どうしましょ..
今は12月冬です
海では人魚達はTシャツ1枚臍出しルックです。人魚達は多分2000人近く居ます。浜辺では、どちらを向いても人魚だらけです。
俺が鍛えた14人はリーダーやってます。1グループ200人前後ですから、兵士なら大隊長です。
人魚達の狩り(採集含む)の形態も変わりました。1チーム70人編成の軍団活動です。たまに怪我人も出てますが。俺は関わってません。ルールを決めましたから。怪我をした者、動けない者は全員で面倒を見る。好き勝手な行動をする者は居住権を認めない。等々
俺が手を貸すのは、奴隷の焼き印を消す作業だけ。人魚の奴隷には焼き印、酷いですよ。女の子なのに胸の中央にデカデカと押してあります。
8才の女の子の焼き印を消す時に、少し怒りを覚えましたが。どんな世界にも理不尽は存在すると、気を静めました。
当然、焼き印が綺麗に消える時は驚かれますが。口止めの約束を必ずお願いしてます。
形式上は俺が人魚達の主人って形になってます。人魚を保護する為には形式立てる必用がこの世界では有る為に仕方なく受けました。
俺は焼き印の変わりにペンダントを配ってますクライム男爵マークのペンダント。交錯した槍と炎のマークです。
2000個作って貰うのは気を使うお願いでしたね。その辺に前世の意識が残ってます。
12月、冬です。
今、俺は外で寝てます。暖かい地方だと言っても冬です。夜は流石に冷え込みます。ミニラが6メートルを超えました。窓からだと顔も入りません。ミニラと一緒に寝てやる為に外で寝てます。一緒に寝てるのに寝る位置は変です。寝てるミニラの頭の上の位置に寝ています。ミニラが寝返りうつと潰れて死にますから。でも、頭を撫でると喜ぶのです。大きくなっても甘えたは変わりません。
小屋から山裾迄は、モンスターが居なくなった。ミニラが狩り尽くしたから。余り山の上迄行くと、飛べばミニラが目撃されてしまう..モンスターが居ないとミニラの餌さが足りない。魚は大量に有るけど、大きくなってからは、魔石を食べないと駄目みたいだ。モンスターを全く食べないと1週間程で飛べなくなる。弱るとか体力が落ちるとかじゃ無くて、単純に飛べなくなる。魔力が足りなくなるんだと思う。
大きくなってもやっぱり丸い体型、全幅と全長だと全長が長いし。航空力学も重力の法則も、何それ?状態。この世界、魔力枯渇は余り良くない..だから南側に行く事にした。
でも..南側を越えると王領何だよね。
一応、爺ちゃんに相談したけど。
隣の王領は、モンスターの領域で町が1つだけ。後は人の住む区域が全く存在しない。そんな場所らしい
唯一の町はモスタウン。冒険者ギルドが統轄してて、住人の殆んどが冒険者と冒険者相手の商売を営む者達で占めてる。モスタウンは領域の西の端に有り、俺が行こうとしてるのが南東から東に掛けて。モスタウンからなら、領域を横断しないと出会わないから。比較的安全では有るが、100%じゃ無いから覚悟が要るって事。
最悪、モンスター領域でドラゴンを見た!って事になるけど場所が場所だけに調べに行くのも容易ではない場所だから。仕方無いで済むかも知れない。
何て気楽に言ってたけど..大丈夫かな?
まあ、ミニラも大きくなったし。怒らせたら、怒らせた奴の領地が滅ぶだけか。
とか、俺も気楽に考えよう。最近気を使い過ぎてた
「ガンジー様、船が近付いて来ます」
ルールーが息を切らせながら小屋に来た
「ミニラ、ここで待ってて」
「ゴルル..」
少し嫌そうなミニラの返事
「頼むよ」
再度お願いする
「ゴルル!」
仕方無いなって感じの返事が返って来たので、ルールーをお姫様抱っこして海岸に向かう。人魚の陸上の移動は遅いので仕方ない。
人魚は歩けない、足がないので。膝の部分から下を曲げて地面に付けジャンプを繰り返す移動方式。痛く無いのか?って見てたら、着地寸前に接地面の部分に無数の小さな水球が作られてクッションの役目をしてた。
「キャーッ!逃げてー」
「そこの小さいの捕まえろ」
海岸に近付くと騒ぎが聞こえて来た。
ルールーを降ろして、駆け出す。
視界に映ったのは、100メートル程沖に船が、水辺には小舟が乗り上げ。10人程の男が砂浜に居た。一人の男の足元に3人の人魚が血を流して倒れており。男が血の付いた長剣を手に立っている。
一瞬で頭に血が昇り、怒りの感情が沸き上がった。
「バスッ」
対人用の銃弾擬きを撃ち出していた。胸に命中し男が倒れるが感情は激したままだ。
「何だあ!、この野郎!、何・・・」
人魚を追い掛けていた男達が喚きながら向かって来る。
「戦えええ!」
男達に銃弾擬きを撃ち出しながら叫ぶ。4人の男が倒れたが残り5人。俺の叫びに反応して怯えて震え固まった人魚達の中から、飛び出して来て両手を前に突き出し魔法を撃ち出す姿勢を取るのはルールー、マールー、サールー、リンリン。リンリンも初期の14人の内の1人。
魔法防御は意識した方向にしか対応しない。男達の意識は全て俺に向いてるから、当然のように血塗れの死体が地面に転がった。俺は至近に防御魔法転回してるから、当然影響等無い。人魚の魔法詠唱は水中がメインだから脳内詠唱、発動姿勢を見れば丸解りなのだが、男達の頭に人魚の事など無かった。
血を流してる人魚の元へ向かったが既に呼吸が止まっていた。
「この人魚達を運んで、綺麗に体を洗ッてあげて」
「はい」
俺の指示にサールーが仲間を率いて従う。
人を殺す禁忌感?そんなの全然湧かない。目の前で顔見知りを殺された理不尽を、話し合いで解決?冗談じゃない!前世の記憶?平和主義?そんな事を考える、何てのは机に向かって。物語りの中のストーリーを考えてる人達の話し。思考より先に体が反応している。
この世界には、この世界の掟が有り。対応出来なければ滅ぶか隷属するのみ。価値観をこの世界の価値観の切り替えないと自分だけの問題で済まないと解りつつある。
地面に転がる10人の男の死体、何の感慨も思いも感じない。ただの死体としか思わない。
運ばれて行った、3人の人魚達。死体が見えなくなっても心が傷む。自分の心の感覚を偽れない。
「何故、戦わなかった?」
俺が疑問に思った事を率直に聞いた
「人魚族は人とは戦いません、いえ戦えません。武器も本来は持って無いし、魔法しか使えず簡単に殺されて終わりです。何より子種が貰えないと種族そのものが滅んでしまいます」
「だから、奴隷として生きるの?奴隷生活が好きなの?」
答えを聞いて、苛立ちを覚えた。言葉も内容もきつくなってる
「奴隷が好きな訳ないじゃないですか!だから危険を承知で、沖の岩礁とか小さな島で暮らして。子種を貰いに行く時だけ陸に近付く者が殆んどなんです。その時に捕まる者も多いですが...」
ルールーが泣きそうな声で、最初は叫ぶように言う声が段々小さくなる。
「なら、戦え!呼吸をして、飯を食ってただ命を繋ぐだけで。嫌な事も嫌だと言えず、ただ言われた通りに従い。生殺与奪も相手次第に任せ耐えるだけなど。生きてるとは思わない!この砂浜はお前達の国だ。自分達の命を、生きる権利を勝ち取れ!ルールー、マールー共に70づつ率いて沖の船を鎮めろ!」
「「はい!」」
「船に近付く時は弓が届かない海底から。沈めるのは船底に氷魔法で穴を空けろ。船の周りを100人で囲み船から逃げ出した奴らを捕まえろ、捕まえる時に腕や上半身に近付くな!足を1本づつ必ず2人で持って海中に引き摺り込んで引っ張って来い。ルールーこれを預ける、船が沈み始めたら20人連れて船内を捜索しろ。人魚達が捕まってないか調べるんだ。見付けたら、鎖や檻をそのナイフで切って解放してくれ」
手渡したのは、アダマンタイトで作ったナイフ。薄く作られたナイフをミスリルで補強した刃渡り10センチ程の小さなナイフ。鎖くらいなら簡単切れる。
「はい!」
人魚達が次々と海に消える。
残った、リンリンも一緒に見送ってる。サールーは人魚の遺体を清めてるし。他の大隊長達は1キロ離れた場所で訓練中の為にここには居ない。




