗する術が有りません」

シルエットを見てると我慢が出来なくなる


「ゴロウの居場所は俺が知ってる。誰にも言うなよ」

シルエットを信じよう


「えっ?ご存知なのですか。ガンジー様」

真摯な顔で見詰めてくる



「ああ、知ってるよ。シルエットを信じたから話したんだ、姫にも秘密にしてくれるか」

後で何故教えなかったと言われるのは、のじゃだけで良い。部下を信じるのも上司の仕事だ。念は押したが・・


「分かりました、ガンジー様の信頼は裏切りません」

毅然とした顔で言われた、裏切ったら泣いちゃうんだからね


シルエットさんが退室されました

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