チュートリアル2
メイザースはくこし考えるように押し黙って、そこからため息をついてから話し始めた。
「さて、72柱を5つのグループ分けをして戦うとなると、時間がかかるな。
多少、大変になるがここは大幅に短縮しようと思うのだが?」
メイザースは私をみてそう聞いた。私はそれに頷いた。
「構いません。早く住むのであれば。」
私は即答した。作者と離れ離れになって随分と経ってしまった気持ちになるのです。早く会いたい。そのためなら多少の面倒ごとなど気にする必要もない気がしました。
メイザースは頷いて、ミネルバを見ると少し甘えるように微笑んだ。
「ミネルバ。手伝ってくれるかな?」
メイザースの甘えたようなオヤジスマイルをとても嬉しそうにミネルバは笑顔で受けた。
「もちろんですわ。マイ・マスター」
ミネルバの返事にメイザースは爽やかに笑って、空間から霊的に作り出したリングを人差し指に嵌めると右の人差し指を天に向けて差し上げ、そして、呪文を唱える。
「舞台展開」と。
それは激しい光をメイザースの足元から発して円を描くように広く広がっていった。その横でミネルバはうっとりとメイザースを見つめている。
「特殊召喚!」
メイザースがハリのある声で叫ぶと、円の縁に等間隔で72柱の悪魔のアバターが登場した。
これには中身が入っていない。そして、ここに来てメイザースがはめた指輪が悪魔を使役したと言われるソロモン王の指輪を模したものだと理解した。
「さて、一気に蹴りをつけたいから、タロットカードを使って選別しよう。
小アルカナのカードを持つものを脱落させる。」
メイザースがそういうとミネルバが微笑んだ。
「了解しました。」
ミネルバはコーヒーでも上司に頼まれた秘書のように何事もなく即答する。
が、ペイジの4つを抜いても、トランプと同じ52柱の悪魔。しかも、ここにくるのでも沢山の参加者から選ばれたゲーマーである。それを戦うこともなく脱落なんて、トラブルにならないのだろうか?
心配する私を身にもしないでミネルバは両手を合わせて唇に寄せて、少しあざと可愛く悩んだ表情をしてから、
「消えて。」
と、その一言で一気に52柱を消してしまう。すると、円の縁に20柱の悪魔が残った。
「2柱、足りませんね。」
私はそう言って、初めに悪魔と法王のカードを抜いたことを思い出した。
「ええ、でも、これで4つのグループで割り切れますわ。」
ミネルバは嬉しそうに微笑む。
私は残った20柱を見ながら、この中にメイザースとミネルバ、そして、私のアバターがここにあることを思った。




