王都
朝からドリーを抱いている
来年の秋には後4人、その後も考えると最低15人の娘が産まれる事になる..1人1時間づつ抱いて15時間、それだけで睡眠不足が確定する..どうするガンジー。戦えガンジー。
などと馬鹿な事を考えてたら。
「行ってらっしゃいませ!ガンジー様」
人魚達の大唱和をうけた流石に3000人オーバーの迫力、泣いてる赤ちゃんの花
盛りです
ミニラに乗って
「行って来る。」
「ミニラお願い」
「ゴルルル!」
飛び立った
王都迄の距離は千キロ余りと言われるけど、飛べば直線距離になり当然短縮される。正確な地図など無い世界だから、距離など割り出せないがおそらく800キロ程ではないだろうか。ミニラの飛行速度は160キロ程、ミニラ単体だともっと早いと思うが、のんびり飛んでる。
本来は道に迷うと困ると思い1日前に出ようか?と考えたのだが、父ちゃんが言うには北に500キロ程向かったら大きな川が有るからその川に沿って北上したら川が別れる所が有るからその別れる所の三角形の北10キロに大きな街と城が在るとの事。城以外に川の合流地の北10キロに城や城塞は存在しないらしい。
因みに、父ちゃん曰く長く放置してるとミニラが勝手に王都迄探しに来たら困るだろう?との事
成る程と納得しました
朝一日が昇る時間に出て今はお昼頃王都が見えました..多分
途中で1度休憩してミニラに先日の小島で採取した魔石をオヤツに上げて再出発。王都から15キロ程離れた街道を歩く人を見つけて降りました。
「ド、ドラゴン」
と地面に座り込んだ人に走り寄り
「向こうに見えるのが王都ですか?」
と聞いたら必死で頷かれましたが再度確認
「間違い無いですね?」
再度頷かれたので、御礼に金貨1枚渡すと唖然とした顔をされたので
「驚かせてすみません、教えてくれてありがとう」
「ミニラお願い」
「ゴルルル!」
再び飛び立ちました。世に出ると決めたので強いものです。
王都から5キロ程離れた場所に降りて貰い
「ミニラあそこに見える小さな山の上に明日の昼に来て、ここから呼んでも聞こえるかな山の上迄?」
凄い大雑把な質問ですが、ミニラは任せろ!みたいな顔してました
「ゴルルル!」
「明日お願いするね」
「ゴルルル!」
もう会話が出来ると確信してます...勝手に
ミニラが飛び立った頃
王都の門から騎士が10騎程列なって出て来て此方に向かい走り始めるのが見えたのですが、俺は気にせず歩いて王都へむかいます
「待て、お前は先程のドラゴンを見たか?」
騎士が駆け寄ったと思ったら近くで止まり聞いてきた。10騎の騎士が一斉に側で止まるのは大迫力です。
「はい」
素直に答える、確かに見たよ。乗ってたとは言わないけどね
「お前は何者で、どこへ向かうのだ?」
如何にも職務質問、その後話を聞きたいって絶対言われる展開だと内心思った
「クライム男爵家の嫡男ガンジーと言います。モンデール侯爵様の御屋敷に呼ばれております」
「クライム閣下の!それは失礼した。一応手形を拝見しても良いですかな?」
閣下?爺ちゃん..閣下って何、田舎男爵だよね?
「どうぞ」
手形を出す
「確かに、モンデール侯爵家迄案内を付けます。おい」
一人の若い騎士を残して残りは走って行った。
王都を取り巻くようにそびえる長い城壁、高さは8メートルくらいはありそう。街に入る為の門もデカイ、5メートル近く有るのかな?などと観光気分なのだが気になって仕方が無い事を聞いてみた
「騎士殿、お祖父様が閣下とはどういう事ですか?」
「クライム閣下は、魔槍将軍と呼ばれる国軍の将軍です。御存知無かったのですか?」
反対に聞き返された..
「はい、そう言った事は語らない祖父なので」
「成る程」
変に納得している、アッサリ脳筋だから!って言えばどんな反応したんだろう..
城壁の大門を通ると普通に町並みが、殺しの間とかの細工の高い壁に囲まれた空間は無かったです。門の通過手続きは簡単に終わりました。騎士付きですから。
門から真っ直ぐ王城迄は一本道で如何にも攻め上って見せよ!みたいな正々堂々さが伝わったのは何故でしょうか..真っ直ぐ続く道が1キロ余り続くと少し昇りの緩い傾斜が又1キロ程続いて
王城迄後500メートル程と思ったら右手に曲がって、300メートル程進んだ門の所で
「ここがモンデール侯爵家です」
って言って騎士が去って行く
「ありがとうございます」
後ろから声を掛けた
モンデール侯爵家の門番に手紙を渡すと5分程で執事スタイルの人が現れた。初老では無かった..
「ようこそお越しになられました、お話しは伺って居ります。此方へお越し下さい」
やけに広い応接間に通されて待ってます
ポツンと一人で..メイドは居ません期待したのに..男爵家にはメイドが居ましたが2人程..オバサンでした。
「ガンジー君かい、私はサリユース・モンデール。君の母親のテレサは私の娘だよ」
え?俺のもう一人の爺ちゃんかよ..
「初めまして、ガンジー・クライムと申します。母上が何も教えて下さらなかったものですから、失礼致しました。お祖父様」
「気にしなくて良いからね、あの娘は少し変わってるから。自分の家だと思って気楽にしなさい」
テレサ母さん、変わってるって言われてますよお~
「ありがとうございます、所でクライムのお祖父様はどうなさってるのでしょうか?」
肝心な事を聞かねばと
「ああ、ジョンなら城にいってるけど。そろそろ戻る頃じゃないかな?」
「そうですか、色々御迷惑お掛けすると思いますが、宜しくお願い致します」
深々と頭を下げる
「話は聞いているし、解っているさ。任せたまえ!それより9才から独り暮らしで13才で3000人の部下持ち。それも大変な美女揃いとか..その年で大変だねえ」
笑いながら言われてしまった..
「いえ、全て身から出た錆びですので。自業自得かと」
困った顔で言ったのだが..
「難しい事をさっくり言うね。流石九九の考案者って所かな、祖父としては鼻が高いよ」
嬉しそうに笑われた..これから死地に赴くかもしれない孫に向かった態度じゃないよ爺ちゃん
食事は?って聞かれてまだって答えたら直ぐ用意してくれて只今食事中です。メイドさんいました、若くて綺麗ですが..メイド服が違います..イメージと
「ガンジー、ドラゴンが現れたと城で大騒ぎじゃったぞ。ガハハハ」
爺ちゃんが城から帰った第一声、ガハハハってそこまで楽しそうに笑わなくても..
「お祖父様、ここまでくれば、勝つか負けるかが問題なだけですから、生きるか死ぬかは二の次。許可が下りれば戦い、下りねば男爵領の北に立つだけ。今さらミニラを見られた所で大した問題では無いかと。それより魔槍将軍の方が驚かされました」
爺ちゃんは一瞬俺をまじまじ見てから笑い
「ほう、一皮剥けたのお。全てお前の言う通りじゃ。しかし良い顔になったのお、サリユース、良い孫が出来て嬉し泣きするなよ」
爺ちゃんが将軍の話しをさらっと流して顔を誉める..ってか語尾が何時もと違う..
「何を言うかジョンよ。独り占めしておった癖に、テレサが可愛くて仕方ない9才の息子が家を出て行ったと泣きながらの手紙を何度寄越したと思っておる」
二人共笑いながら大声で言い合ってるし..サリユース爺ちゃん..さっき迄の優雅な雰囲気は何処へ..
「ワシからも、ジェームスからも3本に1本は取る。13才でだぞ、その上8才の時には魔法でイカーンを一撃だ。人魚達には神の如く慕われ。赤子も入れれば4千人はとうに超えておる、極め付けはドラゴンを使いこなすだ。考えられるか?サリユース」
だから!語尾が変わってるって爺ちゃん..誉めすぎだしミニラは使ってるんじゃ無く相棒です
「むむっ!ガンジー、家の子になりなさい」
サリユース爺ちゃん..俺は孫だって
果てしなく続きそうなので一言いれました
「お祖父様、登城の話しはどうなったのでしょうか?1日遅れると余計に民が苦しみます」
「そうじゃった!これから城に参るぞ」
大事な事は先に言ってよ爺ちゃん
着替えの話しも無くこのまま登城するようです..




