27話 「精霊召喚」の検証②
「いいか。私は水魔術のスキルが9なんだが、頑張れば天候を変えられるくらいはできる」
やばすぎ。
「そして、これが水魔術3くらいの攻撃だ」
フォリアが的に水をかける。先ほどの俺の水精アタックと同じくらいの威力だな。
「お前が嘘をついているとも思えんが、先ほどの攻撃は明らかにレベル10の代物ではない」
魔術学院の研究者が言うならそうなんだろうな。
「魔法陣出るだけトレーニング」と言うズルをしたせいでスキルが正常に成長しなかったのだろうか?
あれで成長していると言われても変ではあるが、にしてもだ。
「精霊召喚」スキルは壊れスキルじゃなかったの......?
「でも先生。射程はすごいですよね?」
「確かにそうだ。スタッツからここまで影響を与えるのは、魔術には不可能だ。スキルレベル10相当の大規模破壊魔術ならあるいは、といったところだが、ここまで繊細な制御ができると言うのは驚愕に値する」
「精霊召喚」スキルは射程しか取り柄がないのだろうか。
いや待てよ?
「魔術って同時に複数展開できるの?」
「いや、分割することはできても、複数同時には無理だな。帝国の大魔術師ならできるかもしれないが」
「クールタイム、いや発動と発動の間の時間は?」
「威力を上げれば相応に休む必要があるな」
なるほど。
精霊と魔術の違いが見えて来た気がする。
「俺は精霊を同時に、少なくとも3000体くらいなら呼び出せるんだけど......」
「3000?そんなに呼び出せるのか」
「とりあえずそのくらいまで呼び出せるのは確認してる。邪魔だから今は100体くらいだけど」
「100も結構な数だぞ......」
フォリアはキョロキョロ周りを見るが、ここに100体いるわけじゃないので安心してほしい。
「それで、それだけの数の精霊を同時に呼び出しても、ちゃんと同時に操れるんだよ」
水精10体を呼び出し、的に水玉を高速連射してみる。
的はちゃんと倒れた。
シャルロットがおー、と言った。
ここがRPG世界なのだとすれば、精霊召喚士はどんな存在だったろうか。
リアルタイム制なら、威力は低いが低コストで隙の少ない技でコンボをつなげる感じ?
ターン制なら、1ターンに複数行動できる感じ?
なんか、小回りの効く感じで魔術師と差別化されているんじゃないだろうか。
だが、必ずしも威力が低いかと言うとそうでもない気がする。
まずは10体の精霊それぞれの真上に水を打ち出してあたり一面を濡らす。
次に的に攻撃を集中させる。
的は吹っ飛んでいった。
やはり攻撃を集中させれば威力は上がる。
「攻撃を一箇所に集中させたのか」
「うん。魔術のことがよくわかっていなかったから、魔法1発と言う言葉の意味合いがわかっていなかったんだけど、精霊の使い方は最初から数でごり押すのが正解みたいだ」
高威力、広範囲技も使えれば、連射も効く。
魔術師の一撃の重さ、みたいなものには敵わないかもしれないが、それでも結構強いスキルなんじゃなかろうか。




