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雨の日

雨の日は、あまり好きではない。

地面は濡れ、匂いは薄れ、足音も沈む。


動く理由が、ほとんどない。


吾輩は軒の下で体を丸め、静かに時をやり過ごす。


……にもかかわらず、人間は違うらしい。


あの者たちは、わざわざ外へ出ていく。

頭の上に奇妙な屋根を掲げながら、濡れた道を歩いていく。


どう見ても、不便そうだ。


守っているつもりなのかもしれないが、

足元はしっかり濡れている。


意味があるのかは分からない。


ときどき、風に煽られてその屋根がひっくり返る。

そのたびに慌てる様子を見ると、なおさらだ。


吾輩は目を細める。


雨音は悪くない。

動かずにいるには、ちょうどいい。


……人間は、なぜああまでして外へ出るのだろう。


理解はできない。

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