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ABYSS CHRONICLE  作者: 望月 梓
天恵の歌姫に賛歌を
17/19

エリアボスの洗礼

遅くなりましたが更新です

 そして自分の中での第二ラウンドが始まった。

 咆哮は避けるすべはいまだに分からないが、別に来る着地地点を覚えてしまえばどうということはない。あくまでも相手はゲームに存在するモンスター。1からある行動パターンのつなぎ合わせでできた代物であるはず。俺がある程度近い位置にいれば前足を繰り出す爪を利用した切り裂き、魔法が撃てる位置まで下がれば咆哮から飛び掛かりとそこまで行動パターンは見えてこない。そしてもう9回目になる咆哮からの攻撃をしっかり回避してフロストバレットを放つ、もはやこれは定型文!一発逃した。

 

 「行動パターンがわかればこっちのもんなんだよ!」


 ある程度の位置まで下がり咆哮を誘い、するタイミングの直前でファイアボールを着弾させる。うまく口元に当たったおかげか相手のファイアボールを攻撃はキャンセル、追い打ちのファイアボールをプレゼントしようとしたがMP切れ。相手が怯んでいるのもあってMPポーションを取り出して青色の液体を一気に飲み干す。うん、ライムっぽい。

 

 「グララァゥ!」


 飲んだ2秒程度後に動き出した強襲の狼は全身の毛を逆立て始めた。絶対この時に攻撃しといたほうがよかったやつじゃんか。MP管理はガバイのは気をつけんと。


 強襲の狼は青黒かった毛を完全に黒く染め上げその瞳には怒りの感情が現れるような赤がさっきよりも際立っている。というか全身から赤いオーラ出てるんですけど?


 そして強襲の狼が少し唸ったかと思うとこっちに踏み込み1回だけで猛接近してきた。あ、これ避けれる?

 自分でも驚く反応速度で体を捻って避けようとしたが相手の爪が肩を引き裂く。痺れるような感覚のある肩には赤いポリゴンが見える。そして、HPは7割も減っていた。


 「やっば!強すぎんか!?」


 今までは攻撃を既で避けたり当たってもかすりが多かったからHPは保たれていたが、まさか1発しっかりくらって7割。とりあえず動きをしっかり見つつ隙を見てHPポーションを飲む。そして、攻撃動作が起こりそうだなと見切って先に避ける。ちょうどその時に攻撃が来たので上手く噛み合った。少しでもタイミング外してたら頭と体がおわかれになる所だった。そして、攻撃によって出来た隙に回復を2回挟む。取り敢えずあと20秒後くらいにはフルになるはず。


 真面目にこれは負けあるな。なんて考えつつも解決策を頭の中で模索し続ける。

 こっちの攻撃は全然当たらないから至近距離に行く必要があるし、相手の攻撃は避けなきゃいけない。

 避けるのは?タイミングがまだ覚えきれてない。下手したらクリティカルで1発KO。

 こっちから詰める? あの、相手至近距離得意系なモンスターなんですけど自覚あります? ないですね あ、そうですか。

 でも、こんなことを考えていても分かっていることは2つある。1つはあくまでもさっきの行動が速くなっただけ。多分避けるスピードが攻撃にも転じたんだろう。2つ目はもうあの狼はHPが少ない。これは勝手な想像だが、こんなに強いのを序盤に出すなら残りの体力は2割ぐらいであると考えたい。

 だから、あとクリティカルで仕留めるのが1番。長引けばこっちが対応できなくなって死にそうだから。あいつに弱点はない?いや、蜘蛛の時同様につくってしまえば問題ない!


 「そこだぁ!」


 強襲の狼にショックボルトを放ちほんの1秒怯んだところに距離を詰める。相手の右の爪の攻撃をスライディングで避けそのまま足を潜り腹の部分にフロストバレットを全弾同じ場所に当てる。最初の2発でポリゴンが顕になった腹は他の3発をクリティカル判定でぶち込み、他の1発も違うところだが被弾させる。その流れで少し距離をとる。あくまでも飛びかからない範囲で。


 「グラララゥ!?」


 おう、痛いか好都合だ。まだおかわりは沢山用意してやるからな。そう思いながらすぐにMPポーション補給。補給し終わったあたりで強襲の狼は爪攻撃を仕掛けてくる。待ったつもりは無いだろうけど待ってくれてありがとう。右からのは微妙に当たる距離が長いからバックステップで、左からは体をひねって避ける。


 そこでいきなりどっとくる疲れのようなものがきた。もしかしてスタミナ切れ!? そんな隙を狼が見逃すはずもなく狼の右ストレートを盛大にくらって木に叩きつけられる。


 「ウッ!」


 残りのHPは3。まじでギリギリ、というかスタミナの概念あったのね。一瞬ふらつきながらもHPポーションを飲んで杖を構える。

 こっちもギリギリだけどお前もギリギリだよな。だから、賭けだ。お前には負ける気はしないぜ。


 強襲の狼は第2弾の爪攻撃に移行した。こちらへすごい勢いで右の前足を突き出す。

 それを杖で受け流してゼロ距離まで接近。


 「じゃあな。これで終わりじゃあ!」

 

 相手が噛み付くよりも前に口元でアイスバレットを撃ち込む。ちょうど口も開けてるから口の中に氷の塊が次々と勢いのあるスピードで弾丸のように撃ち込まれる。


 「ギャララウ!」


 口の中にアイスバレットを命中させたことによるクリティカル判定…当然クリティカル。口の中が弱点じゃないやつなんてやはりいない。弾けるように口の中からポリゴンが飛び散る。そしてポリゴンの爆発が強襲の狼の全身へと広がり、その巨体が爆ぜた。


 「よ、よっしゃおらぁ……!」


 前回の蜘蛛の女王同様、すごい疲労感が身体に襲いかかる。なんか疲労みたいなポーズとると疲労パラメータ増えてそう...。

 

 取り敢えずドロップ品確認。エリアボスなんだし良さげなもの落としてくれ。

 周りを見ると俺の横にドロップ品が落ちている訳ではなく広場の中心に宝箱が出現する。そして、かなり大きい。横は1メートル、縦は30センチ、高さは50センチほどの長方形だ。

 エリアボスの宝箱初めてなので俺はゴクリと唾を飲み込む。緊張と興奮で鼓動が高鳴る。

 ゆっくりと蓋を持ち上げて中身を確認する。


――――――――――――

・天夜叉の指輪


 天夜叉の森のエリアボス「強襲の狼」に認められた証。

 ただひとりで立ち向かい倒したもののみに渡される。


・天狼のネイル


 強襲の狼の爪から作られた鉤爪。鋭利な爪は敵の皮膚を抉り急所を露わにする。


――――――――――――

 

 ええと、ステータス的には指輪がSTR上昇、あと物理クリティカルの威力上昇。要らん。

 爪の方が同じ場所に当てた時のクリティカル判定アップね・・・どっちも要らねぇじゃねぇか!努力返せ!

 レベルも上がらなかったので、最悪の連戦になる可能性を考えてMPポーションは飲んでおく。すると入ってきた場所のツタが見るうちに捌けていき、反対方向のツタも同様に捌けていき、橋に繋がる道が顕になった。これがタウラスへと続く道なんだろう。でもなんでエリアボスが狼だったんだろ。羊だったら毛を燃やしてeasyWin取れたかもしれんのに...。

 

 「まぁ、行くか。」

 

 疲れで重い足を動かして橋まで歩く。橋はそんな頑丈なものではなく吊り橋のようだった。昔にカナダに行った時に吊り橋を渡ったけどあの揺らしたやつまじ許さんからな。

 風で揺れる橋に気をつけながら渡り始めた。

 え?落ちないよね?

 

本来は強襲の狼はソロで倒せるレベルでは無いです。

レベルは20で3人パーティが推奨で、HPはそこまで多くはありませんが避ける速さが今までの敵とは段違いです。

HPが4分の1になるとその攻撃すらも避ける速さと同じぐらいになりますが、攻撃の間隔は少し遅くなります。

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