45話 魔法陣地下研究室にて
数日ほど、ロマンニキ達と属性魔術習得講座を受けたり、基礎系講義でペニシラに舌打ちされたり、放課後にシャルロットたちと勉強したりして過ごした。
屋敷の魔法陣研究室はフォリアが調べてくれている。他のことそっちのけなので、結構重要な情報を掴んだっぽいのだが、まだ説明はない。
気長に待とう、そう思っていたのだが......。
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「ここがフォリアの屋敷か」
ゼートがつぶやく。
フォリアから研究室のことで分かったことがあるのでシャルロットたちを呼んでこいと言われたのだ。
集まったのはシャルロット、ネイア、ゼートと俺だ。
「おう、よく来たな」
フォリアが地下室から出てくる。まだ何か調べていたのだろう。
ゼートが声をかける。
「来てやったぜ」
「む、誰だお前」
そういえばフォリアにゼートが協力してくれていることは話していなかったか?いや、言ってたっけ?覚えてないな。誰に何を話したのかもう覚えてない。
ということで説明する。
「手伝ってくれるならなんだっていい」
らしい。
「ああ、念の為言っておくが、ここで聞いたことはあまり触れ回るなよ。お前らを信用して話してるんでな」
「俺、何か信用されることしたかな?」
「お前は動けない以上裏切るも何もない」
「じゃあ、ゼートは?」
今日初めて知ったはずだが。
「お前らが信用してるならいいだろう」
「だが、今後は話す相手をきちんと選べ、ということだ。それだけのことを知るんだからな」
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地下室に5人で降りる。
地下室とはいえとても広い空間だから、せせこましいわけでもない。
「ここで研究されていたのは、主に地脈魔法陣のことだ」
「俺が今乗ってるやつか」
「その通りだ」
「私も把握していなかった地脈魔法陣の場所、記述の意味、その活用法に至るまで調べられている。隠れてやっていたとは思えないほどにな」
「そんなにか」
「ああ、学会が4、5回はひっくり返るな」
「じゃあなんで発表しなかったんだ?」
「端的に危険な知識だからだ」
「どんな危険?」
尋ねると、フォリアは講義するような雰囲気になった。
「前に、地脈とは星の魔力の循環を制御するものだと言ったろう?そのおかげで自然環境などは保たれているんだ」
シャルロット達がうんうんと頷いている。
「そんな力を自由に引き出せる方法があるとしたら、どうなる?」
「自然環境に悪影響が出る?」
「それもある。だが、問題は地脈のエネルギーの使い道だ。たとえば本来人間の保有魔力では発動できない対国魔術をいくらでも撃ててしまう」
「対国魔術っていうのは、前にフォリアができるって言ってた天候操作魔術とか?」
「あれは私1人で使える範囲のことだ。少し雲を散らすとか、嵐を呼ぶとかその程度では国は滅ばん。対国魔術とは、地図から国を消せるようなものだ」
「......やばいじゃん」
「そう、やばいんだ。だから師匠も秘匿した」
「そして、今最も大きな問題は......」
「その技術を今現在何者かが使っているということだ」




