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【書籍化&コミカライズ】女神から『孵化』のスキルを授かった俺が、なぜか幻獣や神獣を従える最強テイマーになるまで  作者: まるせい
五章

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第250話 死闘決着

 どれだけの時間がかかっただろうか、クラウスは守りに徹し、エレメントヒュドラの攻撃を防ぎ続けていた。


 炎の首が厄介で、太陽剣の威力の大半を殺してしまう。


 そのことを理解している他の首は炎の首を盾にクラウスに苛烈な攻撃を行っていた。


 自然現象を操り、大地を割り、竜巻を起こし、濃霧で覆い、目につくあらゆるものがクラウスに牙を剥いた。


 以前のブラックドラゴンとの戦闘経験がなければ、とっくにやられている程激しい攻撃だった。


『GURURURURU?』


 それだけの攻撃を繰り出しているにも関わらず、目の前の人間を倒しきれないことにエレメントヒュドラが困惑している。


 だが、決め手にかけるのはクラウスも同じ。太陽剣で与えられた傷は致命傷にならないので、このまま長引けば体力の差で勝つ。


 徐々に追い詰めている感触があるので、このまま何も変えることなく攻め立てようと考えていた。


『……GA?』


 ところが……。


「クラウスさん! やっと魅了することができました!」


 しばらくして、傷が回復していないことにエレメンタルヒュドラは気付く。


 白の首の上にはシアンが立っているのにもかかわらず、白の首は彼女を食い殺そうとせず固まっている。どうやら白の首を封じることができたようだ。


 回復魔法は白の首の担当。一体何が起きたのか?


 シアンはボロボロになりながらも精霊石を押し当て、魅了を行ったのだ。


 他の首の攻撃が飛び交う中に突っ込んだので、ところどころ凍傷や火傷を負ってはいるが命に別状はない。彼女は危険なかけを乗り越えたのだ。


「よく頑張ってくれた、シアン!」


『クラウスよ、あとはお主次第だ』


 シアンの肩に乗ったダキーニは息を切らしており、身体も随分と小さくなっている。


 飛び交う攻撃からシアンを守るための障壁を張ったので、これまで溜めた力の大半を使い果たしていた。


 ここでクラウスは切り札を使う。


「『神気解放』」


 クラウスの奥の手で、体力を著しく消耗する代わりに身体能力を引き上げるスキルだ。


「今この時にしか倒すチャンスはない!」


 全力でエレメントヒュドラの首を攻撃するクラウス。


『GURUAAAAAAAAAAAAAAA‼︎‼︎‼︎』


 だが、ここが正念場だと理解しているのは彼だけではない。エレメンタルヒュドラも、シアンの魅了は一時のもの。ここを防ぎきれば魅了を解除して魔法で傷を回復させることができる。そうすればクラウスたちに打つ手はない。


「くそっ! あと少しなのにっ!」


 四つの首が変わるがわる攻撃を受け持つ。守りに入ったエレメンタルヒュドラはこれまでクラウスが遭遇した敵の中でも圧倒的にダメージを与え辛い相手だった。


 このままでは、あと少し時間が足りない。


「きゃあああああああああっ!」


「シアンッ!」


 魅了の効果が解け、白い首がシアンに襲いかかる。クラウスが自分たちの敗北を意識した瞬間……。


『させぬぞっ!』


 ダキーニが白の首に飛びかかった。


『貴様だけは我が倒してやる』


「無理するなっ! ダキーニ!」


 身体が薄くなっていくダキーニ。


 ここまでエレメンタルヒュドラと戦い続けてきたダキーニも限界が近かった。


『ふふふ、これは最強の霊獣を決める戦いなのだ。無理をして当然というところよ!』


 あきらかに無理をしているのだが、ここでダキーニに加勢してはすべてが無駄になる。


「あと少し、持ち堪えてくれ!」


 ダキーニが稼いでくれた時間のお蔭で四つの首を倒し切ることができる。


 これまで以上の速度で飛び回るクラウスは、目に止まらぬ勢いで四つの首を切り刻んだ。


 そして……。


「これで、止めだっ!」


 四つの首を落とし、ダキーニが押さえ込んでいた最後の首を脳天から叩き切ると……。


「ダキーニさん!」


 シアンの叫び声で振り返ると、ダキーニの姿がかき消えようとしていた。

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