のじゃ2
ホテルに付いて部屋を取り、背負い袋からメモを取り出す。訳あり6人の名前と所在地が書いて有る。王都で、どの町に近い場所かと調べて見たが全て王都周辺だったので。今日中にラバーニュで宴会だと思ってたのだが・・のじゃに捕まった。
ラビーさん達との宴会は楽しい。全く気を使わない、初めてのパーティー仲間って思いも有るのかも知れないな。等と考えてたらドアがノックされ準備が出来たと告げられた
「今日から、妾の新しい人生の始まりなのじゃ。一回死んでしもうたからのお。ところで妾の自己紹介が未だじゃった。妾は、王妹で、名はクリスアビリティナと言う」
いきなり王妹と言われて驚いたが、ゴロウの妹なのに何故にここまで名前が違うのか?と言う疑問に気を取られ。しっかり名前を忘れたので、のじゃが完全に確定する
「これは、王妹殿下でしたか。私は名誉飛龍将軍ガンジークライムと申します。よしなに」
立ち上がり優雅に礼をすると、ホウっと女性陣のため息が聞こえた
「振舞い迄も神の如く美しいのですね。ご主人様、わたくしはブラパン侯爵の孫娘でシルエットと申します」
侯爵の孫か・・・国王経験者の血族、ご主人様が気になるが・・・
その後も自己紹介は続くが全員有力者の血族で腕自慢の英雄候補達と言う記憶以外残らなかった・・訳あり6人とも関係なさそうだし
「あの強大なキングリーを一撃で倒したらしいが。そのような事は聞いた事も無いのじゃが・・いったいどうやって倒したのじゃ?」
死にかけで殆ど記憶がないそうです
「姫様、強大な魔法で倒したと思われます。目から入り込んで脳内を焼き尽くす恐ろしい魔法です」
剥ぎ取り娘が説明してくれた
「それより、お前。何であんな所に行ったんだ?お姫様なんだろう」
堅苦しいのは面倒なので、無礼講にして貰った。のじゃも堅苦しいのは嫌いらしい
「それはじゃのう・・・・・・・」
「人に話さぬと約束出来るか?」
確認してきた
「約束しよう」
言う必要もない
「ゴロウ兄上を探しておったのじゃ」
ゴロウと言われて思考が一瞬止まり。誤魔化すように言う
「お前なあ・・もう少し頭使えよ。木を隠すなら森の中、人を隠すなら人混みの中って言うの知らないのか?オマケに森の中だとモンスターに襲われる。森を出れば、人が少なく目立つだろ」
突っ込み入れまくり
「それは、そうよのう。じゃが妾は兄上に帰って欲しいから探すのじゃ」
ブラコンか?
「現王陛下も兄上だろう?」
聞いてみる
「あれは嫌いなのじゃ。やる事も考える事も気持ち悪いのじゃ」
あれ呼ばわりの上に気持ち悪い呼ばわりされてる・・
「俺には話せない事か?」
聞いてみる
「お前は信用出来る奴じゃ、尊敬もしておる。じゃからこそ身内の恥は話したくない」
辛そうに言う
「そうか、俺は短期間だがラバーニュの龍の姉妹亭に居るから。辛くなったら来いよ」
言いたくない事は言わなくて良い
「なんじゃ、ラビーの所におるのか」
えっ?知り合いなの?
「ラビーさんと知り合いなのか?」
接点がなさそうなのに
「あれは、兎族の族長の孫じゃ。跳ねっ返りじゃがの」
目が点になる
その後は、のじゃが17才だとか。シルエットがガンジー教の信者だとか。全員の女性が脱がして肌に触れた責任を取れとか。ワーワーキャーキャーと呑み明かした
パトロンドの朝は遅い
飲み過ぎた朝のお約束、日が昇り切った頃に目覚め。体のアルコールを抜き暫くボウっと過ごす
階下の食堂に降りると女性達が頭を抱えて呻いてる。
のじゃの頭に触り耳をモフる、役得だ。不思議そうに見てくるのじゃに
「治ったろ」
と一言告げて笑う
次はシルエットの耳をモフり、次は切腹姉ちゃん、次は・・・・・・・
16人モフって満足です
全員が有り得ないような顔をしてから、こいつなら仕方ないか。みたいな顔に変わる
「本当に便利じゃのお、妾の婿にならんか?」
と言われたので
人魚の嫁が15人居ると答えたら、16番目で良いと笑われた
もしゴロウに出会ったらお前の事は伝えて置くと言って別れた
さぁ、ラバーニュに戻って情報集めだ
あ!さっきの町の名前忘れた・・・
ミニラに乗ってラバーニュへ。行きは5日でも帰りは1時間余り
ミニラもご機嫌なので言うことなし
ラバーニュの5キロ手前で降りてトコトコ歩きます
王都と違って騎士も迎えの馬車も有りません
ドラゴンの姉妹亭の看板が見えます。トコトコ歩いていると凄いスピードで走って来た女の人に抱き締められました。ローラさんですけど
ラビーさんが居たので
「族長のお嬢様、ただ今戻りました」
礼をしながら言います
「誰に聞いたんだい」
笑いながら言われたので、のじゃですって答えて置きました。ラビーさんの顔には???が並んでますが
「あ!ガンジー、ミニラ呼べるかい?」
「多分直ぐ来ますよ」
「店の前に呼んどくれよ」
「解りました」
「ミニラ、ラバーニュの町の上空に来て」
「はぁいパパぁ」
外へ出るとラビーさんがドラゴンが来るよおと叫んでます
大丈夫何でしょうか???
「ついたよぉパパぁ」
「俺が見える?」
「うんパパぁ」
「俺の前に降りて」
「わかったあパパぁ」
ミニラが降りて来ると、ワァ~ワァ~と歓声が上がる。いつの間にか人の数が増えている
「ラビーさん、どういう事ですか?」
「爺さんが五月蝿くて困ってたんだよ。ドラゴン見せろって・・ほら、あそこの一番前で見てる爺さん」
見ると、ウサ耳爺さんが一番前で騒いでた
「ウチの売りは、飛龍将軍とパーティー組んでドラゴンと一緒にモンスターを狩った話しだからね。嘘だと決め付ける奴が多くてさ」
世話掛けたねガンジー
「それは問題無いです。ちゃんと見返り要求しますから」
最近は癖になりつつ有る悪い笑いを浮かべる
「怖いねぇ、後で聞くよ。今はミニラに餌を上げないと。報酬に」
ミニラは鳥の丸焼きを貰ってご満悦。ウサ耳爺さんが3回も丸焼きをやってるのは笑った
「ミニラ、満足か?」
「うんおいしかったよぉパパぁ」
ドラゴンが飛び立つから下がるように叫んで
「ミニラご苦労様」
「はぁいパパぁ」
ご機嫌で飛んで行った。
ローラさんに教会の場所を聞き、足を運ぶ
「久し振りですね、ガンジー。今日は何の用ですか?質問ですか?」
「お久しぶりです女神様、質問と言うほどでも無いのですが。ドワーフの神は又違う神様なのですか?」
「ドワーフ達は性質上、火と土の神を崇めます。どちらも私の眷族ですよ」
「エルフの崇める森の神と精霊も女神様の眷族ですか」
「森の神は眷族ですね。でも精霊は眷族とは言えません、精霊はエナジー。元素その物ですから恩恵は与えますが理念は持っていません」
「ありがとうございました女神様。宗教の違う国は知識が足りないと怖くて行けないので。助かりました」
「不老不死が有れば、人魚達を末長く守ってやれますよ。要りませんか」
「結構です。それでわ失礼します」
笑う女神様の声が頭に響いた。絶対オモチャにされてる・・
ドラゴンの姉妹亭に戻るとラビーさんが見返りは何?って聞いて来たので、王都周辺の6人の調査がしたい事と。族長は国王の事を調べる事に協力してくれるか、否か。を聞いて見た
「ストレートに聞いて来るねえ。6人の調査の依頼は私が信用出来る奴を紹介するよ。それと爺さんは問題無いよ、現国王が嫌いだからね」
笑いながら言うラビーさんに依頼の件は早急にと頼む。
その日の夜ラビーさんに、部屋に行けと部屋の番号を告げられた
部屋には6人のウサ耳男達が居た
「ラビーから話は聞いた、要件を聞こう。俺はピットです、クルーズです、ネッガーです、ローンです、ウッドです、ホフマンです」
名乗られたが顔しか頭に残らなかった
「ガンジーです、これが調査して欲しい者達です。調査対象を選んで、それぞれ自分の名前を記入して下さい」
これで名前の問題も解決
「調査して欲しい内容は、対象人物の人柄と周囲からの評価。出来ればで良いですので、この部分に記入してある年代とこの名前の者とのトラブル内容が解れば嬉しいです」
メモの中の何年前で誰の相手かの部分を指して、それぞれの対象毎に関する。相手とトラブル発生時期をメモして貰う
「経費は此方が全額負担しますから、行きも帰りも早馬を使って下さい。何日掛かるか大体の予想と宿泊費と食費も経費で結構ですので、幾ら経費が掛かるか大まかな金額を提示して貰えますか?」
全員が考え始める
最初にピットが調査に必要な日数は5日、経費は4人パーティーだから金貨12枚程だと言うので。金貨16枚渡す
次にローンも5日で、経費は3人だから金貨9枚だと言うので。金貨12枚渡す
次にウッドが3人で金貨9枚と言った時点でやっと納得して。ネッガーとクルーズに何人ですかと聞き、人数×4枚の金貨を渡した
この世界の人間は教育が行き届いて無いので計算が苦手な者達が多い。学問と言うことばで、真っ先に頭に浮かぶのがクライムの孤児達だと言うのが俺らしいと言えば俺らしいのだが。次の目標がクライムの学校建設に決まった瞬間だ。付随して父ちゃんの仕事が増えるのだが、俺の中にその事柄は無い
余計な事を考えてる内に、ピット達が依頼の相手の住所と訳あり獣人の名前と起こした問題、起こった年を書き写し終わっていたので。
「調査期間は5日を目標に、最大7日迄と言う事でお願いします。当然依頼達成後は報酬に期待して下さい」
そう告げて解散になる
俺は忘れない内にそれぞれの名前の横に人数を書き込んだ
夜も更けて深夜に近付いた頃にドアがノックされ。現れたローラさんにヘッドロックを決められ部屋から連れ出された
「お姉ちゃん、胸が顔に当たってます」
と言うのだが・・・
「弟だから問題有りません、お風呂もお姉ちゃんと一緒に入りますか」
と言われる始末だ、それで昔の弟の痛手が癒されるのならそれで良いと思う。ローラさんの俺へ向ける愛情は姉弟以外の感情は含まれて無いのだから。些か過剰だが・・・仕方なくヘッドロックされたままお姫様抱っこで階段を降りる。さすがにヘッドロック姿勢で階段を降りるのは難しい
ローラさんの俺に対する弟扱いが加熱気味なのをメンバー達が茶化すが、ローラさんは平然としている。本当にブレ無い・・・
その日も食事と言う名目のどんちゃん騒ぎ・・・
「ブラパン侯爵って名門何ですか?」
俺には勉強も兼ねてるので有意義な時間なのだが
「黒豹族だけど、黒豹族の族長より格が上。全貴族中で、1、2の影響力を持つ実力者の家柄だよ。一族のシルエットとは仲が良いけど。笑うくらい男嫌いだよ」
笑いながら言うラビーさん。男嫌い?疑問符が浮かぶ俺・・・
「獣人族のしきたりで、特別な求婚の作法とか有りますか?」
ユーリアの件を思い出し訊ねる
「好きな女が出来たの?」
嬉しそうに聞くローラさん、嫉妬は存在しないようだ
「いや、ローレシアでイタズラされたんだよ。13才の女の子に・・」
あれは焦った・・・
「女の身体に無闇に触れなければ問題無いわよ。何したの?」
笑いながら興味深そうなメロデイさん
「片膝付いて、相手の手の甲に口付け」
気マズそうにいうと。全員がアチャーそらダメだって顔
「それはこの国も同じ。それとは別に、女性にご主人様と呼ばれるのはこの国では特別な意味」
一瞬ギョっとなる、身に覚えが有りすぎた・・・・後でローラさんに詳しく聞こう・・・
「俺が皆の耳をモフったり、ローラさんに胸を押し付けられるのは問題無いのか?」
大事な問題だ!
「それは相手次第だね、相手によって反応が変わるのは誰でも同じだろ。特にあんたは、えこひいきがキツいんだから」
ケラケラ笑われながらパンシーさんに言われる
「ガンジーに、胸を触られても。不快に感じる奴も異性を感じる奴もこの中には居ないよ」
ホレホレ触ってみろと胸を突き出すラビーさん。肴にされてる・・・
人魚達とはまた別の居心地の良さについつい飲み過ぎ・・」・
パトロンドの朝は遅い・・の件に戻るのだ




