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ABYSS CHRONICLE  作者: 望月 梓
天恵の歌姫に賛歌を
14/19

ソロ魔法使いVS女王蜘蛛.2


 誤算は色々あった。間違って入ったボス部屋。まさかのMP切れ、蜘蛛の足掻きの毒撒き。

 正直色んな敵にあってきたが結局全部勝つことができているから少し天狗になっていたらしい、その点は貪食の大蛇に感謝もしてやろう。

 でもな、

 「1度完全に動かなくなってから割とぴんぴんに動くなんて聞いてねぇぞ!回復でもしてんのか!」


 序盤の町の付近にこんな強いヤツいていいの?それとも俺のレベル足りなかったのかな?戦い始めた序盤よりいい動きのクモを目の前に嫌になりつつも思う。


 狭まった範囲を避けつつステータス画面を開き現在のHPを確認、46……毒液を食らう前までに50から大体二十秒経過したから十秒で2ダメージいや、普通に十秒1ダメージか(多分割合ダメージなのだろう)、残りHP46、いや実質45だから、450秒、大体8分が俺に残されたタイムリミット。まぁ、これからダメージ喰らわない前提+倒したら毒を回復するの前提だけど。

 

 「MPもねぇ、時間もねぇ、勝てる要素もひとつもって危なッ。こっち喋ってんだろうが!空気読め!」


 言いきれなかったことキレつつも言いきったら負ける気がするのでもう一度は言わない。負けフラグ確定になりそう。

 そもそもこの女王蜘蛛はあとどれだけHPが残っている?クソ、こういう時敵のHPバーが見えないシステムが最高に腹立つ!

 攻撃が出来ないので相手の攻撃を避けていたが、本当に詰んでない?

 ここで謎の音と共に謎のウィンドウが現れる。


――――――――――――


 MPが欠落しています。


 MPポーションを使用しますか?

   残り 1


 Yes No

――――――――――――


 は? え? そんなものいつ買った? とりあえず出てきたウィンドウに戸惑いつつも考えとは別に体は秒でYesを押す。

 よっしゃ回復キター!天の恵みやー!とステータス画面を確認すると全く変わらないが、今は10秒ほどたって2だけ回復した。全回復まで10×21で210秒。毒よりは先に回復するから正直俺の立ち回り次第。

 TAはそこまで得意な方ではない。だが糸や毒、相手の前足の射程、攻撃時の数秒の硬直、今のバーサークモード的なやつの動き方・・・今まで得た情報から解答を導き出す。


 「ここまで舞台が揃ってんだ。やってやるしかねぇな!」


 このゲームは物理にはクリティカルがあることは理解している。なら魔法にもクリティカルがあってもいいと思うし、なんならいい手応えだったやつがあったのでクリティカルがあるのは確かだ。

 ここでの仮説その1.クリティカルは完全ランダム発生。仮説その2. プレイヤーの攻撃が理想的な当たり方をした、もしくは急所に当たる事で発生する。

 そして、クリティカルが出たのは今回の戦闘だけだから多分幸運のパラメータはこれにボーナス判定が入るとみた。

 そしてクイーンスパイダー。これは体感の話になるが、顔の糸や毒液を発射する部分に当てると一瞬のノックバックやクリティカルが出てる気がする。今までは後ろに回り込んで撃ち込んでいたのを変えなければならないかもしれない。

 ということで目指すは、結局のところ近づいて


 「顔に全弾玉をぶち込む!」


 急に俺が移動パターンを変えたことで女王蜘蛛(クイーンスパイダー)は毒液を吐く回数が多くなる。近寄ってくるなら毒液で痛めつけて前足で攻撃してジ・エンドってか?それはお断り。

 前足の攻撃に移り変わるジャスト4メートル付近でジャンプしプロの体操選手を目指せるくらいの綺麗な弧を描いてクモの顔の前へ着地。


 「さて、これで終わりにしようぜ!フロストバレット!!」

 

 相手の攻撃が近すぎるため前足の攻撃ができず毒液噴射に切り替わる直前にフロストバレットを全弾目の前の顔にぶち込む。一発目の被弾の後に全てが同じ場所に当たり他の5発にいい手応え、よっしゃクリティカル!!

 怯んだところに最後に放つ!


 「くたばりやがれぇ!!」


 やっと溜まったMPを使って2回目のフロストバレットをぶち込む。まだ被弾した証である赤いポリゴンが浮き出たところに当て6発全てがクリティカル。

 その傷口から弾けるように女王蜘蛛(クイーンスパイダー)からポリゴンの爆発が全身に広がりその巨体が爆ぜる。


 「やっと終わった...ってまだ毒回ってる!?」


 レベルが上がったファンファーレが聞こえた気がするが、まだHPバーの減りは続いているのに気付き、クイーンスパイダーのドロップアイテムを特に何も見ずに全てインベントリに入れる。そして入ってきた扉を蹴り開けこの洞窟を全速力で駆け抜ける。

 残りHP20、MP回復がまだ継続しているので回復をかけてHPが40になる。あ、このスキルってHP20回復なんかってそんな場合じゃねぇ!

 さっき得たステータスポイントを全部ちょっとでも足が早くなるためにAGIに振る。


 「走れ走れ走れ!」


 途中で経験値(モンスター)が見えた気がするけど今回は障害物。トレインしても俺は悪くない、一瞬タゲられた気もするが今回は無視。今持てる全速力で駆け抜ける。

 洞窟を出て2回目の回復を挟もうとしたらMPが回復していない。なに?バグ?

 残りHPは18ということは残り3分!?いよいよ本格的にやばくなってきた。

 ここにくるまでに10分かかっている。これを3分の1でやらなきゃいけない。


 「やってやらァ!」



 走ってるうちに途中でプレイヤーに変な目で見られた気がするが無視。もう街の門は見えてきている。あと数秒!HPも残り2

 

 「ま、に、あえ!」


 ラストに足に加速機能でもついたんじゃないかくらいのスピードで門をくぐり抜けた。

 

 「よっしゃ!間に合った...。残りは1かあっぶな。」


 周りの多分あの洞窟に行くプレイヤーに変な目で見られかつ引かれる。いや、ほんとにこうなるからなお前らクモの餌にでもされとけ。


 そして何のために行ったのかを思い出し、ウルク鍛冶屋へと向かうことにした。いや、鉱石はないけど何とかなれ。



 

 

 



圏内に入ると毒などの状態異常は回復しますがHP.MPは回復しません。

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