表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/23

縄張り争い

人間もさほど通らない路地の奥で、二匹の猫が向かい合っている。

尾を揺らし、低く声を出しながら、じりじりと距離を詰める。


どうやら、縄張りの確認らしい。


吾輩は少し離れた場所で、それを眺める。


無駄なことをする。


……だが、ああして決めておかなければ、落ち着いて眠れないのだろう。


吾輩には関係のない話だ。


吾輩は欠伸をひとつしながら、騒がしい猫たちを眺める。


低い唸り声が、しばらく続く。

互いに距離を測りながら、決して引かない。


やがて――人の足音が近づいてきた。


その瞬間、二匹は同時に動く。

弾かれたように、それぞれ別の方向へと走り去った。


あとには、何事もなかったかのような静けさだけが残る。


吾輩はしばらくその場に留まり、空気の揺れを眺めていた。


……やはり、落ち着かない場所だ。


ゆっくりと踵を返し、吾輩は表通りへと歩き出す。

人の流れのある場所の方が、よほど静かに過ごせる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ