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サ終ゲームのリスタート side story ~新米花図鑑の人物分析結果録~  作者: 橋 みさと
第3章 キングドロセラに勝つまでの記録
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チャンスを逃した、レンジャー

本エピソードは「サ終ゲームのリスタート」の第2章ep.29 アイサイドC、D までを、すでにお読みいただいている前提で書かれております。


未読の方にはネタバレが含まれますので、ご注意の上お進みください。

「んもう、何で誰もスクショ撮ってくれてないんだよぅ!」


キングドロセラとの戦いが終わったその日の夜、たまたま適性者ギルドを通りかかったアタシは、誰かがそう叫びながら地団駄を踏んでいるのに気づき、足を止めた。


あれは確か……Dylicaさん? あの戦闘後、疲れ果てて寝落ちしてたけど、もう起きたのね。


そのすぐ側では鷹影さんが、困ったような顔で頭を掻いてて、U-berryさんが必死でDylicaさんを慰めてた。

おっと、これは何かお困りごとかな?


「どうかしたの?」


早速話しかけたら、DylicaさんがU-berryさんを押しのけ、すごい勢いでアタシに駆け寄ってくる。


「ペンタスお姉ちゃん、ぼくとウパぺんのツーショット、撮ってない!?」

「へっ? ごめん、何のことか全然分かんないんだけど……」


するとアタシの返事に失望したらしく、Dylicaさんは目に涙を浮かべて黙ってしまった。

ええっと……。


「すみませんペンタスさん。実はDylica君、以前からウパぺんの大ファンなんですけど……」


そう言えば普段から、ウパぺんを模したアバターを身に着けてるわね。


「戦闘後、ウパぺんが活躍を称えに来てくれたことを話したのですが、『どうしてその時起こしてくれなかったのか』と泣き出してしまいまして……。面目ございません」


U-berryさんの説明を、鷹影さんが引き継いだ。

あ~、そんなことがあったとは、確かに報告会で聞いたわね。


「鷹影お兄ちゃんも、Rockパパも、Ruyお姉ちゃんも起きてたから、直接お辞儀してもらえたんでしょ!? ぼくはゴールデンウパぺんに頭撫でて貰ったって聞いても、その時寝てたから全然分かんないもん!!

それならせめて、スクショ残してくれれば良かったのに、ユウお兄ちゃんも、たろ吉ママも撮ってないって……。折角、ゴールデンウパぺんが褒めてくれたのに……うわぁぁぁん!!」


なるほど、ゴールデンウパぺんとの千載一遇のチャンスを逃したと知って、泣いちゃったのか。とはいえアタシ、その現場をそもそも見てないからなぁ……。

いや……待てよ?


「Dylica君、アタシもスクショ撮ってる人がいないか探してみるから、泣き止もっ?」

「……ほんとに?」

「ほんと、ほんと。まあ任せときなって!」


アタシはDylica君と目線を合わせてそう約束すると、すぐに花図鑑のグループ部屋に向かった。


◆◇◆◇◆


「……というわけで、先輩方のお力を借りようかなと」

「あらら、大変だったにゃヾ(⌒(_*Φ ﻌ Φ*)_」

「まあでも、アタイらにすぐ話を持ってきたのは正解だったね」

「ほんまやな」

「えっ? それってどういう……」


アタシが問いかけると、先輩たちはニヤリと笑って……


「任せてくだサーイ!」


何とそれぞれが、色んなスクショを見せてくれた。


「ええっ!? まさか先輩たち、全員スクショ残してたんですか!?」

「あれは残さない方が損失なくらい、尊いシーンだったポン!」

「みんな……可愛いものだぁいすき……」


みんなウンウンと頷きあってる。そんなに?

早速アタシは、そのスクショを1枚ずつチェックしていった。


これ……Dylicaさんが言ってた、寝てる時にゴールデンウパぺんに頭を撫でられてるシーンは勿論、抱っこしてるシーンや、おねだりシーンまで全部あるじゃん!

そして……確かにこれは、鼻血が出そうなくらい尊い……!


「たださー、当たり前だけどそれ、全部盗撮やん?」

「で、ですよね……」


間違いなくDylica君が欲してるスクショの数々ではあるけど、どうしたもんかしら?


「だからいっそ、取引ってのはどうだい?」

「取引? Dylica君とですか? 撮ったことを黙っててほしいってのなら分かりますけど……」


そもそもそんなに難しいことは、Dylica君にできそうもないけど。


「もっと簡単なことでース!」

「今後は堂々とスクショ撮らせてほしいのと、可能なら希望者にもこれ配る許可がほしいってのはどうにゃすか(=`ω ´ =)?」

「……なるほど」


確かに事後承諾ならDylica君にも簡単だし、損がないし、これ見るだけで癒される人、続出しそう。

「可愛いもの×可愛いもの」は正義ね……。


◆◇◆◇◆


その後早速、アタシは大量のスクショコピーを携え、2人きりでDylica君に会うと、先輩たちの提案を話したうえで、サンプル1枚を提示した。


「ペンタスお姉ちゃん、これ……ぼくが探してたやつだよ!!」

「こういうのが他にもいっぱいあるんだけど、どうする?」

「うん、今後も撮っていいし、配っていいよ! だからそのスクショ全部、ぼくにちょうだい!」


というわけで、あっさり許可が貰えたので、これからDylica君の宝物になるであろうスクショの数々を、アタシは全部提供する。

Dylica君は大喜びし、鷹影さんやU-berryさんにも見せるため、走っていった。


「……ところであの後、鷹影さんからもツーショットスクショないかって問い合わせが来てるんですけど……?」

「さすが策士、抜け目ないにゃ(=`ω ´ )ノ」

「勿論あるで! そっちとはどんな取引しようかな~?」

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