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サ終ゲームのリスタート side story ~新米花図鑑の人物分析結果録~  作者: 橋 みさと
第5章 ラーヴァゴーレムに勝つまでの記録
25/27

初心者から脱却したい、マジシャン

本エピソードは「サ終ゲームのリスタート」の第3章ep.43 銀等級昇格 までを、すでにお読みいただいている前提で書かれております。


未読の方にはネタバレが含まれますので、ご注意の上お進みください。

「……というわけで、あの2人はこれからしばらく、注意観察しなくても大丈夫だと思うわっ!」


花図鑑部屋に戻ったアタシはその夜、ラーヴァゴーレム戦後にカップルが誕生した報告を終え、一息ついた。


「にゃたしも見たかったにゃヾ(⌒(_*Φ ﻌ Φ*)_」

「あー……さすがにスクショも動画もないわね……」


そんなところまで頭が回らなかったし。

というか、そんなもの撮ってることがバレた日には、アイツに何されるか、分かったもんじゃないわ!


「その他の報告は、何かあるかい?」

「じゃあポンから報告とお願いをするポン! 例の新米マジシャンについてポン!」


そう言って梅先輩は、報告を始めた。


◆◇◆◇◆


実のところかなり前から、そのポン……天尚さんのことは気になってたポン。


というのも天尚さんは、早い段階から持ってる武器の関係上、光属性選抜マジシャン候補だったけど、マジシャンの経験が浅いという理由で、みんなが決めあぐねてたからポン……。


とはいえ、この時期になっても他の目ぼしい候補がいないことから、マジシャン部屋の空気は緊張感が増すばかりポン!


あ、今日も天尚さんはマジシャン部屋で、戦略関連の質問を蛍さんにしてるポンね!


「すみません、この武器を使う時って……って感じかなって考えたんですけど、それで大丈夫ですか?」

「うん、考え方はいいと思うぞ。ただ、それを使うなら……」


天尚さんは勉強熱心だから、いつもこんな感じで、気になることがあると都度、色んな人に質問してるポン!

でも最近は、蛍さんに質問することが多いポン?


「なるほどなるほど……助かりました!」

「天尚さんは、いつもよく頑張ってるな。無理はするなよ」

「そうはいきません! 勉強は学生の本分! 未来は私次第ですから!」


いつもそう言ってるけど、周りが心配するくらい頑張ってることも、みんな知ってたポン。


「あの、それで実はお願いがあるんですけど……」


だから天尚さんがそう切り出した時、ポンは少し嫌な予感がしたポン。


「私が昼エリアのボスと戦うところ、直接見てもらえませんか!? アークタルラか、キングドロセラでいいので!」


予想外の話に、マジシャン部屋はざわついた。それはそうポン。


確かに1度倒したボスでも、ゲームの特性上、何度でもクエスト受諾して再チャレンジできるポン。

というか本来はそうやって、レベル上げしたり、特別な装備を作ったりするものポン。

とはいえ、今の状況でそんなことできるとしたら、その敵の弱点属性に特化した人たちだけだポン!


「……それはダメだ。俺は……お前のことを、妹のように大事に思っている。さすがに危険すぎて、賛成できない。俺はお前の兄だからな……」


だから蛍さんの意見はもっともだったけど、天尚さんは諦めなかったポン。


「倒しきれなくていいんです! 何と言うか……マジシャンとしての勝負勘みたいなものを、昼エリアのボスと戦うことで掴めたら、それで!」


迷いのない、まっすぐな瞳と熱意で、天尚さんは続ける。それを望む理由は、きっと……。


「私、ファイターとしてのボス討伐経験はありますけど、マジシャンとしての経験はまだないから……。今のうちに、ファイターとマジシャンの立ち回りの違いとかを、しっかり確認しておきたいんです……!」


やっぱり、マジシャンとしての経験不足が気になってたポンね。探索エリアのレア敵討伐でも、ある程度は掴めるけど、そういう敵に4秒詠唱のフルバフ攻撃をすることはないから……。


これを聞いて、きっと蛍さんは根負けしたポンね。


「…………困った妹だな」


最終的に蛍さんは、そう言いながら天尚さんの肩を優しく叩いたポン。


「いきなりランダム行動のアークタルラと戦うのは危険すぎるから、戦う敵は行動順がほぼ固定の、キングドロセラだ」

「……! よろしくお願いします!」

「ただし君だけではダメだ、俺もついていくぞ。それと、他の協力者も必要だ」

「他の協力者……ですか?」


それには直接答えず、蛍さんはポンの方にまっすぐ近づいてきたポン。

これはもしや……!


「こんばんわ」


予想通り話しかけられたポンは、心の中で花図鑑としての対応スイッチをオンにしつつ、お辞儀で返したポン。


「君たち花図鑑のメンバーは、魔物だけでなく人も観察対象だと俺は知っている。だから、先ほどまでの俺たちの会話を、すでに観察済だという前提で話を進めたいんだが……いいか?」

「……了」


さすがにそこまではっきり言われると、誤魔化せないポン!


「これから俺たちと一緒に、キングドロセラと戦ってくれる花図鑑のメンバーを、紹介してくれないか? できればレンジャー・プリースト・ナイトの3人を」


なるほどポン。確かにボスとそれなりの時間戦うなら、補助職3人は必須ポンね。

とはいえ、ポンにその決定権はないから……。


「花図鑑部屋にて要相談。その後回答」

「了解した。ここで待っていればいいか?」

「是」


◆◇◆◇◆


「……というわけで、今に至るポン! 蛍さんの希望はレンジャー・プリースト・ナイトだから、マジシャンのポンは力になれないけど……」


ひええ、まさかそんなこと考える人がいるとはねぇ……。


「なるほどねぇ。そう言うことなら……」


その時、向日葵先輩はちらっとアタシを見たけど、


「ムリムリムリ、勘弁してよ。アタシはボス討伐経験0だから、足引っ張っちゃうわ!」


アタシは速攻、お断りさせてもらった。


「まあペンタスちゃんは、いつも通り戦闘後の回復係ってことで、ええんちゃう?」

「そうだね。じゃあ菊・藤・百合の3人で手伝えるかい? 残りのメンバーは、何かの時のために観戦しつつ、待機ってことで」

「♡(´ Pゝω・)ニャンニャン」

「いい……よぉ~……」

「任せてくだサーイ!」


というわけで、話し合った結果を早速、梅先輩が蛍さんと天尚さんに伝えて、これからすぐにでもキングドロセラと戦うことになった。


何気に先輩たちが戦うところって見たことないから……ちょっと楽しみね!

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