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【書籍化&コミカライズ】女神から『孵化』のスキルを授かった俺が、なぜか幻獣や神獣を従える最強テイマーになるまで  作者: まるせい
五章

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第220話 エレオノーラと再会

 サイリーン国長老会議堂を訪ねた俺とダキーニは紹介状を見せると建物内に案内された。


 平屋の建物が並んでおり、地面は細かい白い石が敷き詰められている。


 ところどころに腰の高さまでしか育たない木が植えられているのだが、どこか美しさを感じる景色だった。


 そんな中、俺はエルフの少女に案内され一室に通された。


 床はタタミと呼ばれる草を乾燥させたものを敷き詰めたものらしく、家の中にいながら草の香りを感じることができる。


 出されたのは緑色のお茶と黒い四角い塊のようなもので、木のくしが添えられている。


 一体どのような味がするのか興味が惹かれるが、食べ方の作法を知らないと後で恥を掻きそうなので手をつけるのが躊躇われた。


 陶器の器を持つと俺はお茶を啜る。


「……苦い」


 草の味が広がるというか、目が覚める。異国の嗜好品についてはまだまだ勉強不足だが、これはこれで面白い土産話ができたのではないかと考える。


 まだしばらく相手が来ない様子なのでダキーニに話し掛けた。


「このザブトンもタタミも面白い文化だよな」


 靴を脱いで床に座るというのは新鮮な体験で、机の高さもそれに合わせて低くなっている。


『うむ、このタタミの感触はなかなか寛げる。痒い部分も擦れば治る』


 ダキーニは手足を伸ばしきりタタミにうつ伏せになって寛いでいる。鼻をピスピス鳴らしておりタタミの臭いを気に入っているようだ。


 そんなダキーニの身体を撫でながら、この姿が何かに似ている気がした。


「お前、狩られた後の剥製みたいに見えるぞ?」


 狩った獲物を剥製にする貴族もおり、大きさこそ違うがちょうど今のダキーニみたいな格好でリビングに飾られていた。


『ふっ、我を狩るなど畏れ多いこと。これまで幾人もの者が我に挑んできたがすべて返り討ちにしてくれてやったぞ』


 大口を叩くダキーニ。どうせ時間があるのだからと聞いてみることにする。


「そういえばお前、一体いつから生きてるんだ?」


 普通の猫くらいの大きさと言うことを考えるとそんなに長生きしているように見えないのだが、尊大な態度と歴史を知っている口ぶりからして相当長いのではないかと思う。


『そうだな……。我が生まれた時には国などなかったからそれより古いのは間違いないぞ』


 サイラス建国より前から存在しているらしい。そうなると最低でも二百年以上前か?


『人間の時間で表すのは難しい。毎日森を彷徨っている間そのようなことを考えておらぬからな』


「それもそうか」


 目の前の霊獣が自分よりも遥かに長生きなのは間違いない。そうするとこういった口の利き方はまずいのではないかという気がしてくるのだが……。


「それより、クラウス。背中が痒いので掻いてくれぬか?」


 俺はダキーニの言葉に従い、背中を掻いてやると……。


『ああ、そこそこ。なかなか気持ち良いではないか。もっと全体的に頼む』


 ゴロンと寝転がり腹を見せ猫手になるダキーニ。


「別にこのままでいいか……」


 俺は言葉遣いを考え直すのをやめた。


 しばらくの間、ダキーニの腹を撫で気持ちよい鳴き声を上げさせていると、襖が開き一人の女性が現れた。


「久しぶりね。ルミナス男爵」


「お久しぶりです、エレオノーラ様。御元気そうで何よりです」


 現れたのはサイラスの代表を務めるエルフのエレオノーラさんだった。

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