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声劇台本集  作者: てきてき@tekiteki


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第6王女

第1王女M:「大国に挟まれたこの国は、いつだって苦しい。

第1王女M:隣り合う二つの大国、あの国々は、はっきり言って仲が悪い。

第1王女M:古の時代から、領土を巡って争い、憎しみは途絶えない。


第6王女M:「最近、隣国の片側 あの強国の第2王子に黒い噂が立った。

第6王女M:お妃様が……不慮の事故で亡くなったのだという。真実かどうかは分からない。

第6王女M:けれど、国の規模から見ても、彼が上位の存在であることに変わりはない。

第1王女M:その二国が隣接すれば、戦火は尽きず、民の疲弊は深まるばかり。

第1王女M:だからこそ...その間に置かれた“不可侵の緩衝地帯”。それが、私たちの国。

第1王女M:争いを遠ざける代わりに、いつも誰かが代償を払う国。」

第6王女M:そして“上位の存在”に妃を差し出すのは……

第6王女M:この国では、いつだって“第1王女”の役目。政の均衡のため、

第6王女M:“最も価値の高い姫”が嫁がされる。

第6王女M:表向きは祝福の声。でも、その裏では...

第6王女M:悲しみと諦めしか生まれない。

第6王女M:裕福な暮らしを与えられながら、自由は奪われる。

第6王女M:鳥かごの中に、美しく飾られたまま...

第6王女M:自分の意志など関係なく、“差し出される”人生。

第6王女:私はこの国の第六王女。

第6王女:第六ということもあり、待遇は“それなり”と言ったところだ。

第6王女:もちろん、他のお姉様方にも、それぞれ“それなり”の待遇が与えられている。

:(廊下。怒声が響く)

第1王女:何? 私に口答えするってどういうつもり? 

第1王女:わかって言っているのかしら?

護衛隊長:...承知しております。

護衛隊長:しかし、どうかお怒りをお納めくださいませ、第1王女殿下。

第1王女:納めろですって? あなた、誰に向かって物を言ってるの?

護衛隊長:これは、国王陛下より賜った“ご指示”でございます。

護衛隊長:ゆえに、私の一存では訂正も撤回も叶いません。

第1王女:...ふん。お父様の言うことなら、何でも聞くのね?

第1王女:だったら私だって直接、陛下のところへ抗議して...

護衛隊長:国王陛下は現在、重大な公務の最中でございます。

護衛隊長:どうか...冷静におなりください。

第1王女:私はいつだって冷静よ!

0:(6姫、ひょっこり背後から登場)

第6王女:あらあら。また大変なことになっておりますわね、お姉様。

第6王女:政略結婚が決まった途端、この荒れっぷり……。

第6王女:まあ、相手が20歳年上の王子ですもの。

第6王女:お気持ちは、わからなくもなくてよ。

第1王女:うるさい! あなたには関係のないことよ、六番目!

第6王女:関係なくはないでしょう? 王家全体の話ですもの。

第6王女:いっそ、私がお妃になればよかったのに……なんて噂も聞こえてきましたわ。

0:(護衛隊長は一瞬、目を伏せる)

護衛隊長:...しかし、それでは“格”が違いすぎます。

護衛隊長:向こうは強大国。

護衛隊長:均衡を取るなら、必然的に第一王女であるあなた様が...

第1王女:わかってるわよ! そんなこと...頭では、ね。

0:(1姫、少し視線を落とす)

第1王女:...ねえ、隊長、あなたは、私がこの婚姻を

第1王女:“誇り”だと思っているように見えるの?

護衛隊長:殿下。あなた様は常に毅然と...。

第1王女:違うわよ。私は...怖いのよ。

0:(6姫、ハッとして姉を見る)

第1王女:知らない国。知らない王族。

第1王女:知らない文化、知らない法律、知らない空気。

第1王女:そして……知らない相手。

0:(小さく震える声)

第1王女:私は王女としてふるまえるように育てられた。

第1王女:けれど……王女である前に、私は“私”なのよ。

0:(6姫、静かに歩み寄る)

第6王女:...お姉様。

第6王女M:本当は、もっと軽く言うつもりだった。

第6王女M:冗談みたいに、いつもの調子で。

第6王女M:でも...今日は、そういう日じゃない。

第6王女:あなたが誰よりもこの国を背負わされていることくらい...

第6王女:私だって知っていますわ。

第1王女M:背負わされている、か。

第1王女M:そう言われると、少しだけ息が詰まる。

第1王女M:自分で選んだと思い込んできたから。

第1王女:六番目のくせに...生意気ね。

第6王女:はいはい、存じ上げておりますわ。

護衛隊長M:軽口が返る。

護衛隊長M:だが、これは逃げではない。

護衛隊長M:第6王女殿下は、真正面から受け止めた上で、

護衛隊長M:あえて軽くしている。

護衛隊長M:それが出来るのは、強さだ。

第1王女:...ねえ。六番目。

第1王女M:こんな言葉、誰にも言うつもりはなかった。

第1王女M:でも、今は...この子になら、いい気がした。

第1王女:もしも、私が...泣き言を言ったら、笑う?

第6王女:笑いませんわ。

第6王女M:笑えない。だって、それは...

第6王女M:国が落とした重さそのものだから。

第6王女:だって...その涙は、とても高価なものですもの。

第1王女M:...ずるい。そんなふうに言われたら、

第1王女M:泣くことすら、無駄に出来なくなるじゃない。

第1王女M:私は...目を伏せることしかできなかった。

第1王女:ほんと...ずるい言い方ね。

第6王女:王女の特権ですわ。

護衛隊長M:その言葉に、場の張りがわずかに緩んだ。

護衛隊長M:このやり取りを静かに見守るしかなかった。

護衛隊長M:ああ...今は大丈夫だ。

護衛隊長M:二人の間に、倒れないような支点が出来た。

護衛隊長:殿下。どうか...お心をお強く。

第1王女:...わかってるわよ。

第1王女M:分かっている。

第1王女M:分かっているからこそ...苦しい。

第1王女:でも...でも私だって、一人の人間なのよ。

護衛隊長M:心配そうに歩み寄った第6王女が、

護衛隊長M:そっと第1王女の背に手を添えた。

第6王女M:剣も、言葉も、いらない。

第6王女M:今はただ、触れていることが答えだ。

第6王女:ええ、わかっていますわ。

第6王女:だからこそ...今日は私が少しだけ、

第6王女:貴女の“盾”になりますの。

第1王女M:盾、か。それは本来、

第1王女M:私が皆を守るはずのものなのに。

第1王女:(小声)ほんと...六番目のくせに、生意気。

第6王女:はいはい。

第6王女:お姉様は可愛いところもあるのですから。

護衛隊長M:フフッ...なんとまぁこの姉妹は...。

護衛隊長M:互いに守り合っている上に、それは剣より、ずっと強い。

護衛隊長:では、王女殿下。

護衛隊長:そろそろ、ご移動の準備が整っております。

護衛隊長:本日のお務め、共に乗り越えましょう。

第1王女M:「共に」。その言葉が、こんなにも心強いとは。

第1王女:...ええ。仕方ないわね。行くわ。

第6王女M:お姉様の背中を見送る事しかできなかった。

第6王女M:でも...今日は泣かせない。それが、私とお姉さまの約束。

護衛隊長M:私は一歩後ろを歩く。

護衛隊長M:盾役は第6王女殿下が担った。

護衛隊長M:ならば私は、剣で、その背後を守ろう。

0:間

第6王女M:さて、今日も王家は平常運転。

第6王女M:磨かれすぎた廊下、整いすぎた空気。

第6王女:何も起きていないふりだけは、いつも上手なものね。

第6王女:あのお姉様の感じから、次に荒れるのは...昼食前かしら?

第1王女:聞こえてるわよ、六番目!

第6王女:あら失礼♪

第6王女M:軽口で返しておいた。

第6王女M:こうしておけば、いろいろと心配させずに済む。

第1王女:...六番目。少し付き合いなさい。

第1王女:ちょっと、こちらへ...。

護衛隊長M:そこは気休め程度の彫像の物陰。

第6王女:まあ、珍しい。お姉様からお誘いなんて。

第6王女M:でも...、理由は、だいたい分かる。

第1王女:うるさいわね、静かに聞きなさい。

第1王女:...明日の儀式、あなたも出席するんでしょう?

護衛隊長M:「儀式」。その言葉が出た時点で、

護衛隊長M:これは姉としての会話ではない。王家としての確認だ。

第6王女:出席いたしますわ、もちろん。

第6王女M:分かっている。逃げられない日だってことも。

第1王女:その...あなたは...なるべく...

第1王女:な...、泣かないでいてほしいの。

第6王女:私が? なぜ泣くと思うの?

第6王女M:本当に、分からないふりをする。

第6王女M:そうしないと、お姉様の弱さを、気持ちを...

第6王女M:重みを...正面から受け取ってしまうから。

第1王女:あなたが泣いたら...私も崩れるからよ。

第1王女:そのくらいは、わかるようになりなさい。

第6王女:ええ、わかりました。お約束しますわ。

第6王女:...私は「絶対に」泣きません。誓います。

護衛隊長M:軽い声。だが、その裏に覚悟があるのは分かる。

護衛隊長M:第6王女殿下は、自分が“支え”として選ばれたことを、

護衛隊長M:きちんと理解している。

第6王女M:お姉様に、そんなふうに思われていたなんて...。

第6王女M:いつも笑いながら「生意気な妹」と

第6王女M:太陽の下、とびっきりの笑顔を見せていたお姉さまが...

第1王女:...そう...ありがとう。

護衛隊長M:第1王女殿下は振り返らない。

護衛隊長M:振り返れば、きっと表情が崩れるからだ。

護衛隊長M:だから前だけを向いて歩く。

護衛隊長M:この状態の中でも、王女たる...いや、

護衛隊長M:長女の威厳を守ることを優先しているのだろう。

第6王女M:お姉様の背中が...、少し小さく見えた。

第6王女M:...でも、決して弱くはなかった。

護衛隊長M:私は、その背中を知っている。

護衛隊長M:剣を抜かぬ日でも、こうして支える役目があることを。

第6王女:(小声)お姉さま...ほんと、強がりなんだから。

護衛隊長M:強がりでなければ、強くなければ、

護衛隊長M:この第1王女は務まらない。

護衛隊長M:だが、強がりだけでは、明日は越えられない。

護衛隊長M:だからこそ、殿下は妹に頼った。

第6王女M:王家はいつでも平常運転を装っている。

第6王女M:でも、明日は、平常じゃないかもしれない。

護衛隊長M:第1王女殿下が崩れる…そんな事はあってはならない。ならば私は、誰も崩れぬよう、

護衛隊長M:誰にも見えぬ場所で立ち続ける。

護衛隊長M:それがこの国と、この姉妹に仕える者の役目だ。

0:婚礼の儀当日

第6王女M:そして、第1王女の不安をしまい込んだまま、

第6王女M:雲一つない空は、婚礼の儀の開催を祝福しているように見えた。

護衛隊長M:今回の婚姻は、略式である。

護衛隊長M:相手国の第二王子。

護衛隊長M:正妃ではなく、二人目の妃。

護衛隊長M:祝砲はなく、

護衛隊長M:招かれた使節も最小限。

護衛隊長M:これは祝いの場ではない。

護衛隊長M:国と国が、現状維持を選んだというただの確認だ。

第1王女M:私は、その「確認」のために立っている。

第1王女M:誰の妻になるかではなく、

第1王女M:どの国に属するかを示すために。

第1王女M:夫婦の誓いは交わした。

第1王女M:言葉は、形式通り。

第1王女M:感情は、含めない。

第6王女M:…思ったより、静か。

第6王女M:派手なドレスも、長い儀式もない。

第6王女M:お姉様が、「誰かのお嫁さん」になるって聞いて、

第6王女M:もっと大事になると思ってた。

第6王女M:でも、これはそういう話じゃないんだ。

護衛隊長M:殿下は、一言も余計なことを口にされなかった。

護衛隊長M:沈黙は、戸惑いではない。

護衛隊長M:自分が何を差し出しているのかを、

護衛隊長M:理解している者の顔だ。

第1王女M:私は、泣かない。

第1王女M:ここで感情を見せれば、

第1王女M:この婚姻は「弱さ」に変わる。

第1王女M:沈黙は、交渉の一部。

第6王女M:……黙ってるのに、強い。

第6王女M:何も言わないのに、決めたことが伝わってくる。

第6王女M:ああ、これが第1王女なんだ。

護衛隊長M:儀式の後、パレードは短く行われた。

護衛隊長M:簡素であるがゆえに、時間が生まれる。

護衛隊長M:別れの挨拶を交わすための時間だ。

第1王女M:私は歩きながら、皆の顔を見る。

第1王女M:これが、この国での最後の務め。

第1王女M:言葉はいらない。

第1王女M:覚えていることが、何よりの別れになる。

第6王女M:自由に話せる時間があるのに、

第6王女M:お姉様は、多くを語らない。

第6王女M:たぶん、語らないことも約束なんだ。

護衛隊長M:この婚姻は、幸福を約束しない。

護衛隊長M:だが、争いを先延ばしにする。

護衛隊長M:殿下は、それを理解した上で沈黙を選ばれた。

第1王女M:私は、国のために嫁ぐ。

第1王女M:それ以上でも、それ以下でもない。それでいい。

第6王女M:……でも。それを

第6王女M:「それでいい」と言えるのが、

第6王女M:一番、つらいんだと思う。

第1王女:護衛隊長、お願いがあるの。

護衛隊長:はっ!なんなりと、お申し付け下さいませ。

第1王女:6番目を呼んでくれる?

護衛隊長:かしこまりました。後方の馬車にご搭乗のため、少々お待ちいただきますよう。

第1王女:よろしくお願いいたします。

護衛隊長:第6王女殿下を連れて参りました。

第1王女:ありがとう、隊長。さぁ、6番目、こっちに来て。

第6王女:(涙をこらえながら)なんでございましょうか、お姉様。

第1王女:(涙声で小声)……六番目、聞こえる?

第6王女:(押し殺した声)聞こえてますわ、お姉様。

第1王女:...最後に言っておくわ。

第1王女:あなたは...自由に生きなさい。

第6王女:え...?

第1王女:私は王家の“決まり事”に縛られる人生。

第1王女:その代わり、あなたは...好きな道を歩きなさい。

第1王女:私の代わりに。護衛隊長の事も、よろしく…。

第6王女:...お姉様…やっぱり…。

第6王女M:第1王女殿下は...お姉様は、

第6王女M:気高く静かに微笑んだまま、2回頷いた。

第6王女M:そして...二人とも約束通り涙を落とす事はなかった。

第6王女M:でもそれは、お互いの前では、だけの話だった。

第6王女:婚姻の儀も無事に終了し、お姉様は隣国へ嫁いで行った。

第6王女:そして、我が国に残された護衛隊長は、次の任務に就くことになった。

第6王女:そう……お父様の一言。

第6王女:『第1王女は大変だったろう。

第6王女:どうれ、第6王女の護衛でもやっておいておくれ』、だそうだ。

0:(玉座の前で、護衛隊長は深く頭を下げている)

護衛隊長:畏まりました、陛下。

第六王女殿下の護衛任務、謹んで拝命いたします。

0:(6姫、横で腕を組んで見ている)

第6王女:ねぇ隊長...。

第6王女:もしかして、少し...嫌そう?

護衛隊長:滅相もございません。

護衛隊長:ただ...第1王女殿下の護衛とは、また勝手が違うため...。

第6王女:あら、“勝手が違う”なんて意味深ね?

第6王女:私はそんなに面倒ではありませんわよ?

護衛隊長:...ふむ。(目をそらす)

護衛隊長:第6殿下は...非常に...自由奔放でいらっしゃいますので。

第6王女:ふふ、褒められている気がしないのだけど。

0:(国王陛下が愉快そうに笑って退出する気配)

護衛隊長M:褒めてはいない。だが、否定でもない。

護衛隊長M:この方は、第一王女殿下とは違う。自由奔放という言葉が似合う。

護衛隊長M:きっと、剣で守る“背中”ではなく、走り出す“横顔”を追う護衛になる。

第6王女M:この人、まだお姉様の時間に片足突っ込んだままね。

第6王女M:……仕方ない。それだけ、ちゃんと守ってたってことだもの。本当にそれだけ…?

第6王女:さて、と。

第6王女:形式的な事も終わったし、お父様もいなくなったことだし、私たちも歩きましょうか。

護衛隊長:承知しました。

第6王女:せっかくなので……まずは王都を見回りに行きますわよ。

護衛隊長:…見回り、でございますか?

護衛隊長M:即座に頭の中で配置を組み替える。兵の巡回路、警戒点、時間帯。だが、そのどれにも“王女自身が歩く”想定はない。

護衛隊長:第6王女殿下、それは兵士の仕事であって、王女殿下の務めではございま……

第6王女:私が行くから、意味があるの。

第6王女M:これは思いつきじゃない。ちゃんと、考えた結果。

第6王女:それに……第1王女がいなくなった今、王族としての“顔”も、必要でしょう?

第6王女:王宮に閉じこもっているだけじゃ、国民の声なんて聞こえないわ。

護衛隊長M:…理屈が通っている。しかも、第1王女殿下なら同じ結論に至っただろう言い方だ。

護衛隊長:はい、承知しました。では、外套を。風が強い日ですので。

0:外套を掛けられ、第6王女は一瞬、目を瞬かせる。

第6王女M:あ。……この感じ。そういう事ね、なるほどねー。

第6王女:……ふふ。優しいのね、隊長。

第6王女:第1王女の時も、こんなふうにしていたの?

護衛隊長M:比較、か。無邪気で、だが核心を突く問いだ。

護衛隊長:当然でございます。

護衛隊長:王族をお守りするのが、私の職務ですので。

第6王女M:王族?職務?そうね。でも……

第6王女:なるほど。

第6王女:じゃあ今度は、私が守られる番というわけだ。光栄でございますわ。

護衛隊長M:“今度は”。その言葉に、ほんのわずか、胸が軋む。


第6王女:ではまいりましょうか。

0:外へ向かう足音。廊下に、外気の気配が近づく。

護衛隊長:第6王女殿下。

護衛隊長:任務として申し上げます。

護衛隊長:どうか……あまり無茶はなさいませぬよう。

第6王女:あら、隊長。

第6王女:“無茶”の基準が、どこにあると思っているの?

護衛隊長:その……嫌な予感しかしませぬ。

第6王女:ふふっ。

第6王女:そんな顔をしないで。私と一緒なら、

第6王女:退屈だけは、しないと保証しますわ。

護衛隊長M:退屈しない。それは、命が減る可能性と、ほぼ同義だ。そして、あの方の大切な妹君を必ず守り通す。

護衛隊長:門を開け!第6王女殿下の外出である!

0:冷たい風が吹き込み、外の喧騒が流れ込む。

第6王女M:音が違う。匂いも、空の広さも。

第6王女:さあ。新しい旅の始まりよ、隊長。

第6王女:第六王女と、その護衛隊長。

第6王女:悪くない響きでしょう?

護衛隊長M:第一王女の影を守る剣は、ここで役目を終えた。

護衛隊長M:これからは、予測不能な背中を追う。

護衛隊長:どこまでもお供いたします、第6王女殿下。

0:ふたり、城外へと歩みを進める。

護衛隊長M:新しい任務だ。だが…この一歩は、国の外ではなく、この国の“未来”へ向かっている気がした。


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