チュートリアル
画面が明るくなって、動画が始まりました。そして、出てきた棒人間に心臓が締め付けられる気持ちになりました。
作者です。作者の絵です!
ほんの数時間しか会ってないだけなのに、何だか数年、合わなかったような焦燥感が込み上げてくるのはどうしてなのでしょうか。
〈こんにちは。じゃあ、これから始まるゲームの説明をするね。
その前に、この説明動画が送られたってことは72柱の悪魔に就任した皆さんということで、
『おめでとうございます。』
ン、で、本編の物語でフランソワ軍と戦うにはここから役員は8人まで減らしてゆく事になるんだわ。
チェスのルールをベースにしたバトルになる予定なんだ。
で、その役員を選ぶバトルを始めます。
そのために、パーティを組んでもらいます。パーティの構成は5人。
うーんとね、キングとクイーンとナイトとポーンとあと、なんだっけ。
ああ、ビショップ。この5つをそろえて戦ってね。
戦い方は中高年でもわかる ポーカーみたいな感じでタロットカードを使ってやってみてね。
うーんと。それぐらい?なんかわからないけど、そんな感じで。じゃあね。〉
じゃあねって…
私の時間はそこで止まった。これでどうすればいいというのだろう?
貴女がホラーで終わりたいというから、私は頑張っているというのに!
五人のパーティーでなんか、ポーカー?って疑問符で言われても。
「まあ、チュートリアルはこんな感じだ。」
メイザースの言葉に意識が戻る。
「こんな感じって、理解できたのですか?これがっ。」
思わず大きな声が出る。もう、本当に私の作者は、私がいないとどうにもならないのです。
「まあ…ここの存在はレディは知らないし、これは深層心理の言葉だからね。
大雑多な設定で一杯一杯なんだと思うよ。でも、これくらいの方が加工しやすい。」
メイザースはニヤリと笑う。それを見るとなんとなく不安な気がする。
「加工って。なんですか?」
「これでは動かないから、動くようにプログラムするんだ。互換と世界観を合わせて仕舞えば、
あとはチートマジシャンの腕の見せ所だよ。」
と、笑うメイザースが何を考えているのか不安になります。
「で、具体的にはどうするのですか?」
と、聞きながら、おかしな行為をどうやって取り締まろうかと考える。
向こうがチートマジシャンなら、こちらは権利者です。チートがどんなに強いと言っても権利者には敵わないはずです。それを、どう魔術として具現化するかが問題ですが。
「ふふ。とにかく、キングとクイーンとルーク、ビショップ、ナイトの5人でパーティを組むことにしよう。で、72柱各自にタロットカードを一枚配る。」
「タロットカードを配る?参加者は72柱ですよね?カードが余りませんか?」
「タロットカードは78枚あるからね。6枚除かないといけないな。
まずはペイジの4枚を4姫の護符に送ろう。」
メイザースがそういうとペイジのカードの象徴が姫のところに飛んでゆく。
タロットカードは大アルカナと呼ばれる絵札と小アルカナと呼ばれる数字の書かれたトランプのようなカードで構成される。
小アルカナとトランプの違いは王、女王、ナイトの他にペイジと呼ばれる人物カードがあるところだ。
このカードは基本は男性のカードだが、若い女性の象徴としても使われる。
そこでメイザースは裏の世界の4姫として除いたのだろう。
私はそのカードに護符の力を加えて飛ばした。
作者と作者が作り出した愛らしい姫が不幸にならないように。
「そして、残りの二枚は悪魔と法王のカードを抜く。で、これは小アルカナのカードに混ぜて『じじ抜き』要素を加えて、これで下準備を終わらせる。」
メイザースは楽しそうだった。
しかし、私は彼の思惑が全くわからなかった。
とにかく、イベントに乗ってなんとか進めようと思う。5万字書いて賞状を貰うのをここで目標にしてみようと思う。いけるかな。現在、1503字どうなるのかな。




