↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サ終ゲームのリスタート side story ~新米花図鑑の人物分析結果録~  作者: 橋 みさと
第3章 キングドロセラに勝つまでの記録
PR
11/47

戦略を突き詰める、ファイター

本エピソードは「サ終ゲームのリスタート」の第2章ep.29 アイサイドC、D までを、すでにお読みいただいている前提で書かれております。


未読の方にはネタバレが含まれますので、ご注意の上お進みください。

「ふう、やっと落ち着いたかしら?」


キングドロセラの行動を分析するための戦いに挑み、救護室に飛ばされてきた人を癒し続けてたアタシは、ようやく全員の回復を終えたことを確認する。


全滅経験があって、かつプリーストのアタシがここに待機するのが適任ってわけで任されたけど、さすがにこの人数を1人で癒すのは大変ね……。


とはいえ、行動分析戦闘に参加するのは2回目って人が多いし、私が事前に待機してることは周知済だから、精神的に危険な状態でここに飛ばされる人がいないのは幸いかな。


後は風属性選抜チームの活躍を信じて待つだけなので、アタシは観戦エリアに移動した。


……って、先輩たちから聞いてはいたけど、ホントにゴールデンウパぺんがいるんだ……。

おっと、風属性選抜チームはまだ話し合い中かな? どんな話をするのか、興味あったのよね……。


というわけで、アタシは先輩たちに分析結果を教わりつつ、邪魔にならない位置でその様子を観察することにした。


「……というわけで、いかに縄跳び部分で足止めされずに、行動できるかが鍵だと思うんだけど……みんなの意見はどうだい?」

「よく分かんないから、任せる……寝てていい?」

「あってると思うぞっ! そして寝たら駄目だぞっ!」

「僕も戦略は苦手……。鷹影お兄ちゃんは得意そうだけど」


そう話を振られた鷹影さんは、しばらく1人で何かを考えてから発言した。


「大筋はその通りですが、そのために『どんな行動をするか』が、此度の戦の肝だと考えております。

敵にダメージが通りやすくなるようなバフやデバフをかけるのは勿論ですが、それ以外も……」

「それ以外って何、鷹影お兄ちゃん?」

「特に今回は、状態異常で継続的にHPが削られてしまいますので、まずは味方の行動が阻害されないようにする必要がありますよね?」


へええ、ファイターさんでそこに気が回る人って、珍しいなぁ。鷹影さんはボイスが「策士」だし、そういうの普段から意識してるのかしら?


「確かに自傷があるファイターさんととレンジャーさんには、特に動きにくい敵だよなっ!」

「僕は武器の再使用可能時間(リキャストタイム)にも気を付けて移動しないとだ……」

「そこで、ファイター以外のことに私は詳しくないので、皆さんに教えていただきたいのですが、あの状態異常のダメージを減らすとか、味方のHPを自動回復するとかいった方法はありませんか?」


他の職業のこと分からなくても、そういうこと聞いてみようって思いつくってのが凄いわねぇ。


「あ、あるぞっ! 行動時回復ってやつが! でも魔法攻撃力参照の回復だから、前作ではあまり使われてなかったぞっ?」

「状態異常のダメージを減らす方法か……あるねぇ。状態異常を付与される前に敵の物理与ダメージをDOWNさせるか、味方の物理被ダメージをDOWNさせればいいよ。

ただ味方の物理被ダメージをさらにDOWNさせるのは、現実的じゃないかなぁ?」


しかもあるんだ、そんな方法……。聞いてても理解するので精一杯だわ。


「まずRuyさんですが、the 2ndでその戦略が現実的か、念のため確認をお願いします。

また全員で、物理与ダメージをDOWNさせる武器を持っていないか確認しましょう。物理与ダメージをDOWNできる時間が長ければ、他のキングドロセラの攻撃も弱めて、より回復の負担を減らせますよね?」

「そして回復の負担が減れば、その分他のことができるってわけか。目の付け所がいいねぇ」


ホント、言われてみれば納得だわ。何ていうかこう……視野が広いわねぇ。


「あっ、行動時回復の武器見たら、魔法防御力依存回復に修正されてたぞっ! これなら普通に使えるなっ!」

「物理与ダメージDOWNの武器はいくつかあるけど、今回の敵に合わせてお父さんが使うとしたら……1手で1分効果がある、これかな……」

「すー……すー……」

「ちょ、ラガマフィンお姉ちゃん頑張って! 僕もあんまり分かってないけどっ!」

「なぁ、この魔導具はどうだ? 効果時間40秒だぞっ!」

「何と……Rockさんの武器と合わせて、Ruyさんがその魔導具を使えば、より敵の物理与ダメージをDOWNできるので効果的ですよ。誠に素晴らしい!」


そんな感じでどんどん戦略が決まっていくのを、アタシは感心しながら見てた。


「それともう1つ。敵の回復行動のところなのですか……これを妨害する手段はありますか?」

「えっと……何のためにだ?」

「それができれば、ダメージを与えてHPを削るのと同等の功績をあげられます。内容によっては、普通にダメージを与えるより大きな功績が得られるかもしれません」


えっ、そういう発想!?


「妨害……妨害か……」

「でも敵に行動させない方法は、このゲームにはないぞっ?」

「石化も麻痺もないもんね」

「いや……与HP回復量か、被HP回復量にデバフをかければいけるぞっ! 鷹影さん、いいアイディアだよ! そしてお父さん、丁度与HP回復量にデバフをかけられる魔導具を持ってるぞっ!」


ひええ、鷹影さんのアイディアも凄いけど、それを実現するための知識がすぐ出てくるRockさんも凄いわ。このコンビ、相性がいいわね。


こうして最終的な方針が決まったところで、ラガマフィンさんは起こされて、Dylicaさんと共に分かりやすい説明を受ける。


「ゴールデンウパぺんさん。私たちの雄姿、とくとご覧くださいね」


最後に鷹影さんは、ちゃっかりゴールデンウパぺんにアピールしてから、観戦エリアを後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。