16話 君に決めた
「決めました」
シャルロットはしばらく悩んでいたようだが、遂に決めたようだ。
待っている間フォリアとずっと話していたので、ある程度打ち解けてきた気がする。
フォリアは俺の6歳上だった。地球の兄と同じ年齢だ。
「どれにしたの?」
「どれって言い方は良くない。仮にも相手は神なんだからな」
ああそうか。完全に初期装備を選ぶ感覚でいたわ。
「誰にしたの?」
「剣神ヨークです」
おお、主人公っぽい。
どちらかというと男主人公のイメージだが。
「意外だな。お前は魔術を選ぶと思っていた」
フォリアにとっては意外だったらしい。
「私も悩みました。確かに私は魔術が得意です」
「魔術学院中等部の主席卒業だからな」
得意を伸ばす方向にはいかなかったか。まあ、決めるのはシャルロットだし、いいけど。
「でも、剣を振るのが好きなんです」
「剣の腕もピカイチだもんな」
両刀かよ。得意が広ければそりゃ悩むだろうな。
主人公っぽいが、どちらかというと最終形態で器用万能化するイメージだ。
最初は剣しか振れない少年が、その才能を開花させ魔術の才も花開かせていく、みたいな。
シャルロットが好きなようにできれば、まあいいだろう。
剣を選んで詰むゲームなんてないだろうし、そんなの割と終わってる気がするから、剣を選ぶのはいい選択だと思う。
「では、契約します」
シャルロットが膝を突き、剣神像に手を差し出し、何事かよくわからない呪文を唱えると、神像とシャルロットが一瞬眩く光った。
「契約できました。
ちゃんとステータスも変わっています。
私は今日から剣の聖女です」
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もう用事はないだろうし、ここでお別れだろうか。
結構残念だ。
「これからどこに行くの?」
「学園都市です」
ああ、魔術学院があるとかいう。
「お前も連れて行ってやりたいが、動けないしな」
フォリアが残念そうに言う。
だが、そう連れて行ってくれる気があるなら、連れて行ってもらおう。
「いや、行けるぞ」
「魔法陣から出られないんだろう?」
「俺は無理だ。でも精霊ならついて行かせられる」
「本当ですか!」
シャルロットも喜んでくれている。
だがフォリアが待ったをかける。
「いや、それは無理だろう。
一般的に魔術の使用範囲は50mくらいが限度のはずだ。
ここから馬車で1週間かかる学園都市には流石にいけない」
おや?
「スタッツには行けたぞ」
「本当か?精霊召喚は一般的な魔術とは勝手が違うのか?」
「学園都市まで行けるかはわからないが、ダメもとで連れてってくれないか。
俺もこの魔法陣から出る方法を自分で探したい」
「もちろんです。一緒に行きましょう」
「ああ、いいだろう」
学園都市に行くことになった。




